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『Between The Buttons』 The Rolling Stones

2009年06月18日 09:10

久々に更新。
Between the ButtonsBetween the Buttons
(2002/08/27)
The Rolling Stones

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まずジャケットが最高にイカス。凄くシックな感じ。ロンドンのどっかの公園の冬ってこんなん?
そしてまさかのチャーリー・ワッツをヒューチャー。なんかやたら年寄りに見える(笑)チャーリーとミックの隙間で俯くブライアン・ジョーンズがまたなんか暗示的でいいんです。

60年代半ばにピークを迎えるスィンギンロンドンの高まりは、その熱をある程度維持したまましかし、水面下ではサイケデリックという新しい表現方式に突入していきます。特にビートルズの『Revolver』なんかが強烈な存在感を発揮し、また海の向こうではもう一人のブライアンがとんでもないアルバムを作り上げ、次第にロックが芸術性を渇望するようになっていきます。

で、こんな時期にソングライターとしてまともに活躍し始めたミックとキースのコンビは、キースはともかく、特にミックは「ヒップであること」に並々ならぬ情熱を注いでいて、それはつまり「時代の流れに身を委ねる」ようなこと、もっといえば「流行に乗っかりたい」ということでした。

そんなミックが当時はまだ水面下で盛り上がっているに過ぎない(この時点で『Sgt.Pepper's』はまだ未発表)このサイケのビッグウェーブを逃す手は無かった。なんか本人はブルースがしたいだけなのに、ひょっとしたらギターよりも他の楽器を扱うことの方がやけに上手いブライアンを利用して(というかドラッグ漬けになりつつあった彼はギターを弾く気があんまりなかったのかも)、あとニッキー・ホプキンスのピアノなんかも導入して、このブームにあやかるアルバムを作ろうとします。

で、出来たのがこれ。「ロックンロールバンド」の筈のストーンズからしたらとても不思議というか、不可解というか、そんなサウンドが、曲自体はいつものとそんなに変わらない筈なのに色々と首をもたげています。ストーンズのサイケ路線は次作にて色んな意味で完結(笑)するのですが、これはその一歩手前って感じで、ある種なんとも半端な感じ。

曲自体はそう、割といつものストーンズライクな、あのストーンズ的勢いがあるから聴けるタイプのポップソングなんですが、所々のサウンド処理が面白いのです。サイケを志向した彼等でしたが、それは所詮彼等の本質ではなく、このアルバムではその「付け焼き刃感」がなんとも奇妙に作用しているのです。

まず、このころのジャガー=リチャードコンビはポップソングを極めたようなソングライティングを急速に取得し、ポップなメロディをミックの歌い回しで歌うだけでかっこいい状態でした。で、そこに色々と訳の分からない、しかも「本当にサイケな逸脱」には到底届かない程度のアイディアを詰め込んだから、なんか奇妙なポップソングが沢山生まれてしまっている。曲自体はソウルやロックンロールなのに、全体としてはそう言えないようなもどかしさ。ジャンル分け不能な中途半端さ。

しかしどういうことか、これが非常に魅力的なんです。あくまでこの時期の彼等はポップソングメーカーであったので、曲はサイケとしては中途半端でも、ポップスとしては絶妙な軽快さと不思議さとカラフルさを持っているのです。それこそ、後に数々のフォローワーがサイケを「相対化」して取り入れたようなあの感覚が、このアルバムにはあるのです。なんかこう、シンバルスとかが好きそうなあの感じ。

この頃はアコースティックで上品な曲もとてもスイートで嫌味が無く、そして何より無頼過ぎない絶妙の「ブームに乗っかってるぜ俺達」感がとても楽しいのです。ああ、当時のロンドンで彼等を見てみたい。

アレンジでどうにか持ってるようなソングライティングが多いのも(笑)このアルバムの魅力です。何と言うか、それサビかよ~みたいな不思議さ、この辺り彼等独自のポップさがあってとても好きです。サイケはストーンズを神秘的・芸術的にはしませんでしたが、ストーンズポップはまさにこの時期に頂点を迎えます。ルーツという荒野に旅立つ前の最後の熱狂というか乱痴気騒ぎというか。ともかく楽しい!部屋で両手を広げてふらふらしながら聴くことを推奨。何だこのみっともない無敵感(笑)ストーンズで一番好きなアルバムです。


なんかようつべにあった、ダイジェスト版。カラフルで適度に芯が無くてヘロヘロで、楽しい。


最新版の『Connection』。こうやって聴くとやっぱり、曲自体は結構ストーンズしてるんです。
なんかこの曲、キースのお気に入りらしい。よく分からんもんだ。ヘンな曲で、いい曲。

このアルバム、UK盤とUS盤があり、一部収録曲が異なります。余計なシングルなど入れずにこのグダグダポップ感を存分に味わえるUK盤をおススメ。リンクに貼ったのもUKバージョンです。
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