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『BOYS DON'T CRY』 ART-SCHOOL

2009年12月26日 19:02

ここまで東芝EMI。これ出す前に二人抜けて、これ出して一度レコード会社を干される。こええ。
BOYS DON’T CRYBOYS DON’T CRY
(2004/03/17)
ART-SCHOOL

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1. 水の中のナイフ
勢いのいい観客の誰かの叫びからフィードバックノイズ、そして冒頭のブッ潰れたパワーコードに突入する。スタジオのそれよりも随分ハシっているが、それはこの曲に限った話ではない。サビのシャウトの歌えていない感じが、このギリギリ感こそが、アートスクールのリアルで切迫している部分だし、魅力だろう。二度目のサビの後のノイズが格好良い。

2. Negative
元気な勢いを感じる結構爽やかな演奏で元々の良さがより引き出されている。そしてサビ後のシャウト。あの細身でこのシャウトをひねり出す姿はやっぱり、素敵なものだ。間奏のグチャグチャからサビに向かっていく具合が熱い。

3. Evil
これはスタジオ音源の方がより重くていいかも。こういうタイプの曲はハシらない方が格好良いと思う。間奏のブレイクに拍を取るためのハイハットが入るのも残念。しかしひなっちのベースは格好良いなあ。

4. モザイク
前曲のボーカルが途切れるのと入れ替わりにすぐ入って来るドラムや、ちょっと付け加えられる歌の無い部分の木下のギターなど、ライブの勢いと魅力がよく出ている。何よりもこの曲のサビのグランジ具合はとてもライブ向きだと思う。
曲の後にMCが入る。自身のぶっきらぼうさアピール。間違ってはいないが。

5. ガラスの墓標
スタジオ音源よりもずっと速いイントロにビビる。別の曲みたいだがこれはこれで。ベースの淡々とした疾走感がどっしりとしながら勢いがあってとても格好良い。二本のギターの細い音の絡みもライブっぽさがあっていいなあ。制御不可能な感じのシャウトがとても切迫感に満ちている。終盤のハシりっぷりはおかしいだろ。でも凄く魅力的。

6. Foolish
ハシった勢いそのままこの曲のイントロに突入。いいなあ格好いい。ニヒルだが陽性なメロディがこうやって制御出来ずに疾走する様は心を打つものがある。一部シャウトの完全な破綻ぶりが魅力。破綻が魅力って。しかしそういうのが素晴らしいものに変わるのがロックだと。コード的に落ちていくサビも疾走してるともう凄いな。

7. Diva
ギターのディレイの掛かり具合が良い緊張感を出すイントロからの流れ、そしてサビの意外とクリーントーンなギターがガチャガチャしている具合が良い。ドラムのハシり方と転げ回り方は気持ちいいものがある。ライブでは流石に裏声はきついものがあるが、その分シャウトは凄く映える。

8. エイジ オブ イノセンス
ベースの音の太さと繊細なギターの音のコントラストが良い感じ。そしてまたサウンドをグチャグチャにしながら疾走。幅の狭いバンドだ(笑)だがそれが良い。間奏のギターの掛け合いの緊張感、そして何故か「疾走」を「しっせい」と歌っちゃう木下のクセ(未だにしっせいって歌ってる)などが聴き所。

9. ダウナー
これもハシらない方が好きかなあとは思う。しかしサウンド的にはジャンクさにちょっと繊細さも加わっている(木下が歌いながらなんかクリーンなトーンで弾いているのが意外!)ところに工夫が見られる。終盤の繰り返しがシャウトになっていたりなど、ライブらしい「これはこれで」感。

10. Butterfly Kiss
スタジオ版が「スタジオ的」な繊細な音作りをしていたので、流石にそれはライブでは再現出来ないよう。一種のスタジオマジックなものだもんなあ。でもサビのギターの音は悪くない。ちゃんと汚い歪みではなく清涼感のある柔らかい轟音を作っているのが良い。間奏の感情的な演奏の感じもライブならでは。最後のシャウトなんかも。

11. 車輪の下
シンプル!イントロのベースの刻みからもう、この曲の疾走感的魅力に満ちている。この曲はアートの数ある曲の中でもとりわけライブ映えする曲なのではないかと個人的に思っている。音程とか破綻とかそんなのも全然気にせず突き抜けていくボーカルがとても清々しい。最後に上がっていくシャウトもライブ的で良い。文学性を気取ったままここまで馬鹿みたいに突き抜けると気持ちがいいという、その一番よく現れた曲。

12. Miss World
スタジオ音源とはもう完全に別物だろうと。これが完成系。疾走感が段違い。シンプルなギターの掛け合いがグランジ的な魅力に満ち溢れている。ピッキングハーモニクスの緊張感!間奏の緊張と爆発の繰り返し、そのグチャグチャな熱量が有無を言わさず良い。

13. ウィノナライダー アンドロイド
やはりイントロのリフが速くて、曲全体もハシり気味だがそれがちょうど良い。シャウトもスタジオよりも多くて、木下の捨て身感がよく出ている。この曲もライブでぐっとグランジっぽくなっている。間奏のフレーズを木下が弾いていたことに驚く。

14. Love/Hate
原曲よりも幾らか音数の多いイントロ。スタジオの荒涼さとはまた違った、ライブならではの音の隙間・緊張感がある。シンバルの音の大きさがいい具合。ブレイクの度にフィードバックノイズを出し、そして間奏で暴れまくる木下のギターが思いのほか良い。その横で淡々とアルペジオ弾き続ける大山の仕事っぷりもこれはこれで好き。これが戸高ならもっと一緒になって暴れ回るもんな。

15. ジェニファー‘88
簡略化された木下のギターの潔さがいい具合。瑞々しい音でカッティングするのは良いなあ。疾走。サビの「おお~」って歌うのがなんか笑える。間奏の木下ギターの自由具合も面白い。オルタナ!

16. サッドマシーン
緊張感のあるイントロに木下のライブならではのギタフレーズが絡むのが良い。シンプルな構造だけにライブのやけっぱちに切り替わるタイミングの格好良さが光る。大山のギターの慎ましさの中にもフレーズを詰め込みまくり、それが最後では一気に崩壊していくのが良い。
またMCが入る。メンバー脱退に関して。まあやっぱりそういうこと言うよね。名古屋か。

17. シャーロット
ギターの音がはっきりしていて、それだけにベースの音もはっきりと聞こえるアレンジ。これはこれでとても良さげだ。サビのズブズブ感は流石に音源の方が上だしコーラスが無いのも残念だが、そのかわり轟音を突き抜けるシャウトが非常に良い。大山のギターなども大分変更されているようだ。最後のフレーズがはっきり聴こえる。

18. ロリータ キルズ ミー
アルペジオを弾いてからハイハットが刻み、一気にイントロに突入するのがこの曲のライブの常。そしてシャウト、打ち付けるようなリズム、強烈なタテノリ。『車輪の下』と並んで、ライブで超強力になる曲だなと。勢いがスタジオ音源の比ではない。最後の轟音も気持ちが良い。

19. Outsider
殆ど間無しで前曲からこの曲に突っ込む。この曲はアート極初期の曲で、確かスタジオ音源はテープか何かで流通していたんだったか。CDで聴けるのはこのライブテイクのみ。サビのメロディが『SWAN SONG』、というか『SWAN SONG』がこの曲のサビのメロディを流用したものなんだろうが。サビ以外の部分はちょっと勢い任せ過ぎるかなとも思える。間奏も随分適当だなあと。しかしやけっぱちなドラムはそれはそれでかっこよさそうにも聴こえる。

20. Fade To Black
サビ部分のリズムの跳ねる部分はライブだと凄く気持ちが良い。音数少なく疾走するヴァースからグチャグチャに舞い上がるサビという曲構成が凄くライブ向きだよなあと。サビの木下のギター簡略化されてんなあでも全然格好いいなあとか。そして最後のサビ前の微妙なブレイクにバンドのグルーブを感じる。

21. Fiona Apple Girl
スタジオ音源から随分進化したように感じるのは、こっちの方が音がずっといいからだろう(笑)まあ木下のシャウトがさえているのもあるが。終盤のシンプルな繰り返しにも緊張感があって良いな。

22. Under My Skin
前曲が終わってすぐに例の重いベースラインが入って来るだけでもう非常にぐっと来るというもの。この曲はとりわけライブごとのクオリティのムラが大きい気がする。下手すると「繋いでよ」って叫ばないバージョンもあるもんな。ここでのバージョンは割と歌えている方か(笑)しかし間奏の後のフィードバックノイズはやはり格好いいものがある。最後のサビ、機材トラブルで木下のギターが酷い音を出すも、それがより悲壮感を演出している。この部分は確か最後のライブだったはず。
アンコール待ちがあって、でもわりとすぐ出てきた(編集したのかもしれないが)ようで、客の歓声がなんか、いいですね。第一期最後のMC。何かを言いかけながらも苦笑して、最後の演奏に。

23. 斜陽
攻撃性と緊張感がスタジオ音源よりもずっと増した感じ。ベースの音の迫力が大きい。しかしまあ、そんなことはどうでも良くて、このライブの流れ、そして第一期アートスクールの最後の場面として、この曲を聴く。木下が「この曲が第一期のアートスクールそのもの」とのたまうこの曲。この演奏。最後の名残惜しげなグチャグチャも含めて、一定ライン以上にアートスクールが好きなファンはどうしてもこみ上げて来るものを感じてしまうのでしょうと。最後にひなっちのベースの音が鳴る(ベースを置いたのかしら)のが、なんか寂しい。


ART-SCHOOLの東芝EMI最終音源。『LOVE / HATE』リリース後の各地のツアーから集めたベストテイク集、となっております。CDという形式ではこれが唯一のライブ音源。付属のDVDについては持っていないのでレビュー出来ません。あしからず。DVDには『プールサイド』入ってるんだよなあ。CDにも入れて欲しかった。あと演奏しているなら『汚れた血』とかも入れて欲しかったなあと。

しかし長い。23曲で78分越え。まあ彼等のライブは結構長い方だとは思うが、一曲一曲がそんなに長くないので、っていうかむしろ短いので、曲にして23曲という圧倒的なボリュームになります。第一期ベスト的な選曲(……まあ個人的な「あれがない!これがない!」を言い出したら切り無いので)になっており、アート初心者が第一期の雰囲気を抑えるのにも良いとされる(しかし、いきなりよく知らないアーティストのライブ盤を本当に聴く人って、どれくらいいるんですかね)。
ライブに関していえば、木下の歌の拙さを受け入れられるかどうかは大きな要素になる。正直ライブ会場で聴いていると時々その外しっぷりにビビるが、しかしそれがかえって必死さ・切迫感を表現出来ている気がするので、個人的にはこれはアリなのです。アティチュードとセンスがしっかりしていれば、歌は下手でもいいと思うのです(声質ばかりはどうにもならんが)。
あと、意外と木下がちょこちょこギターのフレーズを付け足していたり、意外と木下のギターの音がデカい、というか大山のギターの音が控えめなのも(戸高は割と大きいもんなあ)、こう、バンド内のパワーバランスとかそういうものがあったのかなあなど、この時期ならではの緊張感はやっぱりあると思う。そして櫻井のドラムの勢い任せ感、ハシりまくり感が、ライブではいい具合に楽曲をドライブさせていると思う。
そういった勢いも、静のパートの繊細さ・可憐さがあってこそだが、ことこの静のパートに関しては、第二期以降(=戸高)の方が饒舌にこなしている感はある。大山は、なんかストイックというか、ひたすら細いイメージがあって、それがひなっちのぶっといベースラインと対比される感じが、この時期の緊張感なのかなあと思ったりする。
何はともあれ、これにて第一期アートスクールは終了。その後のインタビューで「ブレーキが壊れながら突っ走って、遂に全部壊れた感じ」と木下が言っていたが、そのしかしそれはそれで素晴らしい感じの面影を、もしかしたらこのライブ盤でちょっと垣間見ることが出来るかもしれない。そういう意味でも貴重。

このライブ音源からの『MISS WORLD』のPV。これまでのPVの断片とライブの熱狂のフラッシュバック。色々見たことない映像も入っているから、ボツになった映像を盛り込んでいるのでしょう。『FOOLISH』のPVの荒らされた部屋をまず映し、間奏のサビ前のところで崩壊の様子を逆再生するアイディアは素直に洒落てるなあと思う。モリカツさん頑張った。木下が大山に撃たれて血を吐くところは、なんか笑える。
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コメント

  1. 名無し | URL | -

    そのライブ
    生中継やってたから見てたよ
    汚れた血はやってるあとskirt、乾いた花、1965、アイリスとかやってたよ
    SWAN SONGからは1曲もやってなかったなあ

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