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『GOLDBLEND』 奥田民生

2009年04月22日 04:19

やはり2ちゃんに貼ったものの転載。
GOLDBLENDGOLDBLEND
(2000/03/23)
奥田民生

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1. 荒野を行く ★★★
男らしい力強さでもって始まる一曲目。このアルバムの前のアルバム『股旅』をストイックに継承した様な曲。馬が駆ける様なビートが逞しい。こういうタイプの緊張感は凄く民生らしい。オヤジ的緊張感。そして一旦演奏が終わってからまた始まる、2分くらいあるオルガンソロの緊張感が、「なんか今回はガチっぽい」って感じに思わせてくれる。

2. マシマロ ★★★★
これでもかというほどシンプルなロックンロールなシングル曲。短いリフのシャープさと滑らかでロックな演奏のギャップで聴かせる。言葉遊び全開な歌詞も、平坦な歌唱も、なんかこのロックンロールに乗ると非常に頼もしく聞こえて不思議。最後のオチにニヤリ。素晴らしい3分弱のロックンロール。これが売れたのはいいことですね。

3. 彼が泣く ★★☆
また男らしい荒野感溢れるロック。ギターがギャンギャン鳴って合間にオルガンが鳴る。間奏の盛り上がり方がカッコいい。三連で鳴るギターとか。全体ではやや単調だが。詞世界も、民生らしいどこか乾いた哀愁と実直な叙述が冴えている。

4. 羊の歩み ★★★★☆
昔なら『野ばら』、最近なら『フロンティアのパイオニア』なんかと同系統のポップでゆったりした曲。すなわち名曲。スピッツなんかにも通じるかも。澄んだ音のアルペジオや軽快なドラム、コーラスなど、ポップソングとして非常に完成度が高い。民生の声もどこまでも伸びていく。可愛らしい曲調だけど、詞はだらしない人の神様に向けての叫びだったりする。

5. たったった ★★☆
アコースティックに始まり、途中から演奏が入っていくゆったり曲。ギターとオルガンの絡みはどことなくアメリカン。アウトロの仕掛けできっちり終わるとこなんか好印象。何気に歌うことの意味について歌っている。民生のスタンスが垣間見える。

6. ウアホ ★★★☆
穏やかなキーボードとボーカルが広がる後ろでなんかノイジーな演奏が鳴り続ける、変な曲。まったりもまったり。途中ノイズが湧き出てきたりするが全体的に上品でスイートなイメージ。なのにアホウアホウ言うギャップか。遂にはアホー!って叫ぶし。歌詞は社会批判?いやいやただ何でもアホウと言ってるだけか。自分含めみんなアホウと。この微妙なはぐらかし具合が民生。

7. GOLDENBALL ★★
イントロで『恋のかけら』?と思ったら、なんか濃厚な演奏に突入するインスト。やはり今回のアルバムの要である、ギターとオルガンの濃厚な絡みを楽しむものであろう。いい緊張感出してます。大人です。でも突然後半になんか言い出す。「ベースボール!」「ベーゴールデンボウル」。オチをつけないと気が済まないようで。

8. KING of KIN ★★★★
菌の素晴らしさ・偉大さについて歌う民生。完全にタイトル先行と思われる感じの適当さだが、これがいい曲だったりして。アコギ主体のサウンドは牧歌的でいい感じだが、そこから突然間奏で壮大に盛り上がっていく。アウトロではピアノも入って軽やかに。曲展開も含めた民生のユーモアを存分に感じることが出来る。コーラスとか「ヨロロロロロロロレイッヒ~」とか。

9. イオン ★★☆
菌の次はイオンかい!という、そういう流れ。ピアノをバックにゆったり歌う曲。言葉少なくゆっくり歌う。伸びる声がとても気持ちよい。ギターもどこか渋く、オールディーズな雰囲気も。

10. ときめきファンタジー3 ★★☆
パワフルなロックの後ろでなにやらスペーシーなキーボードがピヨピヨ鳴っている変な曲。っていうか何の歌だこれ?分厚い音作りやタイトルのぶっ飛び具合がどことなくユニコーンを思わせる感じ。曲は民生ソロ的だが。アウトロのトンでも感(速弾きまで飛び出す)が楽しい。フェードアウトして次の曲へ。

11. ふれあい ★★★
ピアノに導かれ入ってくる、今作でいちばんどっしりした曲。ギターはもろ南部アメリカンなブルース。ピアノはなんかジャジー。どっしりの中でも、拍の取り方がちょっと不思議。とりわけ言葉を伸ばしてふれあいについて歌う。音も歌うことも大人だ。

12. 近未来 ★★★★☆
ストーンズ全開なイントロから入る、気持ちいいくらいいかにもなロックンロール。以降の民生のスタンダードな曲調。静謐な前曲から一気に世界観が広がっていく。サビの盛り上がりはこのアルバムのハイライトか。泥臭くも気持ちのよい開放感。ひょうひょうと時代の移り変わりや未来について歌う。さりげなく「愛と平和だけ忘れないでね」とメッセージを入れる具合がかっこいい。

13. トロフィー ★★★★☆
アコギから一気に轟音に包まれ、そのまま進んでいくゆったりロックナンバー。前進していくことについての決意表明の様な歌。シンプルな構成の曲なのに凄い高揚感。歌の単調さの裏で、実は絶妙なコード進行が曲の突き抜けていく感じを上手く表現している。一旦終わって、アコギからまた入って盛り上がって、と思ったらすぐにフェードアウト。「続きはライブでね」ってか。

総評:★★★★☆
これの前作『股旅』からライブや一人股旅やシングル『月を超えろ』などを挟みながら、2年ぶりに出された21世紀初の彼のアルバム。数ある奥田民生ソロのアルバムの中でも、圧倒的にバラエティに富んだ内容となっている。この作品までに彼が何度も挑んできた60's~70'Sロックに、さらにジャズやブルースやカントリー、あと持ち前のポップさに更にユニコーン的なユーモアセンスまでぶちまけた、彼の集大成的なアルバム。まったりした曲が多く、中だるみ的な部分も無いことは無いが、どの曲も様々なアイディアを基礎体力の高い演奏で表現しており、質は高い。全体的に成熟した大人な雰囲気があり、だらだらした民生というイメージは割と薄め。ジャケットの通りスーツでびしっと決めているイメージ。遊び心と成熟とを高い次元で両立させたいいアルバムだと思う。次の『E』がストイック過ぎるだけになおさら。
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