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The Beatlesのレビュー:残り二曲『Free As A Bird』と『Real Love』

2009年01月02日 07:50

『Anthology』の曲を全部やったりするとあまりにしんど過ぎるので、やりません。確かに未発表曲とかもありますが、どうかお許しを。何曲かは気が向いたらそのうちするかも。

とりあえずこの二曲は、当時公式な「新曲」だったので、公式のディスコグラフィーにカウントされるものだと思っております。PVも凝ってるしね。


1. Free As A Bird (『Anthology 1』に収録)

曲の前にインタビューが入っていたのと、PVの解説のために、あえてYoutubeではなくニコニコ動画をあげております。ご了承ください。

ジョンが77年に書いた原曲(当然この頃はビートルズはとっくに解散して、各自ソロをしています)、完成させられずに放置された「没曲」なのかしら、そのテープをアンソロジープロジェクトで集結した残り三人の元ビートルが弄くり回して完成させた、半ばでっち上げた「新曲」。元のバージョンはジョンのピアノと歌だけのシンプルなものだが、それに大胆に手を加えて、しっかりと「ビートルズ」サウンドにしている。再結成が「テープ弄り」によって成されるとは、なんともビートルズらしい。

で、曲はリンゴの「ドン、ドン」とスネアを二回打つところから始まり、そこから一気に空中に投げ出されたような開放感に導かれる。乾いた青空を思わせるような、円熟味を帯びた音空間、そのイメージを作るのはジョージのスライドギターとリンゴのどっしりしたドラムであろう。この曲においてポールはベース、コーラス、アコギ、ピアノを担当しているが、あまり出しゃばらずに、むしろジョンの存在感を大切にしている印象がある。曲は開放的なサウンドに乗って言葉数少なめに歌うジョンのパートと、緊張感でいったん空間を圧縮するパートの繰り返しとなっており、後者は一回目をポール、二回目をジョージが歌うというニクい演出。曲自体は少ないメロディをゆったりと使った感じで、ソロ以降のジョン的作曲法であり、まあ若干出来が悪いような気もするが、それを他の三人が上手くカバーして、中期ビートルズの曲を後期ビートルズが演奏しているような感じになっている。最後のウクレレで終わるところなんかもビートルズ的お遊びが入っている。まあ、個人的には『Real Love』の方が好きだけど。

PV。これは物凄い。つまり、これまでの曲名とか歌の内容とかに引っ掛けまくった映像がずっと流され続ける。脅威の編集技術。ここでいちいち解説することなど到底出来ない程の情報量。この辺も『Revolver』『Sgt.Pepper~』とかみたいなセンスを感じられて良い。ビートルズをある程度網羅してから観ると、相当な情報量が見た人を何度もニヤリとさせる仕組み。これは見事としか言いようが無い。本当に、よくこんなの作れるな。


2. Real Love (『Anthology 2』に収録)

どうせなのでこっちもニコ動を貼る。

曲はジョンが79年に書いたとされる、やはりピアノと歌だけのデモ的なものに、他の三人が後から色々ダビングする手法で作られた。『Free As~』と比べると、こっちは二回目な分より自然に作られているというか、元々のジョンのデモテープもちょっとテープスピードを変えたりといった、ビートルズっぽい手法が自然に使用されている感じ。

原曲は割とゆったりした感じだったが、先述のテープ操作でミドルテンポにセットされ、それによってジョンの声が少しサイケな感じになっているのが賛否両論。ビートルズっぽいと思うけどなあ。マイナーコードの不穏なメロディから、ジョンの歌が浮かび上がり、同時に曲がゆったりとポップになる。こちらはジョンのポップソングライターとしての魅力が全開の良作である。リリカルなメロディはジョンのソロ的でもあるが、また『Halli Goodbye』みたいな可愛らしいメロディアスさも感じる。もっと言えば、より完成された、無理の無い『All You Need Is Love』って感じ。非常にシンプルで美しい、空に舞い上がったまま幸福感に包まれるようなメロディ。ここではジョン以外の歌は控えめで、コーラスに徹している。演奏もあくまでジョンの原曲を支えることに専念している。それでも十分にビートルズっぽく聞こえるのは、原曲の時点でビートルズっぽいメロディが多く見られるのと、やはり活躍するジョージのスライドギターによるものだろう。この曲はジョンレノンのソロバージョンも存在する(ジョンの『Anthology』に収録)ので、聴き比べてみるのもいい。どちらもかなり優れた曲だと思う。それにしても、ビートルズの今のところ公式で最後の曲が「Don't need to be alone」とかだなんて、なんて素敵なんだろう。そう、多分ジョンがソロ活動を再開する頃くらいに書かれた歌詞もまた、ビートルズ的な普遍性に富んだ、シンプルでいい歌詞だと思う。最後のタイトルのリフレインがいつまでも耳に残る。

PV。こっちはレコーディング風景と過去の映像を交えながら、色々なものが空へ帰っていくという、なんか感傷的なもの。ピアノ、『Sgt.Pepper's~』の服、楽器達、勲章、ビートルズのアルバム達が空に昇っていく。年を取った残り三人の笑顔や、それに挿入される生前のジョンの映像、そして最後はビートルズの頃の映像がフラッシュバックされ、そして街に『Real Love』が響き渡る、といった内容。『Free As~』ほど作り込んである訳ではないが、これもまた、ビートルズをバンドヒストリーも込みで理解してから観るとやたら感動する。ズルいんだよ作りが。マニアだけ喜ばせてどうするよ。「僕たちにそこまで没入してくれてありがとう。愛しているよ」ってか、出来過ぎだ。畜生。



とりあえず、これで長らく続けてきた(だらだらやってきた)「ビートルズ全曲レビュー」はいったん終わりです。見てくれた人ありがとうございました。何かの参考になったら幸いです。興味もって本とか読むと面白いですよ。あと、レビューについてはこのサイトを非常に参考にしました。中にはこのサイトの人の評価に引きずられた部分も多々ありで、なんだか申し訳ないですが、素晴らしいサイトだと思いますので、このサイトからビートルズに入るのも良いかもしれません。

あと、数あるビートルズ本の中にも、良書と悪書があります。参考に一つ、「入門」と銘打って読者に自分の価値観を植え付けようとする悪書を挙げておきます。最初はまっさらから聴くのが良いのかもしれませんね。んで一通り聴いてから解説本などを読み、マニアックに面白がるとか。
絶対買うなよ。読むならある程度聴いてから、「ああ、こういう考えの人もいるんだな」くらいに留めておく方が無難。




あ、年が明けましたね。なんか今年もよろしくお願いします。
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