『SWAN SONG disk1』
このCDに5000円も払ってしまった……。いいものだったんで良かったんですけどね。
- アーティスト: ART-SCHOOL, 木下理樹
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2003/07/30
- メディア: CD
- アーティスト: ART-SCHOOL, 木下理樹
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2003/07/30
- メディア: CD
下の方は持っていません。三曲入りで五百円と、どうかしているくらいファン思い。しかし廃盤で今は値が高騰。どうにかしてくれ。
なので、下のほうにだけ収録されている『Memento Mori』は聴いたことないのでレビューできません。全曲レビュー失敗。残念です。持ってる人がいたら貸してください。って言うか欲しい。なんだこの駄目なファン心理。
1.LILY
空虚さが支配するダウナーナンバー。サビで一応虚勢を張るものの、すぐに虚しさに回収されてしまう。所在なさげなギターが鳴る下で、低いベースがダウナーさを加速させる。ボーカルも頼りない声がさらに掠れ今にも吹き飛ばされそうなほど弱々しい。『Love/ Hate』全体を支配する空虚さ・ダウナーさを象徴する名曲。なんだからアルバムに収録しろよ!
2.DRY
ギターの音や複雑化したドラムからポストロックの香りが少しする、ミドルテンポから疾走するタイプの曲。Aメロはほぼ『MEAN STREET』、アウトロの演奏の掛け合いは『モザイク』と、なぜかつぎはぎな作りの曲。しかし所々に入るフィルインや最後のサビへ向かうまでの盛り上げ方など、見るべき点は多い。この時期の彼ら特有の浮遊感が感じられる。演奏のテンションが高い。
3.OUT OF THE BLUE
イントロのベースが重い。虚しげなAメロからファズったサビへという王道展開だが、この曲もこの時期の彼らの演奏によって独特な緊張感と浮遊感をもって鳴らされる。アウトロのテンションの高さが好き。
4.LOVERS
ゆったりとしたミドルテンポで、『1965』に近い感じ。やはり空虚さに満ちた詞や、デスキャブ的なメロウさを手に入れた演奏が青さと寂しさを縁取る。本当にこの時期の彼らの演奏は饒舌だと思う。
5.SKIRT
このミニアルバムからはこの曲だけがアルバムに収録される。前のシングルと考えるとバランス悪くないですか?
アコギのストロークがしかしやはり虚しい。曖昧なボーカルが一転「分かっているよそんなこと」と泣きじゃくるのはまさにこのボーカルの醍醐味。そして静寂からゆっくりと盛り上がっていく間奏の美しさ。世界の果てを思わせるような映像的美しさが素晴らしい。美しい轟音。
6.SWAN SONG
表題曲はポップなメロディとみずみずしいギターの反復によるミドルテンポの名曲。ほんの少しだけ前向きなような気がする詞が悔しいけどよい。演奏の後ろでこっそり鳴る音はこの後ARTの幾らかの作品でも使われる。劇的な盛り上がりはないが、ひたすら同じフレーズを弾き続けるギターがサイケなキラキラ感を演出する。ボーカルはその中を泳ぐように美メロをなぞる。
どうでもいいけどこの曲のPV好き。ライトを持ってぐるぐる回るところとか。理想的な中二病の表現への昇華というか。
ARTのこの辺りのリリースペースの速さとクオリティの高さは凄い。限定ミニアルバム。これら名曲+PVを多数収録したDVD付きで1500円だったはずなのに、廃盤になってから鬼のように高くなった、ARTにとっての『You Made Me Realise』。この辺りの作風として、空虚な雰囲気を、デスキャブやコープランドのような映像的な美しさで表現しようとする試みが挙げられるが、それはかなり成功しているように思える。バンドのストイックで程よく情熱的で冷めた演奏がそれを可能にする。第二期もある程度同じサウンド傾向があるはずなのにどこかが決定的に違うのは、バンドが本当に特別な時期を迎えていたことを物語っている。








