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『Mellon Collie and the Infinite Sadness』 Smashing Pumpkins

2009年06月03日 00:02

決死の全曲レビュー。死ねる(笑)順次追加で更新していく予定。
そして相変わらずこのジャケットはどうかと思う(笑)ジャケはサイアミーズの方が好きだな。
ホントにプッツンしてるぜビリー。それともあの彼女のせい?

Mellon Collie and the Infinite SadnessMellon Collie and the Infinite Sadness
(1995/10/23)
The Smashing Pumpkins

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Disc 1: Dawn To Dusk
1. Mellon Collie and the Infinite Sadness
優しいピアノで始まるイントロダクション。途中からストリングスも入ってより優美に。ジャケットからも伝わってくるなんかヨーロピアンな趣がひしひしと感じられるが、3分弱のインストは導入にしては長過ぎませんか?でも気がついたら終わってる。普通に素敵な導入。
2. Tonight, Tonight
そして一気にストリングスの嵐。おおよそロックバンドのアルバムの出だしじゃない(笑)いきなりもう最高にロマンチック。というかまあ、この曲は確かにここくらいしかアルバム中に置くところは無いかも。同じタイプの曲が存在しないし。でも、最高の出だしだと思う。最後にブチ上げる例の六行、特に最後の二行「The impossible is possible tonight / Believe in me as I believe in you, tonight」が死ぬ程ロマンチック。分かったよビリー、わたしも信じるよ!って気分になる。クソ長いアルバムが始まる。
3. Jellybelly
美しくシメた前曲がまるで噓みたいに、ぐっちゃぐっちゃなイントロから始まる、ドラムハネまくりのパワフルロック!サイアミーズからの流れを感じさせる。グチャグチャに潰れたギターのハードなリフと、そこから時折突き抜けるリードギターの対比、そしてともかくどこまでもロールしまくる圧倒的なドラムが凄い。パワーに満ち溢れまくっている。ギターとドラムのキモイくらいの掛け合い。メロディも陽性に突き抜けて、歌詞もいい具合に吹っ切れて(いきなり「どこにもない!お前はどこにもいない!」と来るか!)、どこまでも無理矢理上り詰めていくようなカタルシスが凄いアツい。そして最後のカオス、ビリーのシャウトまで飛び出し、もうデタラメだあああ。こういう系統のスマパン曲でも代表格だろう。
4. Zero
で、パワー全開の前曲から急にパワーを絞って、この曲でどっしりと重くなる。この表情の変わり具合がカッコいい。なんと支離滅裂なアルバムの出だしだろう。やっぱり間奏はカオス。この訳の分からんパワーはどこから出てくるんだ。
5. Here Is No Why
すりつぶすようなシンプルでハードなリフを主体にしたこの曲は、しかし意外とポップでスムーズなメロディを持っている。無理を言えば、『Today』路線の曲であろうか。独特の粘り気の強い歪みと緩急自由自在なドラムが織りなすスマパン的重力を強く感じる。終盤の収束して爆発する展開も流石に慣れたもの。無茶苦茶具合とポップさがばっちり噛み合っている。
あと、注目すべきは歌詞だな。

諦めたらお前は負けてしまうだろう
何故ならお前は悲しみ機械(サッドマシーン!)に永遠に留まるから
スピードに燃え上がり、夢の中で迷う、十代機械(ティーンマシーン)の夢


どうしようもない十代を歌うビリー。厳しいような、優しいような目線。
ちなみにART-SCHOOLの『サッドマシーン』の元ネタはこの曲の歌詞。
6. Bullet With Butterfly Wings
アルバム冒頭からのパワフルな流れが、ここで極まる。血が逆流しそうな勢い。恐るべき完璧な反抗心。漆黒の生命力に満ちた、ひたすら暴力的な混乱。暴動、十代機械の暴動。本当にここまで、凄い勢い。全力疾走です。
7. To Forgive
前曲からギアを落として、ゆったりとした曲が始まる。この曲はニューウェーブ的なダークさやリフレインを持つ鬱曲。先ほどまでとはまた別の意味で「重たい」リフに導かれて、しっとりと歌う。サビで鳴ってたキーボードが、後半で強烈に浮上してくるのが凄く印象的。「オレは忘れるために忘れる。大切なものなど何も無い」無頼派なビリー。救いを振り払うような。
8. An Ode to No One
と思ったら、またパワフルなリフが鳴り始める。歌詞カードではこの曲のタイトルが『Fuck You (An Ode to No One)』となっている。『Fuck You』て(笑)そこまで怒ってくれるビリーに、何故か感謝したくなってしまう。何が彼にそこまで言わせるんだ?
曲としては、『Jellybelly』よりもダークに重く、ビリーの歌は鋭く、って感じ。ドラムは相変わらず無双状態。ホントに気持ち悪いくらい自由自在だが、曲のお陰かマッチョさが気にならないのが大きい。そして強烈なブレイク。そしてじわじわと滾り、と思ったら急にメロウになってみたりして、そして再び、爆発。やはり『Zero』のカップリングの曲群とは詰め込まれたアイディアの量が圧倒的に違う。最後のブレイクのビリーのどうしようもないシャウトがもう、最高。
9. Love
急にエグいシンセのうねりが始まり、ノイズまじりのゴスな雰囲気を構築する。ビリー的なゴスなダウナー感。打ち込みと思われる重たいリズム。美学チックなエグさ。正直この曲ニガテ。個人的にはDisk1で一番好きじゃない(唯一好きになれない)曲。この路線はやはり『Ava Adore』以降の方がより徹底されているように思う。
10. Cupid De Locke
浮遊感漂うハープか何かの調べに乗せた優しい歌。絶対生まれた国を勘違いしている。でも、こんな曲でもドラムがやたらと動き回っていたり、反復する打ち込み音が聞こえてきたりと、作り込みは凄い。というか、ハープにストリングスにコーラスに、しかも仕舞には語りが入るし。滅茶苦茶作り込まれている。
11. Galapogos
静かなアルペジオの中を、一定のペースでシンバルが鳴りながら、ビリーの奇麗な歌が流れていく、美しい曲。ソングライティングの時点でのメロディの良さ、盛り上げ方の上手さを強く感じる。特にドラムの加減は本当に絶妙。ひょっとしたらこの曲が一番『Tonight』に近いのかも。何と言ってもこの曲が素晴らしいのは終盤の展開、静かになり、ゆっくり世界が広がっていき、そしてギターのカッティングが炸裂しそこから一気に上昇する。この美しさ・力強さには鳥肌が立つ。「僕は痛みを否定しない、変化を否定しない」。一枚目後半でとりわけ好きな曲。
12. Muzzle
このアルバムで一番『Today』や『Rocket』なんかと陸続きな曲ではなかろうか。あの粘る歪みのギター、そして緩急自在のドラムによるミドルテンポ。スマパンの一つの王道。この曲ではドラムの三連拍の使い方が特徴的。そして終盤、静かに歌ってたところから一本ギターが増えた時の快感。オルタナティブって感じ全開です。やや地味だけど。ちなみに当初はこの曲をシングルカットする予定が、何らかの事情で『Thirty Three』になったという。この曲のPVまで作っていたとか。み、観たい。
13. Porcelina Of The Vast Oceans
二枚組アルバム中三曲存在する超尺曲の一つで、三曲中一番長い(9分21秒。圧倒的!)。静かで神聖な海が広がっていくような長いイントロから、一気に強烈なリフに突入するところが気持ちいい。航海のイメージみたいに壮大な歌が流れ、そしてまた強烈なリフで落ちる。リフと一体に鳴って鉛を打つようなドラムがやはり強力。そしてギターのエフェクトに凝っている。遠くで聞こえる強烈な歪みや不思議なディレイ、イメージを薄く広く淡く伸ばして、そしてやっぱりリフで落とす。うん、やっぱりこの曲はリフに尽きる。静から動のモーションを、スマパンらしいやり方で冗長に突き詰めた名曲。
14. Take Me Down
Disk1の締めはアルバム中唯一のイハ単独曲。アコギにドリーミングな音をピアノやら何やら、って感じの、曖昧で優しい曲。そして駆け上がるようにメロディが昇り、エンディング然とした壮大な美しさを見せる。どことなくビートルズの『Good Night』を思い起こさせる。イハのいい意味で弱いボーカルなんかもそう言う意味で非常に幻想的。もうこの曲で十分アルバムは完結していますが、更にもう一枚あります。でも、ちゃんとここで聴き終わることが出来るようにもなっているので、まあ安心。その辺は配慮したのかなあ。ここまでで既に57分49秒。もう普通に一枚のアルバムでいいよね。しかしビリーはそれを許さない。


やっぱり長過ぎるので二分割します。個人的にはこれ一枚で十分サイアミーズ越えしている気がするんですが。アイディアの量が半端無い。

ただ、そのアイディアがこう、センセーショナルで時代を先導するような感じじゃないから、その点でレディへとかに比べて軽んじられている気はする。まあ実際支離滅裂だよなあこのアルバム。逆に、最早時代の先導とかそういうのを意識しないようになった最近のUSインディとこのアルバムは立派に陸続きしていると思う。


画質はクソだが、1996年ライブの『Jellybelly』。無敵!ジミーむっちり。

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