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『ILLMATIC BABY』ART-SCHOOL

2008年10月29日 22:34

久々更新。
ILLMATIC BABYILLMATIC BABY
(2008/10/15)
ART-SCHOOL

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発売してから時間経ちすぎちゃったけどまあ、いいや。
1.ILLMATIC BABY
いわゆる冒険作。これまでにもダンス指向なアートの曲はあったけど、それらと大きく違うのは、この曲が分かりやすくダークであること。ニューレイヴ的な、ある種下品で過激なサウンドメイク(無機的で攻撃的なベースラインとか)に乗っかる、下品を通り越してアホみたいな性的比喩を用いた歌詞。歌にもエフェクトが深くかかり、ノイズ気味なギターや、わざとらしい猥雑さを持ったPVなど、いろんな意味でこれまでの「透明感があって文学的なART-SCHOOL」のイメージを壊しにかかっている曲。ある意味、ニューレイヴの「いい意味で」底の浅いダークさをうまく表現している気がしないでもない。
私はまあ、透明感のあるARTが好きなので、この曲を絶賛することはできないけれど、でもこの試みは面白いと思うし、ここからどう展開されるかは気になるところ。
2.夜の子供たち
前曲に比べれば「割と」いつものARTしている曲。曲展開やメロディの繰り返し具合、疾走感がいつもの感じ。ただ、ギターが結構これまでとは違った動きをしていて、自然なフレーズではなくかなり「引っかかる」作りをしている。これは前作収録の『real love/ slow down』などで見られたギター指向の延長だろう。木琴の音も入ってポップ。サビの執拗な繰り返しはしかし、昔なら叫んでいたであろうところを抑えているのが印象的。
3.君はいま光の中に
『光と身体』に比肩しうるバラードチックな曲。ギターの音がより冷たそうな風になっており、メロディも透明感と緊張感と美しさに満ちている。ただ、AメロBメロサビという展開もあって、どことなく普通のJ-Pop的にも聞こえたり。Cメロまで用意してあるし。まあそれでも、独特の透き通った冬をイメージするような寂しい美しさは流石。歌詞にある「絶望や希望を歌うほど若くない」というのはどこか今作の変化具合を象徴しているようにも思える。
4.BROKEN WHITE
疾走曲。だがいつものARTのそれとは異なり、リフを基調としたガレージな曲。非常にシンプルな構成をしており攻撃的なギターがちくちくと刺す下で、もう一本のギターがシンプルなリフを刻む。そのリフといい裏打ちの効いたドラムといい、Bloc Partyの『Hunting For Witches』っぽい。ただサビがちょっと弱い。というかメロディが弱い気が。
5.エミール
個人的には、今作で最もこれまでのARTっぽさを感じる曲。『Butterfly Kiss』や『カノン』などの、穏やかな浮遊感を有するタイプの曲。打ち込みのリズムが四つ打ち生ドラムに絡む。本人はNew Orderを引き合いに出しているが、それやスマパンの『1979』『Perfect』なんかとも共振する、透明感に満ちキラキラしたメロディが大変魅力的。特にアウトロのコーラスはほんとにスマパンみたい。このすてきな浮遊感は、四つ打ちの使い方としては非常に有効だと思う。ギターのメロディも突破力と包容力を兼ね備えていて良い。こういう系統の曲、『Flora』なんかでやってた割とハイファイなポップの一つの完成系じゃね?
6.INSIDE OF YOU
何故か沈痛なイントロから、急に切り替わって拍子足らずのリズムが打ち込まれる。歌メロもリズムに深く沈み、その緊張感がサビでタイトルフレーズの連呼となって刺さるという曲。そのため、どうしてもメロディそのものの魅力は弱め。二回目のサビから鋭いインストパートを経て急にリズムから解放され沈痛さが広がっていく展開といい、かえって一曲目よりもARTらしくない気がする。というか、やっぱりBloc Party的な曲構成に思える。歌詞がかなり少なく、そこに何とも駄目な感じに頽廃した風景が描かれているのが木下的。駄目な大人なんだなあと思う。

ART-SCHOOL、実に8枚目のミニアルバム。どんだけ好きなんだよ!?何故か今回はちょっと値段が高め。石油関係のせい?なら今の状況は皮肉だ。

大きく変化した。かつて『Love / Hate』から『PARADISE LOST』に至までにモグワイ的ギターサウンドを習得した時期の変化と比べても、そのベクトルの違いが目につく類の変化である。まあでも、一曲目に関しては今回限りかもしれないから分からない。
重要なのはその他の曲における変化である。率直にいえば、バンド自体がBloc Party化、というか強く影響を受けていて、それが今回特に分かりやすく露出したという感じか。ギターサウンドの変化が特に重要で、いわゆるモグワイ的な音とニューウェーブ的な音の折衷って感じの音であったりスタイルであったり。
ただ、こういったサウンドイメージは元々のARTのイメージとはそんなに相性は悪くなく、むしろサウンドの適度な洗練と鋭角化を曲に与えている。あとはこういう路線も維持しつつ、『シャーロット』から『IN THE BLUE』に至る陰鬱シューゲロック路線も抑えてくれれば、私は特に何も言うことはない。
あと、ボーカルにここまで全面的にエフェクトがかかりまくっているCDは彼らの作品では多分初めて。生々しさは減少したが奥行きは出ている。
なんとなく、『メロンコリー~』から『アドア』以降へのスマパンの変遷に似たプロダクション的変化があるようにも感じられる。そんな中でできたM5は、そういった変化を最もスムーズに消化した、なかなか完成度の高い名曲だと思う。

で、やっぱり微妙にアホっぽいPV。こういうのがあるから、なんか安心して支持できる。
「ニューレイヴとか、なんかこんな感じでいいんやろアホ~」みたいな感じが好き。


あとインタビュー。ネットでこれだけ語られたらロッキンオンジャパンかわいそうです><
あとオオヤマンスルーわろた。
30の大台に入りましたが、キノコ改め木下氏達には頑張ってほしい所存です。
これからもある程度適当にセンスを発揮して(笑)頑張ってほしい。
いやこの適当さがある意味魅力ですから。
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