Tonight,Tonight/ Smashing Pumpkins
こんなこと言っても皮肉にしか聞こえない人間の一人に、私はなりたい。
そしてこの日記のタイトルと関係のない曲。
どうもスマパンはロックな曲よりも奇麗な曲の方が好きな気がする。きっとそういう人がそれなりに多いはず。私もそうで、だからスマパンが一応グランジ系バンドであることをしばしば忘れてしまう。だってこんな奇麗な曲とPVを作っちゃうのに。もうこのストリングスはずるいずる過ぎる!ここまでやってかっこいいと思わないはずがない!映像の演出のタイミングもばっちりで、妙にちゃちい舞台セットや役者たち(モンスターやらタコやらのガッカリ感はある意味感動もの)も妙に素晴らしく見えてくる。ジュール・ヴェルヌ×ジョルジュ・メリエスの「月世界旅行(Le Voyage Dans La Lune)」(この映画はSF映画の先駆け的な映画らしい)へのオマージュとされる作品だけど、そのレトロさがかえって真新しい。
あとなんかスマパンって時々妙にブリティッシュっぽくなったりする気がする。この映像もなんかそんな感じで素敵。あとはDisarmとか。ストリングスのせいかなあ。
ただもうなんていうか、バンドとしてはどうかと思う曲ではあるかもね。なかなかライブでは再現できない曲だし。まあ彼らの内部事情の悪さがこういった方向としてビリーコーガンの才能の結実に向かったのは結果的に良かったけど。ペイヴメントが『RANGE LIFE』で歌う「スマッシングパンプキンズとツアーに出る/みんなよく見ろよ、あいつらちっとも機能してないぜ/あいつらが何のつもりなのか俺には分からないね」という歌詞は、実は結構バンドの状態を言い表していたのかもしれない。そういったいわゆる「腐りきった」状態からすごく奇麗な曲を作るビリーコーガンはやっぱりいい奴だなあと思う。『Pisces Iscariot』の皮肉とファンへの愛情の詰まったセルフライナーは素敵だった。
BEAT CRUSADERSに『Tonight,Tonight,Tonight』っていう、どう考えてもタイトルがこの曲のオマージュな曲があるけど、あの曲が好きな人はぜひタイトルの元ネタを辿ってこの曲を見つけてほしい。そういうのもまた作品に触れる上での楽しい部分だと私は思う。








