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『The Beatles(White Album)』The Beatles

2008年07月27日 01:39

The Beatles (The White Album)The Beatles (The White Album)
(1990/10/25)
The Beatles

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1.Back In The U.S.S.R.
飛行機のジェット音から軽快なロックンロールに突入。ファンキーなポールのボーカルや後期ビートルズの要であるピアノが熱っぽく転げまわる。そしてビーチボーイズのパロディチックなコーラス。ギターの音も結構尖がっていて、ともかく勢いがある。かなりの楽器をポールが担当しており、リードギターからピアノ、ドラムに至るまでポールの自作自演。そのためか、解散後のソロ・ウイングス的な大味ロックンロール路線の先駆け的な要素が見られる。
というか、ビートルズのアルバムなのにいきなりリンゴ不在な曲だなんて……。当時バンドがどういう状況だったのかを如実に表している。
2.Dear Prudence
全曲のアウトロのジェット音からそのまま怪しいアルペジオに導かれて始まるジョン曲。その怪しいアルペジオが曲を支配し、ジョンのどこか空虚さを感じさせる力の抜け気味なボーカルとともに宗教的な怪しさがある。低い声のコーラスなんかも怪しい。悪漢はコーダへ向かっていく展開で、ギターとドラムがそれまでの閉塞感を突き破っていく。ドタバタしたドラムはリンゴっぽい感じがするが、これもポールのドラムでやはりリンゴ不在。
3.Glass Onion
これはちゃんとリンゴの力強いドラムが先導する、ハードでシャープなジョンの曲。歌詞が過去の曲の揶揄(あとポールへの悪口)で占められているが、それに合わせて挿入されるいくつものインストゥルメントが面白い(悪口言われながらもリコーダー吹いたりするポールw)。それによって楽曲がカラフルになるかというとそんなことなく、ずっとモノトーンの緊張感が続き、そしてアウトロの奇妙で不快なストリングスに到達する。曲自体は非常にシンプルながら、ジョンのボーカルや鋭いギターなどのハードな雰囲気によって「刺さる」一曲となっている。ジョンのボーカルはかなり攻撃的で、モーサムの百々が「そんなのズルイ」と思ってビートルズに目覚めるきっかけになったとかなってないとか。
4.Ob-La-Di, Ob-La-Da
前曲とのあまりのギャップの大きさにがくっとなる、ポールのポップソングの中でももっとも可愛らしく、子供向けっぽい一曲。「幼稚だ!」と揶揄されることの多い曲だが、その細部のアレンジの懲り方にはポールの意地を感じる。それぞれの歌の繰り返しで異なる歌い方を試したり。特に細かいコーラスワークに遊びが多い曲で、さまざまな楽器やエフェクトとともに、まさにおもちゃ箱ポップとして高性能な曲。後半のテンションの高いポールのボーカルと、それでも可愛らしく終わるところが聴き所か。
5.Wild Honey Pie
これは……意図を測りかねる曲。奇妙なバックの音に合わせてタイトルを繰り返し続けるだけの変な曲。何でポールはこんなしょうもない曲を入れたんだろう。こんなの外してジョージの曲とかをもっと収録してあげればよかったのに(これを収録して『Not Guilty』を収録しないって!)。
ただし、ピクシーズがこの曲をカバーしているらしく、私は聴いたことないが、滅茶苦茶かっこいいとのこと。聴いてみたい。
6.The Continuing Story Of Bungalow Bill
今度はジョンによる正直しょうもない曲。童話風のコーラスとひねくれたヴァースを無理やりつなげた感じで構成される。オノヨーコがボーカルとして参加しており、そのせいか今度はポールが参加していない。曲としてのレベルはかなり低い。歌詞は黒人差別についていいこと言ってるらしいが。こんなのよりももっとジョージを……。
7.While My Guitar Gently Weeps
そんなわけで現れた、ジョージの最高傑作のうちのひとつとされる名曲。渋い大人のブルースを思わせる、ジョンとはまた違った意方向の緊張感の漂う一曲。曲自体のムードもさることながら、やはりかなりハードなエリック・クラプトンによるギターが緊張感を高める。そんなギターの下で暗躍するベースがかなり太く怪しく蠢く。やはりジョージ曲でいい仕事をするポール。全体を貫く愁いを帯びた雰囲気はかなりビートルズ的(レノン=マッカートニー的と言い換えてもいい)雰囲気から逸脱している。ちょっとアダルティ過ぎてだるくて、私はそれほど好きでもないけど。
8.Happiness Is A Warm Gun
展開がころころと変わるジョンの曲。怪しいギターのアルペジオが支配する前半は段々とハードさを増して行き、どっしりと三連ブルースチックになる中間部(ジョンの相当けだるいボーカルが印象的)から突如変拍子気味な激しいリフを繰り返した後、急に高揚した、ポップなコーラスが登場する。しかしその上で激しくシャウトし、トーキングし、突き抜けていくジョンの声は圧巻。そう、このころころ変わる曲調に合わせてジョンのボーカルもその熱量を巧みに調節する。そしてハードなギターの音。このアルバムはハードな曲が多いが、どの曲もギターはいい具合に歪んでいる。曲・音ともにかなりざらついた感触の、奇妙な攻撃性を持った曲。
9.Martha My Dear
不可解で強力な前曲からまた、いきなり可愛らしいピアノが始まる。やはりポール曲。自分の犬について歌った、かなりどうでもいい曲なんだろうが、そのポップとしての強度はかなりのもの。曲自体の「ポールのいいところ」を詰め込んだようなポップさに、段々とホーンやストリングスが入って鮮やかになっていくアレンジ。ポップ職人としてのポールの真骨頂である。まあ、ポール以外のメンバーはレコーディングに参加してないっぽいけど。
10.I'm So Tired
これまた重たい雰囲気のジョンの曲。重たいといってもこれは攻撃性ではなく、ひたすら倦怠感の漂う中を突如ジョンが突き抜け、じわじわと高揚してはまた倦怠に落っこちるのを繰り返す曲。こういう曲をかなりかっこよく聞かせられるジョンのボーカルはやはり強烈な才能である。一応ブルースだろうが、ジョンがやると妙に破綻した展開などでブルースの常道とは外れた凄みが強く感じられるようになる。
11.Blackbird
ビートルズ時代のポール曲の中でも随一の装甲の薄さを誇る、非常にパーソナルな雰囲気の(歌詞は黒人差別についてだが)アコースティックナンバー。ふくよかな空間を感じさせるポールのアコギ弾き語りがかなり綺麗でおしゃれ。ポールのボーカルも力みが一切ない、非常に済んだものとなっている。メトロノームの反復する音もまた素朴さを深めていてよい。夜に静かな部屋で聞くと気持ちがいいです。
12.Piggies
ハープシコードが印象的なジョージ曲。バロック調な盛り上がり方はサイケ期っぽい。ってかこれもっと早く作っていれば『Sgt~』にいれられたんじゃないの?まあ曲自体のクオリティはがっかりな感じだけど、ストリングスが入ったり多重録音のコーラスだったりという後半のコケオドシッぷり(アウトロには何故か荘厳なストリングスが!)は面白い。そしてそんな優しい曲調なのに、人々を豚として皮肉る歌詞……。豚の泣き声入り。まあジョージらしいっちゃらしい。でもやはり、これが入って『Not Guilty』が入らないのはどうなんだ?
13.Rocky Racoon
ポールの曲。トーキングスタイルからやさしいメロディに移ったあと、軽快なバーのメロディに吸い込まれていく曲。アコギの音やハーモニカ、軽快なピアノなどが活躍する、またしても小粋なポールポップ。崩しまくったボーカルから優しいハミングのメロディの憂い具合への移行がかなり良い。このいかにもどこかの寂れたバーで歌ってそうな閉じた雰囲気はポールポップの一番おいしいところ。
14.Don't Pass Me By
ビートルズ史上初のリンゴ単独作曲(2曲しかないけど)。アコーディオンが印象的なゆったりカントリーポップソングなんだが、曲自体がいまいちなのか、それともリンゴのボーカルがうまく行ってないのか、どこか物足りない感じはする(もうひとつのリンゴ作曲『Octopus's Garden』と比べると顕著)。サウンドの中心がエレピやアコーディオンという、バンド然としていない楽器のチョイスのせいなのか、それとも全体的にもっさりとしたミックスのせいなのか。メンバーのフォローもあんまり足りていないようだし。あとタイトルは「俺を無視すんなよ……。」ってところだろうか。このアルバムのレコーディングでのリンゴの冷遇っぷりが伺えるのか?
15.Why Don't We Do It In The Road?
ポールがファンキーで暑苦しいボーカルを披露する、まさにタイトルどおりの曲(タイトルの意味は「何でみんな道端でオナニ○しないの?」)。まんまロックンロールの展開にだるいピアノ乗っけて、そのうえでポールがタイトルを連呼する。それだけの曲。うーん……。
16.I Will
また来た必殺のポールによる小ポップソング。短くシンプルに、優しさに溢れたメロディを紡いでいく。その伴奏にはアコギやパーカッション、そしてジョンの口で「ポコポコ」言ってる音や口ベースなど、小規模なものしか使われていない。それによってこの小規模な、心をちょっぴり和ませてくれるポップソングを書いてしまうのだ。正直こういう方向性のポールの曲に駄曲は存在しない(少なくともビートルズ時代は)。その中でもこの曲の簡潔さ・優しさはトップクラスである。こういう曲をさらっと作れるポールが羨ましい。そしてポールソロのアルバムはこういう曲が多ければ多いほど私にとっては好ましい。
17.Julia
一枚目の最後はジョンの弾き語り。これも『Dear Prudence』などとよく似たアルペジオが使われるが、こちらは怪しさよりも儚さ、空虚さが強く強調されている。力なくたゆたうジョンのボーカルがなんとも寂しい。パーソナルな内容(ヨーコとか。何が「Ocean Child」だよ)を歌っている。ジョンがここまで繊細な表現を用いたのは多分この曲が始めて。


前半だけでも相当疲れました。何で二枚組の癖に一枚の曲数も多いんだよ!意味わからないよ!続きはまた今度。
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