--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『Tonight, Tonight』 Smashing Pumpkins

2009年05月30日 14:23

それにしても、あの大名曲のシングルとは思えないデザインだなあ。
Tonight TonightTonight Tonight
(1998/11/17)
Smashing Pumpkins

商品詳細を見る

1. Tonight, Tonight
ポップやロックのシンガーには若者の声を代弁するような役割がある。10代の声。精神的ティーンエイジャーの声。ビリーもまた時折そういった面を見せるが、この曲はその中でも『1979』と並んで最大のものであろう。むしろ曲が派手な分こっちの方が凄い。多少説教めいた歌詞だが、それもサウンドの勢いに掻き消されてしまう。よくこんな曲書いたな。
アコースティックギターで作られたもとの曲から、よくここまで世界観を広げたなあと。祝福し、鼓舞し、舞い狂うストリングスの嵐。ビリーのヨーロッパ・クラシック趣味の一つの頂点。凄くシンプルすぎてびっくりするアルペジオから溜めを(繰り返される「Believe in me」)置いてそして舞い上がる!一体どこを飛行しているのだ。圧倒的なドラムの連打。どこまでも高揚していって、高揚の度にどこからともなく沸き出す「勇気」的な何か。特に物凄いのは最後の六回に渡る繰り返し。当時のスマパンの限界を超えていこうとするスタンス、もう非常に青臭いとしかいえないようなそれが、世界の普遍として鳴り渡る瞬間。ここまでの歌詞のメッセージと曲調の幸福な一体化はなかなか無いだろう。スマパンの名曲群の中でもとりわけ孤高の位置にある、恐ろしいまでの名曲。PVがまた物凄くいいんだよなあ。どんだけヨーロッパ好きなのかと。お前アメリカ人じゃないのかと。ビリーの妄想力・青春性が最大級に爆発している。
2. Meladori Magpie
『White Album』期のジョンレノンのアコースティックなそれを思わせるアルペジオを主体とした曲。気品と誇りに溢れ、乾いていて、でもちょっと優しい。ずっと同じテンポをキープするバスドラムと鈴が可愛らしい。また左右のチャンネルから鳴るスライドギターもいい感じ。大々的な曲の後にささやかに流れる極めて小規模な曲。その小規模さが素敵。
3. Rotten Apples
Nick Drake調の室内楽的ストリングスが優しいアコースティック曲。アコギとストリングスと多分ウッドベース、それと歌だけである。優美なメロディと併せてヨーロピアンな香りの強い曲。ビリーの声の汚さがいい具合にアクセントになっている。歌詞はビリー節全開。不完全でか弱い君。神聖なもの。腐った林檎。しかしなんでこんな地味めな曲のタイトルをベスト盤のタイトルにしたんだろう。しかもこの曲は収録されないし。
4. Jupiter's Lament
純粋なアコギの弾き語り。ビリーの歌は終始優しく響く。牧歌的に駆け上がって駆け下りるメロディが可愛らしい。終盤のとっておきのメロディがふわっと舞い上げる感じがしてとても良い。しかし、こういうシンプルな曲を語るのは難しい(笑)
5. Medellia Of The Gray Skies
リバーブが深く掛かった空間で(なんかおかしな表現だ(笑))クラシカルなアコギのアルペジオとピアノと歌が流れていく曲。よく聴くとベースも鳴ってる。アルペジオがとてもヨーロピアン。ビリーの声も噓みたいに甘く儚い。スマパン一めめしい曲なのでは。好きだけど。やっぱり地味だ。
6. Blank
またもや弾き語り。アルペジオでコードを弾いて進行する曲。一定の繰り返しから、ゆったりと落ちていくような優しいメロディに帰結する。ひたすら「I wish○○」を繰り返すビリー。「僕が空白ならいいのに」ってどういうことだ?
7. Tonite Reprise
『Tonight, Tonight』のアコースティック短縮版。最初のサビの後にいきなり最後の六連が四連になって入る。しかし、アコースティックでも最後の繰り返すメッセージは強い。原曲の良さがよく伝わってくるが、またこの原曲をよくあのスケールでやろうと思いついたなとも思う。


スマパンのメランコリー期の4thシングル。コンセプトとしては「アコースティックで優しいメロディの曲」を集めてある。そのため非常に眠いとても美しいメロディが沢山詰まっている。そんな中でタイトル曲だけが非常にド派手である。他の曲はどれも地味なのでギャップが超激しい。事実、ドラムが入っている曲は『Tonight, Tonight』と『Meladori Magpie』だけである。ジミー……。

ただ、ビリーは実はハードな曲よりもメランコリックな曲の方がより素質があると、彼のファンのうちの少なくない人が思っている(私も割とそう思う)。そういう人達は、このシングルでビリーの根本的なメロディセンス、ソングライティングの骨組みを存分に味わうことが出来る。このシングルの時点で既にスキンだったくせに、やたら奇麗で優しいメロディを書きます。このギャップもまたスマパン、ということで。イハの曲がないのが寂しいか。アコースティックは彼のフィールドだろうに。
(ただ、イハのアコースティックソングはアメリカ的な色が強く、で、このシングルはヨーロッパ的色彩感覚を強く感じるので、その辺の兼ね合いで収録されなかったのかも。)

あまりに画質が奇麗だったのでまたニコニコから。ただ、エコノミーの時はあまり奇麗に映りません。まあそれでも、世界最高のPVの一つだけど。元ネタは映画黎明期の作品にして世界初のSF映画『月世界旅行』。ポンキッキーズで合成した映像なんかもありました。あの歌和田アキ子だったんだって。最近知った。

今夜、誠実さを踏みにじる連中を僕達で十字架に掛けてしまおう!
今夜、全てを正しくしよう 僕達はそれを全て感じ取るんだ!
今夜、夜を捧げる方法を見つけ出すんだ!
今夜、君の人生に言葉にもできない瞬間が訪れる!
今夜、不可能が可能になる!
僕が君を信じるから、僕を信じておくれ!今夜!


今夜今夜うるせえ。もう凄い好き。
最後の一文はあえてちょっと違う訳してます。
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://okazaki5.blog95.fc2.com/tb.php/454-4620bf28
    この記事へのトラックバック



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。