『Small Faces』 The Small Faces
2009-04-18
![]() | Small Faces (2006/11/21) The Small Faces 商品詳細を見る |
モッズカルチャーが60年代ロンドンで花開いていたのは、歴史的には確かなことなのだが、意外なことにそれを現代にしっかり残している資料というのは少ない。またはそういったムーブメントは多くのマニアックなレコードの中に埋没してしまった感がある。
そんな中で、このThe Small Facesの若々しい1stアルバムはほぼ唯一と言ってもいい、現在のレコードコレクション雑誌にもよく名を見かけるくらいメジャーなモッズレコードである(まあThe Whoの1stもあるけど)。
流し始めてまず入ってくるいきなりの出音の力強さ、豪快さ、快活さ!サム・クックのカバーである一曲目、メインボーカルがまだ「彼」ではないにも関わらず、いきなり飛び込んでいくこの力強さはどうだ。っていうか、これはこの曲に限ったことじゃないが、録音が物凄く良いのだ。力強いリズムはボリュームを上げれば上げるほど気持ちよく響く。太く低いベース、歯切れの良さと程よいロール感を持ったドラム。ライブ感全開なこの荒々しさ、そして絶妙な生々しい60's感全開の音像が喚起させるのはまさに、当時のどこかの小さなクラブで踊り狂うバンドと客の光景なのである。
2曲目から遂に彼、スティーブ・マリオットのボーカルが入り始めると、いよいよその生々しさは迫力を増す。曲も急にブラックさを増した様な気になる。いわゆるロックンロール全開!って感じのロックンロールというよりは、もっと黒人的なサウンド・楽曲だが、それを白人の彼が黒人顔負けのボーカルで歌いわめきまくる姿はなんとも勢いに満ちている。このとき彼、弱冠18歳くらい。何とも恐ろしい。
かくして、いかにもなポップな楽曲やいかにもなちょっとマイナー調の曲なんかを、いかにもなギターやコーラスやオルガンやリズムで、そしてこういうジャンルに関しては最強とも言えるボーカルで駆け抜けていく。その生々しさはとてもこのレコードがスタジオ版だとは思えないほどである。実際、ここまでライブ感溢れ、そして音もいい具合に整理と60'sっぽさのバランスの取れたレコードは無いのではないか。
こうして、恐ろしくライブなこのレコードこそが、当時のモッズ、そしてひいては脈々と受け継がれたロックンロールの当時の最高潮な感じを、スィンギンロンドンな当時の空気感を現代に克明に伝えている。そう、これを大音量で掛け、あとは何も考えずに頭なり身体なりを振れば、それだけでまさに当時のロンドンのどっかよく分からんバーやクラブで、力と若さの限り演奏する彼等に出会うことが出来るのだ。いやなんで本当にこんなに上手く撮れてるんだろ。
素晴らしいっす。これ聴いて何も思わない人はロックンロールする必要ないっす。こういうのにいつまでも胸を熱くできるようにいたいものです。かっこいいなモッズスーツ。
動画からも分かるが、彼等の演奏は滅茶苦茶カッコいいのだ。スティーブ・マリオットがギター弾きながら歌う姿が、本当に本当にロックンロールでカッコいいのだ。っていうかギターもカッコいいんだよなあ。








