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夕方に寝ると夜中は自由

2007年10月03日 00:00

よく考えたら、Babyshamblesの新譜も出ているらしく、プロデューサーがまともだから音が割といいと聞いてたから買わなきゃならない。吉井和也もつてでライブに行く可能性があるから欲しいし、スピッツもなんかアニバーサリーな感じも込みで買いたいし、Nine Black AlpsもまさかのLove/Hateだし、止めにRadioheadだし。


学校始まって忙しくなってからと言うもの、音楽を聴くことのありがたみというか、音楽を聴くことに関する思想性云々がまたぶり返してきた。夏休みはだれてしまうことが多いから思想性もだれてました。生活にはある程度の切迫感と忙しさが必要だなあ。


今書きたいのはビーチボーイズについてとピータードハーティーについてだけど、本気で書くには内容を全然煮詰めてないから書けない。どうせキモイし。


だから漫画のレビューをするのです。しかも二個も。別に酔っ払ってませんよ。寝てないだけ。


・黒博物語スプリンガルド

『うしおととら』『からくりサーカス』の藤田和日郎が、何故かモーニングで短期集中連載していた作品。もう小学館から離れるのかな。サンデーはもう終わりだなあ。ハヤテが看板な時点で何かおかしい(マガジンも絶望先生を割と前面に押してる気もするが気にしない)。

サンデーの終わってる感とかはともかく、この作品もまたいい作品でした。個人的にはこの一個前の『邪眼は月輪に飛ぶ』のおどろおどろしい雰囲気の方が好きですが、こっちのいかがわしく騒がしくも適度に洗練されたロンドンの町並みも素敵です。作者のファンじゃないと分からないことを言うと、『邪眼』はうしおととらっぽくて、『スプリンガルド』はからくりサーカスっぽい感じがしました。単純に舞台がヨーロッパだからかもしれないし、作中のスプリンガルドがオートマータっぽいからかもしれない。『邪眼』が超常性とか終末性とかと日本の宗教的超能力を組み合わせた「世から離れた」作品であるのに対し、これは怪談チックな雰囲気や偽悪性、愛憎、そして最後は童話チックな話もあったりと、より「世の中」における話になっています。この辺の対比は多分本人も考えているだろうから、それだけにこれから彼がどう動くのか(本格的な連載を始めたりするのか?)といったことが気になります。

もちろん、藤田節なキャラの熱さや、駄目な言い方をしてしまえば「男の熱いツンデレ心」は健在です。元放蕩貴族の男がやはりかっこいいです。こういう感情のキャラを書かせたら本当に彼は上手い。ちょっとした話の仕掛けもあったりしてやはり良く出来てます。短編だから『からくり~』の中だるみもないし。あと、やたら女性の服が破けておっぱいが出るのも健在です。何だあれは!芸風なのか……?

ともかく、ロンドンの怪奇事件モノを藤田和日郎が料理するとこうなると。読んで損はしないはずです。良かったらぜひ、と何故か販促をしてみたり。あと学芸員さんかわいい。

藤田漫画は主人公側のキャラに狂気な目を書くのがいいですね。熱さと狂気は十分両立する。藤田は前者寄り、ヘルシングなんかは後者寄りと言えます。



・うたかたの日々

ボリスヴィアンの同名小説をあの鬼才岡崎京子(何回このブログに登場したことか)が最大級のリスペクトと独自の退廃的センスを込めて漫画化した作品。これも連載終了後(連載は94年)中々コミックスにならず、『ヘルタースケルター』ともども幻の超名作とされていたけれど、『ヘルタースケルター』のコミックス化を受けてこちらも初のコミックス化、というややこしい事情があるらしい。こういう事情もどんどん彼女を神格化させるわけで、やっぱりキャリアからの不幸なリタイアというのはその人物を神様にしてしまうものなんだなあと思います。

どうでもいいですがこの作品、福岡の本屋に果たして存在するのでしょうか。私はアマゾンで買いましたが、それ以前に色々と探し回ったんですが(ブックオフとかも当然含む)、全く見つかりませんでした。あんなに岡崎作品が充実しているジュンク堂に無かったんだから、欲しい人はネットで買うのが確実です。いい時代だ……。

私はボリスヴィアンの原作は読んだことは無くて、従ってこの話を読むのは漫画が初めてなわけです。結論をいきなり言いますが、この時期の岡崎京子の作品(短編でなくきっちりした作品。いや、短編も傑作だらけなんだけど)に外れはまずありえません。というか『PINK』以降の彼女の作品はクオリティの差こそあれ、どれも異常な癖があり面白いです。彼女は何ていうか本当に漫画界のビート詩人でパンクロッカーだから、そのぶっ飛び方はそれ相応のものがあります(ところで筆者はビート詩人って単語を良く知らずに使いました。作家の名前しか知らんぜ。このおませさんが!)。それは例え他人の作品であろうと健在で、独特の読んでてヒリヒリじりじりする感触が伝わってきます。これは原作がまさに「幸せからの転落」の話であるため、読み進めていくうちに幸せの腐食が進んでいくのが読んでて辛いw

簡単なあらすじ。幸せな金持ちの男女がいましたが、結婚直後に謎の奇病「肺に睡蓮が巣食う」というものに襲われてしまいどんどん衰弱し、それをどうにかしようとする男の生活も崩壊していく話です。他の登場人物もしっかりと自己主張をしたり嘆いたり死んだりして存分な活躍をします。しかしまあ見事に悉く不幸に落ちていくwwwこの独特の「滅びの美しさ」、小説なんかではこれをどう上手く表現するかが問われるジャンルがしっかりあるわけですが、こと漫画においてそれを恐ろしくなるほどのクオリティでやってしまうのは彼女くらい。特にこの話は美しい睡蓮の花が胸を突き破るというファンタジックで恐ろしいモチーフが元としてあるため、それは間違いなく作者の滅びの美学にぴったりなんでしょう、恐ろしいほどの相性の良さです。元々当時から「文学的」とかそんな形容詞でサブカル的評価を得ていた作者が、本当に文学を題材にしてしまったわけで、そのテーマに負けないほどのしっかりとした作品となっています。原作は結構幻想的な部分があるようですが、それを岡崎はサイケでデカダンでそして冷徹な手法で描くもんだから、緊張感や圧迫感が視覚的にビシビシと感じられます。描写は彼女にしては色々とあっさりとしている部分、あと彼女特有の説明不足ぎみな部分もありますが、その分だけ書かれていない部分を想像すると、そこが酷い状況を想起させるという辛い形で感情移入を可能とさせるため、これはこれで問題ありません。

ともかく「滅びの美学」が大好きな人は読んで損することはまず考えられません。そうです、美しいものが滅びることそのものに、胸が詰まり睡蓮が突き破って出てきそうなほどの「美」が宿るのです。・・・・・・しかし悲劇ものなのにやたらクールで虚無な感じなのは流石だ。



岡崎京子が好きな私はこんなのも好きです(アマゾンとかの関連商品風)。

・ライ麦畑でつかまえて

・村上春樹作品

・ビーチボーイズ

・ピートドハーティー

・レディオヘッド

・アートスクール


一番下が一番恥ずかしいんだよ!まあいいけどどうでも。


黒博物館スプリンガルド (モーニングKC)

黒博物館スプリンガルド (モーニングKC)

うたかたの日々

うたかたの日々

さあ、文芸部の作品はとっくに締め切りを過ぎているが、書き終わらなくちゃな……なるべく早く。なんか元ネタというか、何に私が影響されているかすぐに分かるその感じがイヤだ。でもそれしか書けないし書く気も無い。

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コメント

  1. mizue | URL | 79D/WHSg

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    ボリス・ヴィアンの『うたかたの日々』は早川書房の全集を買いました。初版は私の生まれ年でした。所蔵は16版ですが。
    岡崎京子による『うたかたの日々』は「CUTiE」の連載で好きになって、こっちは初版で買いました。それからボリス・ヴァンの方に流れていきました。

    『うたかたの日々』というと何故かジャン・フィリップトゥーサンの『浴室』を思い出してしまいます。非日常という意味で頭の中でリンクしてしまうみたいです。読んでいなかったらオススメです。

  2. okazaki5 | URL | 79D/WHSg

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    ご存知で!なるほど、ジャン・フィリップトゥーサンっていう名前を今初めて知りました。
    今度探してみます。それにしてもリアルタイムですか。いいなあ。

  3. mizue | URL | 79D/WHSg

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    リアルタイム、年の功ですね。今では「CUTiE」じゃなくて「日経ウーマン」手に取ってます。時が経つのは早いですが今も岡崎先生の全快を願うばかりです。

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