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『Yellow Submarine』The Beatles

2008年07月23日 00:48

きいたこと、ありませーん。
でも、『Yellow Submarine Songtrack』の方で、「ビートルズの作った曲」は聴きました。
アマゾンは両方とも貼る。
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Yellow Submarine SongtrackYellow Submarine Songtrack
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順番は『Yellow Submarine Songtrack』に並んでた順。
1.Hey Bulldog
もう最高。ジョンがサイケデリックから足を洗った大一発目にして非常にソリッドで緊張感に溢れた名曲。メインリフが物凄くかっこいい。ギターの音が鋭く粗く、後のミッシェルとかそういうバンドに繋がっていくような、スタイリッシュな鋭さを感じる。また、吐き捨てるようなボーカルもこれまでのサイケで輪郭のぼやけた歌とは根本的に異なっている(まあジョンはどっちも凄くかっこいい訳だが)。このボーカル、サイケ以前の初期ビートルズのころと比べても、攻撃力が格段に増している。
どっしりとしたリズム隊もしっかりと曲を支える。細かいところでやはりリンゴがいいドラムさばきを見せるのは流石だと思う。ベースラインも妙なリズムで鳴っていて不穏。
また、ポールのハモリもかなり有効に機能している。とりわけ間奏やアウトロの二人の暴走加減は最高。この投げやり感。実際この曲は『Lady Madonna』のプロモーションクリップ撮影の合間に「半ば冗談で」作ったというんだから恐ろしい。終盤の、この曲のタイトルを決めることになった二人のアホな暴走が非常に微笑ましい。
総じて、よく纏まり殺傷力の高い、かなりの良曲。この曲を聴く限りじゃあすぐ後のバンドの崩壊なんて予測できないな。この曲から『White Album』期にかけて、なぜかジョンは自身のキャリア中最も攻撃性・緊張感が溢れた曲群を一気に書きまくる。サイケデリックによって無限に広がった可能性によるスランプ(67年はジョンが書いて発表された曲は多くない。名曲が多いがそのどれも奇抜なアイディアや混乱性が特徴となっている)からの脱出によるものなのか。それともヨーコ効果か。
2.All Together Now
要するに、ポールが「ポンキッキ」的な子供向けポップソングを書いたということ。跳ねるリズム、楽しそうなコーラスの掛け合い、子供にイメージを与えるような「数え唄」的な歌詞。まあ決して質が高いとは言わないが、しかしそれでも色々と工夫が散りばめられていて面白い。いやー本当にポンキッキの世界だなあ。そういやオザケンも「オナラで月までいけたら~」とか歌ってたんだよなあ。つまりそういうノリの曲。真面目に論評すべきものではありません。
3.Only A Northern Song
インド曲を書いていた時期のジョージの、割とポップソング寄りな曲、なのか……?かなり曖昧に揺らいで行くメロディ、神秘的で空虚なオルガン、調が合ってるのかどうか分からないピアノに、やたらと良く動くベース、そして無数のホーンやら効果音やら何やらの音の洪水。非常に分かりやすくサイケしていらっしゃる。ジョージのこういうタイプの曲はジョンに比べて、もっと精神的に高尚というか、マジに神様に繋がろうとしている感じがして一層不気味。まあこの曲は歌詞は皮肉なんですけど。最早これインドでも何でもないよなあ。『Sgt.pepper~』のアウトテイクだけど、絶対『Within You Without You』よりもこっちの方がいい曲だよなあ、っていうかポールの曲一曲くらい削ってでも入れるべき曲だったような。暗すぎたか。ギリギリでポップさを保っているメロディが却って根暗さを縁取っている印象。
4.It's All Too Much
そんな上の曲にも増してさらにイッちゃってる、ジョージの最高傑作のひとつにしてビートルズサイケ一つの頂点。いやあもう、「悟り」を開いてしまってジョージ超怖い。
フィードバックしたギターで曲が始まって、そこからいい具合に歪んだギターが始終ポップで、サイケで、なおかつ時に攻撃的で、でもやっぱりイッちゃってるようなフレーズを重ねていく。そこに爽やかなホーンやら手拍子やらが被さっていく。しかし、そんなカラフルなうわものを支えるベースがおかしい。ずーっと同じ音を弾き続けるベース。ずーっと同じ音が下の方でウーーーーーーと鳴り続けている。相変わらず良く動きよく転げまわるドラムとリズムは合わせて、しかしずっと同じ音。これが相当エグい。そこがいい。やはりポールはジョージ曲でなんかいいベースを弾く傾向にあるようだ。
で、その中を相変わらずふらふらするジョージの歌だが、ここでのジョージの歌のメロディラインは、どこか本当に高尚な「悟り」を開いてしまったかのように、確信的に、そして意味深にふらふらする。そのフラフラメロディが、ジョージの全キャリア中でも屈指のポップさというのがなかなかあり得ん。ポールの子どもっぽい可愛らしさをたたえたメロディとは真逆の、「絶対的な何か」に近づいていくような堂々とした、でも宗教どっぷりだからどこか危うげな、そんなメロディ。コーラスなども色々と怪しく挿入されたり。
圧巻は後半からの展開。ポップなメロディでまとめた前半からそのまま進行していくのに、歌メロは更に曖昧さを極め、そして怒涛のタイトルコール。いつまで続くのコレって感じの狂気を感じさせる、奇妙なコーラス。「トゥーマッチョ、トゥーマッチョ」。このコーラス中のリンゴのドラムがまたたまらなく怪しい。無心になって「過剰だ」と歌い続けて、フェードアウトして終わる。
個人的には、ジョージのビートルズ最高傑作だと思う。ジョージの精神性、その危うさが最良の、しかもポップな形で収束している。6分越えな楽曲。『A Day In The Life』に次いで当時の彼らの最長ソング。『A Day~』はジョンとポールの合作だけど、これはあくまでジョージの単独曲だというところに、そしてこんな超会心作がこんな辺鄙なアルバムに収録されてしまうというところが、ジョージの孤独さ・不憫さ・皮肉っぽさといったキャラクターを強烈に焼き付ける。レコーディングが『Sgt.pepper~』に間に合っていれば、そして収録されていれば、どれだけあのアルバムの評価が変わったことか。ビートルズ全楽曲の中でも最も「不遇で、タイミング悪くて、知名度の低い大曲」であることは間違いない。

ビートルズが主役として登場するアニメ『Yellow Submarine』のサントラみたいなもの。まあこの時期ってまだアニメ黎明期でしょ?アニメのサントラっていう概念すら新しかったに違いない。

で、なんで、こんな、クソみたいな(だって半分はアニメのサントラ。あとアニメで使われた数曲の既存曲も収録)、アルバムに、二人の天才の傑作中の傑作を、収録しとんじゃああああああああ!

ふう。

ところで、私が聴いたのは『Yellow Submarine Songtrack』なんですが、これ、ビートルズの楽曲を「リミックス・リマスター」した数少ない音源の一つで、他に収録されている既発曲を含めて相当聴いた印象が違います。
まず、昔の技術的要因のせいなのか、この辺の時代のレコードは全てのパートを左右どちらかのチャンネルに振る必要があったのかどうかは知らないけど、ドラムやボーカルもすべて片側のチャンネルに入っていて、これがヘッドフォンで聴く場合には、最近の楽曲などを聴くときと比べて感じる大きな違和感になります(まあ、それがいい、って場合もあるんでしょうけど)。
それをこのアルバムでは、パンニングをやり直してボーカルやドラムを中央に配置、結果、以前と比べてどっしりとした、現代的なサウンドとなってビートルズのいくつかの楽曲が蘇った訳です。
勿論ファンの中には「こんなはっきりした音像ビートルズじゃねーよこのクソリマスターがぁぁぁ!」とおっしゃる人もいる訳ですが、現代っ子・ゆとり全開の私としては、このリマスターによる現代サウンド的ビートルズはかなりしっくりきます。というか、そのせいでこのアルバム収録の4曲がやたら良く聞こえるのかも。
なので、EMIはさっさとビートルズ全音源をこういう感じでリマスターしてくれないですかね。まあその場合、山ほどの古参ファン・マニアが誹謗するのでしょうが。いやでもこの、リマスターされた楽曲たちの「現役感」というか、最近の楽曲にも全然引けを取らないぜ感は凄い。『It's All Too Much』とか、ボーカルをリアムに差し替えたら十分オアシスの新曲って言えちゃうくらいのクオリティ(もしかしてオアシスはもはや現役じゃないか?)。こんな感じで、現代風サウンドな『Rain』や『Strawberry Field~』を、せめて死ぬ前までにはお目にかかりたいなあと思います。

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