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『Please Please Me』

2008年05月14日 01:11

Please Please Me

Please Please Me

1.I Saw Her Standing There

これ一曲目なのはまあ、曲順決めた奴は偉いと思う。勢い全開で突っ走る、所謂「ゴキゲン」ナンバー。ベースのいかにもロックンロールって感じのくねくねし方がかっこよい。というかこれ弾きながら歌ったり叫んだりしてんのかよポールは。突き抜けるようなボーカルが気持ちいい。あと、この時点でビートルズの数あるトレードマークの一つ、ハンドクラップが録音されているのが印象的。

2.Misery

ああ、こんな曲あったね。どうせカバーだろーって思ったら自作曲だった。ブリッジで使われる、転げ落ちるようなピアノがポイントかなあ。印象薄。

3.Anna (Go To Him)

ゆったりしたムード演出的な曲。確かカバー。こういうのはまあ、楽しめる人はいいんだろうけど、「ビートルズならでは」っていうのがあんまり無いから評価が難しい。60年代初期のバンドがあまり現代で聴かれない(大抵今聴かれる60'sって言ったら、キンクスやフーなどのバンドが出揃った65年以降のものが多い気がする。)のは、こういった「原曲を超えることをあまり目標としない」カバー曲が沢山あるからだと思う。

4.Chains

これもカバー。イントロのハーモニカでおっと思うが、まあロックンロールな曲展開。しかし、クレジットを見てたまげたのは、そこにCarole Kingの名前があったから。そう言われたら急に彼女の声で歌が聴こえてきた。つまり、普通にいいのだ。まあ、あえてカバーするってことはその曲が素晴らしいからだろうし、好きだからだろうし。ただ、それと面白いかどうかは別ってこと。

5.Boys

リンゴキター。カバーながら、原曲がブレイクのはっきりした、結構突き抜けた感じの曲なので、勢いを感じる。よく駄曲扱いされるリンゴボーカル曲だけど、これは結構かっこいいと思う。いいロックンロール。間奏前で「Come On,George!」って叫ぶリンゴは普通にかっこいいし。こういう掛け合いは実際に見てみたかったもんですね。もちろんスタジアムじゃなくてクラブ的なところで。

6.Ask Me Why

自作曲。コーラスがなんとも時代に忠実な感じ。「うーうーうーうー」「やーやーやーやー」って伸びていくコーラスね。ビートルズの「甘い」側面を発揮していて女の子はもうビチョ濡れで叫びますね。はい、割とどうでもいい曲です。

7.Please Please Me

流石にこれは評価せざるを得ない。ビートルズが数多のロックンロールバンドがら「いち抜けた」した名曲。ハーモニカのフレーズと「ダダダッ、ダダダッ」と勢い良く上がっていくギターがこの曲を特別にしている。とっておきのCメロもね。サビのジョンの「カモン」の歌い方はエロい。最後の如何にもな終わり方もなんだかユニークに聞こえるビートルズ補正。

8.Love Me Do

……まあね、誰もが華々しいデビューを飾るわけじゃないよね、っていう曲。ダルダルな曲。ギターもそんなに出てこないし、ハーモニカと歌が中心のシンプルな曲。特にフックもないし。なんでアルバム『1』にはこれが入って『Please Please Me』が入ってないんでしょうね。流石にこれがチャート一位になるのは完全なビートルズ補正ですね。

9.P.S. I Love You

いきなり歌から入る、バラードなナンバー。ポールの歌は既にそれっぽい歌い方をマスターしていて、努力を窺わせるがジョンのシャウトっぽいボーカルの方がかっこいいのはなんかかわいそう。60's初期っていうムードに溢れる。

10.Baby It's You

カバー。バカラック様の曲だったらしいが、それがどうしたという感じ。ジョンのシャウトは冴えてるけど。遠くで聴こえる木琴か何かの音は素敵。ゆったりバラードに荒いジョンの声のミスマッチは結構素敵。ここら辺はビートルズが頭一つ抜きん出た理由の一つかも。

11.Do You Want To Know A Secret

自作曲らしいけど、「え、こんなのあったっけ?」感全開な曲。ゆったりと地味なナンバー。ジョンのボーカルも特にこれといった見るべきところは無い。サビでちょっと声が枯れてかっこいいのはどの曲でも一緒だから。

12.A Taste Of Honey

アルバム中ではちょっと異色な、やや重めというか、辛気臭そうなマイナー調ナンバー。歌ってるのはポール?こういうのも歌えるんだー。この辛気臭そうな感じが好きな人は好きだろう。どこかの薄暗いバーで演奏している光景が浮かびます。

13.There's A Place

ハーモニカと軽快なリズムで、急に視界が広がっていくような曲。メロディも時代性は拭えないが爽やかで良い。Cメロのちょっと切ない感じがなんとも言えない。ポールのコーラスとジョンの歌の絡みがいい具合。

14.Twist And Shout

まあアルバム中では一番かっこいいわな。元ネタが霞んでしまってどうしようもないらしい。これがジョンレノンです、って感じ全開のボーカル。やる気なさげにも聞こえるやけくそ風味なコーラスが馬鹿っぽくていいよね。何より、バンドが凄く楽しそうなのが良い。これ聴いてちっとも良いと思わない人はロックンロールを無理して聴く必要無いんじゃない?曲自体がロックンロールのアホっぽいところを結集した良曲だと思う。


ビートルズ、記念すべき1st。これ以前の音源なんて面倒だからレビューしませんよ。


世の中には、何を思ったか「ビートルズのレコードは全て時代を超える」とか「現代のロックは未だに『Please Please Me』を超えていない」とか、そんなことを言う原理主義者の方々がいらっしゃいますが、残念、これは流石に時代に埋もれてしまう方です。勿論ビートルズの中ではっていうのは付くけど。

つまり、こういう曲の雰囲気を「60'sヴィンテージ」として捉えられる耳を持つ人はある程度楽しめる部分がありますが、今日的なロック、それこそオアシスやレディオヘッド(両方とももしかしてあんまり今日的ではないのか?)とビートルズを同列で聴く際には、これが今のとも全然引けを取らないとはなかなか言い難いものがあります。それは単純に録音方法だったり、曲の方法論だったり、あとまあ当時ビートルズはアイドルだったからとか、レコーディング期間短すぎとか、そういう色々な要因があります。

で、私は実は『Hard Days Night』なんかはさっきの最近の奴等とも引けを取らないと思ってるんですが、何が違うかというと、「聴いたときに『お、なんか面白い!』って思わせる力がある」ということなんです。この「面白い」っていうのが難しいんですけど、何と言うのかなあ、「如何にも昔のかっこいい雰囲気!」とか「イエーイロックンロール!」みたいな感情を排した上で、「ああ、このアイディアはいいな」って思えるようなものが私の思う「面白い」に該当する訳です。


翻って考えるに、このアルバムは、単純にビートルズ独自の「面白い」って思わせる要素がまだ充実してないんです。何曲かそれを感じさせるものはありながらも、まだまだ「普通にいい感じのロックンロールレコード」の域を脱していないのです。まあカバーが結構多く入っているし(と言っても同時代の他のバンドに比べたらずっと少ないんでしょうけど)、古典的なギターワークが多く見られるし、仕方は無いんですが。多分そもそも「いいものを作る!」っていう気はそんなに無かっただろうし。普通に売れるものとして、当時のこのアルバムは何も間違ってはいないです。しかしそれゆえ、時代に埋もれてしまうのも仕方の無いことです。


フォローですが、時代に埋もれてって言うけど、その埋もれ方は結構理想的な感じです。適度にリバーブ感のある音、キラッとしたクランチなギター音、コーラスの重なり方、どれをとっても非常にこの時代の典型的なもので、そういうものを聴きたい人、そういうものが好きな人、また、この時代の音を研究したい人なんかにとって、このアルバムはいい時代の埋もれ方をしているから、大変参考になると思います。「レトロ」で「ヴィンテージ」なんですね。

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