『TEENAGER』フジファブリック
- アーティスト: フジファブリック
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2008/01/23
- メディア: CD
なんか『Surfer King』『パッションフルーツ』なんかのシングルからは今一つ想像のつきにくい、非常に高性能ポップなアルバムだった。ある意味コンセプトアルバムだからあれだけど、ひょっとしたら最高傑作かもしれない。
実はフジファブリックは最近のバンドの中では飛びぬけて引き出しの多いバンドだったりするけど、今回は特にそれが全開でしかもポップな感じ。一曲目から、なんか最近のくるりよりもよっぽどくるりっぽい(『りんご飴』とか『すけべな女の子』とか『真夏の雨』みたいなのをくるりっぽさとして)爽やかでちょっと寂しげな曲から始まって、三曲目ではユニコーン張りのドタバタビートロックを再現、五曲目では何故かジェリーフィッシュの片方と共演してビートルズライクなようなそうでもないようなポップソングを書いてたり。あと、前作における『虹』のような、というかゴーイングアンダーグラウンドっぽい曲の量産に成功していて、これもやはりアルバムのポップさを助長している。焼き直しといえどもどれもなかなかにいい出来だと思う。抒情性の聴いたポップさの表現はくるり以来の流行りだろうけど、それでも彼らが埋もれないのは声とキーボードのせい。この二つのおかげでギターも自由が利く。
変態志村的な曲はしかし、そのポップな曲ばっかりの中に入っているので却って効果的な気もする(前作は全体的に変態的な部分が見られたから若干飽和気味だった)。六曲目とか、そのメロディはどこから出てくるんですか?ってやつ。それ以外の変態曲は既出曲だけど、出来は十分。「メメメメメリケェーン!」もいいけど、十曲目のカオスな歌詞のサビと、80年代テイストに怪奇な解釈を施したような曲調は流石。
歌詞はなんかもう、本当にくるりの優しい部分、抒情性を順当に受け継いでいる。タイトル通り、十代の青春をコンセプトにした歌詞は寂しげで投げやりでなんか好き。でも、歌ってるのが彼だからという部分もある。本当に卑怯な声だ(笑)。間抜けなようで切ない。音速ラ●ンが同じこと歌っても全然いいと思えないだろうし。
しかし、前作からもう二年ちょっと経つのか。「うわーい銀河銀河〜!」って騒いでいたのがほんの少し前のように思えるから怖い(時の流れが)。







