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『Thirty-Three』 Smashing Pumpkins

2009年05月31日 21:51

なんかよく分からんが、どことなくアメリカっぽいジャケット。
Thirty ThreeThirty Three
(1996/12/16)
Smashing Pumpkins

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1. Thirty-three
ビリーがサイアミーズドリームのツアーの後最初に書いたとされる、幻想的でフォーキーな曲。アコギの他にピアノやベース、そして単調で不思議な音を出すリズムマシーンなどが、リバーブの強烈に効いた磁場の中を漂い、まどろむ。地味と言えば地味だが音に奥行きがあって大変美しい。ベスト盤から外されたのはやはり地味だから?でも、イントロの吸い込まれるような感じからずっと、童話の世界に行ったみたいで心地よい良曲。ただ歌詞は幻想的な部分など全く無く、ひたすら孤独。当時のバンドの状況を歌ったのか?PVはビリーと噂の彼女Yelena Yemchukの監修。幻想的な映像と現実的な絵が無数に広がる。最後のオチは笑えばいいのかよく分からん。
2. The Last Song
ピアノとアコギを中心とした演奏に優しいビリーの歌が乗る。そしてドラムとストリングスが入って一気に世界が広がる。前曲に続いてどこか幻想的な曲調。絞り出すような切なさがとてもいい。ドラムが地味にばたばたと動き回りいい具合。途中に入るギターのラインも奇麗で大人っぽい、と思ったら弾いてるのはビリーの父親だった(笑)地元シカゴでのラストライブでも父親が出てきて弾いたらしい。
3. The Aeroplane Flies High
ボックスタイトルにもなった、8分37秒に渡る大曲。重く鈍く歪んだエレキギターと、単調な重厚さに賭けたリズムが曲全体を強力な重圧として機能させている。何かのアナウンスも挿入される。こういうのっていいですよね元ネタ分からないけど。テンポが変わったり変な仕掛けがあったりすることは無いので、その強烈な重力感を存分に味わうことが出来る。この重力感が、タイトル的な巨大飛行物のそれを思わせる。スマパンのハード志向が最も硬派的に露出した曲の一つなのでは。最後に静かに、しかし歪にギターと歌だけが残る部分が不穏さを残して曲は終わる。閉塞感の中広がっていった世界観が奇妙に閉じる。
4. Transformer
タイトでストイックなリズムの上に一定のリフが反復と停止を繰り返す、後の『The Everlasting Gaze』を思わせるハードな曲。ビリーのボーカルも一定の熱量を超えない程度に自由でいい具合にひねくれている。二回目のヴァースの繰り返しで効果音的なノイズギターが被さるところが好き。突然変な電子音残して止まったかと思ったらノイズ被ったまま普通に再開してそのまま呪文唱えながら終わる展開もクール。いい具合にシャープに纏まっていて好き。
5. The Bells
リバーブの効いた世界でアコギとストリングスとピアノが優しく鳴るイハ曲。フワフワとした感じ。三つの楽器の住み分けがとても良く、心地よい浮遊感に包まれる。いい奥行き、いいメロディ。ハミングとストリングスがユニゾンするところとかいい感じ。ピアノはFountains Of Wayneのリーダーでイハの盟友、今も一緒にTinted Windowsとして活動しているAdam Schlesinger。2分19秒しか無いのが勿体無いけど、その辺の謙虚さはイハっぽくもある。これを『Tonight, Tonight』に収録しなかったのはビリーの意地か?
6. My Blue Heaven
1927年に書かれ、多くのカバーを生み出した名曲を、ビリーがピアノやストリングスを引き連れてカバー。往年のアメリカンポップス的な感じとは異なり、ヨーロッパの宮廷音楽(それがどんなもんか知らんが)みたいなイメージでカバーしている。大変優美で、ビリーの歌もスマパンの数ある曲の中でも最も優しく美しい。
まあ、私はこのカバーを聴いてこの曲を知ったので、あまり詳しくは語れませんが。

スマパンのメランコリー期の5thシングル。メランコリー期では最後に出たシングルで、小野シングルが発売される前にジミーがドラッグ問題でバンドから脱退している。その後オリジナルメンバーが揃うことはほぼ無かった。カップリング曲にも「最後の蔵出し」感が出ていて統一感が無い、というか、それぞれのシングルの個性から外された曲の中から選曲されたのではなかろうか。そのためか、物凄くクオリティが高く、またバリエーションも六曲にしては広い。幻想的で優美な四曲とハードな二曲だが、収録時間的には結構バランスが取れている。このシングルを『短縮版メランコリー』と呼称しても過言ではなかろう。あのアルバムの「本当に夢みたいに曖昧な美しさ」と「どうしようもない激しさ」の両端がここには収められている(後者に関してはアルバムのハード曲とはちょっと趣が違う気もするが)。

ただ、アマゾンでは四曲入りバージョンと三曲入りバージョンしか買えない。私がボックスを買う前に持っていた日本盤には六曲全部入っていたのだが。


今回も事情により動画はニコニコから。

全体的にどこか切なげ。特にバンドメンバーが「三人で」歩くところとか。
切ない。

あと『My Blue Heaven』をいくつか。これはようつべから。

1927年当時バージョン。あああああ。古い素敵な映画みたあああい!素敵!


ロックンロール黎明期(まだR&RとR&Bが分かれていなかった時代)
の巨匠Fats Dominoによるカバーバージョン。
ブギウギ!ジャズっぽくもある。これも凄くいいなあ!


ビリーのにかなり近いと思う、Gene Austinのバージョン。美しい……。
ラジオノイズが曲をセピア色に染め上げる。誰かのおもいでに沈みたくなる。


日本音楽界の超巨頭、Eichi Otakiもこの曲をカバーしていた!
間奏のマンドリンか何かがいいムード。日本語詞もいい感じ!
大人っぽいけど、どこかユーモラスな感じもあっていい。
『ロンバケ』前みたいな余裕と諧謔精神を感じる。

他にもぱっと見ただけで、Frank SinatraからNorah Jonesまで、年代を超えた数々のミュージシャンがこの曲をカバーしているらしい。アメリカのポピュラーミュージック界の層の厚さを知る。どれも素敵です。


最後に割と最近のスマパンのライブから。現在こんな感じになってます。
年を取って深みが出たのかどうなのかよく分からん声。これぞビリー(笑)
またいいアルバム作って欲しいです。頑張ってください!
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