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『Past Masters Vol.2』 The Beatles

2008年12月30日 18:12

Past Masters, Vol. 2Past Masters, Vol. 2
(1991/07/20)
The Beatles

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1. Day Tripper
1と2は『Rubber Soul』期のシングル。両A面シングルである。この曲は世界中でもとりわけ有名なリフを主体に進行するポップソング。この時期にしては割とストレートな作りか。ジョンとポールがずっと二人で歌い続けるのが印象的。リフといっても同時期のキンクスみたいにダーティな感じではなく、もっとヘナヘナした感じになってるのがビートルズらしい。
2. We Can Work It Out
これ、何気に名曲。軽やかでポップなポールと、この頃からヘヴィな作風を取り入れ出すジョンの二つの作風が自然に噛み合った良曲。フォークっぽく跳ねるように歌うポールからボーカルがジョンに移った瞬間、急に曲調がシリアスになる。ワルツ調になったりもして(ジョージのアイディアらしい)、そこから強引にまたポップに戻るのを繰り返す。ビートルズのいびつさが上手く融合した数少ない例か。二人がこうやって歌い継ぐパターンの曲って意外と多くない。
3. Paperback Writer
3と4は『Revolver』期のシングル。この曲、曲自体はこの時期にしてはストレートな作風に思えるが、実際にやっていることはかなり凄い。まず、冒頭の複雑なコーラスワークはビーチボーイズにインスパイアされたものだが、ポールのベースもまたブライアンウィルソンに影響を受けたものらしい。ルートをあえて外れてリフを引き続けるベース。そしてギターのリフがまた非常にかっこいい。これらのリフと歌に付随するコーラスが合わさって強力なドライブ感を生み出している。歌詞もまた、B級作家(「ペーパ-バックしか出してもらえない」ライター)が出版社に自分の作品を宣伝するという内容。なんだそりゃ。
4. Rain
まさにこの時期を代表する名曲。ロックバンドとしてのグルーブ感とサイケデリックなメロディ・アレンジがシンプルな形で結合した見事な楽曲。ジョンの書いたメロディは独特のうねりを見せながら上昇と下降を繰り返す。地を這ったかと思うと次の瞬間には舞い上がるようなメロディ。そこにドライブ感を残したディストーション気味なギターがサイケさを加味し、リフ気味なベースが曲をかき混ぜ、そしてリンゴ自身がベストに挙げるドラム、ミドルテンポでフィルインの連発とブレイクを繰り返しまくるドラムが饒舌に歌っている。ブレイク時は宗教気味な浮遊感に苛まれ、それを突き破って入ってくるドラムに激しく興奮する。ともかくドラムのフィルが格好良過ぎる。単なる連打ではなく抜くところを抜いているのが非常にクール。コーラスワークがまた絶妙な音程を狙ってくるため非常にサイケ。そしていったん終わったかと思ったらまたドラムが沈黙を破って再開、逆再生されるボーカルで曲が倒錯しながらフェードアウト。サイケ感とドライブ感、そして王道然としたロックさが非常に高水準で融合した、本当に奇跡のような一曲。
5. Lady Madonna
5と6はサイケ期からその後に移行する際、マハシリの教えを求めてインドに旅行
に行くのだけれど、その前に作られたシングル。ピアノを主体としてホーンなんかも鳴り響く、また特別変な展開をすることも無くシンプルに愛嬌を振りまくこの曲がビートルズのサイケからの離脱を宣言する。大人っぽいポップさはロックというよりはやはりポップ、それも後に「捻くれポップ」といわれるようなそれである。ポールも太い声でがっちり歌っている。パパパパ、パパパパと入るコーラスが魅力的。これ以降のポールが非ロック的なポップソングを連発するが、この曲はその始まりか。ちょっと軽過ぎる気はする。
6. Inner Light
こちらはB面。折角「脱サイケ宣言」したのにこっちはもろインドサイケ。もちろんジョージ作。でもジョージのインド系作品の中では一番聴き易いか。歌のメロディは後のソロなんかにも出てきそうな旋律で、そこを中東とインドが混じったようなサウンドやリズムが出たり入ったりする。やはりワンコードか。曲の尺がそれほど長くなく、適度に曲展開もあるため意外と聴き易い。なんか旅行している気分になるが、歌詞は「ドアを開けずとも世界とコネクトできるんだ」というもの。バンド内で冷遇され続けるジョージにとって、救いは現実世界には無く、逃避先を求めて曲の世界にのめり込み、そして『Lord』に至る。この曲のあとインドに行ってマハリシに幻滅するのがなんとも皮肉だが、そこからジョージの更なる「救い」への上昇が始まる。
7. Hey Jude
7と8は『White Album』期のシングル。これがA面。ポール作曲の、ビートルズを
代表する名曲。ゆったりとしたピアノに導かれるメロディはどこまでも気高く、ささやかなコーラスとともにじわじわと盛り上がっていく。サビに移る際のドラムの入りがいかにもビートルズ的。そして、ひたすら高揚が続いていく大合唱が始まる。ストリングスが入り曲のクラシカルさが増大していく中を、アドリブ全開のソウルフルなポールのボーカルが響く、響く。転がり始めるピアノ、永遠に続く手拍子、小節の合間に入る緩急のついたドラムのフィルイン。そして高揚がゆっくりと通り過ぎていく。メロディの素晴らしさについては言うことは無いが、4分くらい続く大合唱の間、様々なアイディアや小技によって飽きがこなくて高揚が維持され続けるのが凄い。そこには本当に幸福感・祝福感しか無く、それがずっと続くのだ。
歌詞について。ポールが書いた詞はジョンの息子ジュリアンを励ますものだが、実はジョン自身を励ましているとも言われる。一時はポールが消そうとした「the movement you need is on your shoulder」という部分をジョンが「そこが一番いいのに。残しとけよ」といったというエピソードが有名。こういうタイプのポール曲が大体嫌いなジョンでも、この曲だけは常に賞賛を絶やさなかったことが印象深い。
8. Revolution
こちらはB面。A面が幸福感に満ちた名曲に対して、こちらは非常にものものしい
曲。ジョン作。イントロから非常に強烈に歪んだギターが鳴り響く。アンプを通さずにコンソールに直接ギターを繋ぐという反則技によって生み出されたサウンドはしかし、ジョンの要求を叶えるために様々な試行錯誤が繰り返され、エンジニアであったジェフエメリックを散々苦しめたとか。『White Album』収録の『Revolution 1』とこれはバージョン違いで、こっちはシングル向けにテンポが早くなり、そのついでに全編に攻撃的なファズギターとニッキー・ホプキンスのピアノが添えられた。こちらの方がよりロックンロールっぽい。ジョンの元々歪んでいるような声もこのサウンドと合わさって非常に攻撃的。しかしこの時期のジョンのロック曲はどれも非常に攻撃的で良い。
9. Get Back
9と10は『Get Back Session』の際に書かれた曲。こっちがA面。ポール作曲の軽
快なロックンロール。元の素材は同じだが、アルバム収録のものとは別にシングル用にジョージ・マーティンがプロデュースしたのがこのバージョン。前曲が激し過ぎるサウンドのため、この曲が流れ始めるとその音のしょぼさになんか拍子抜けする。このバージョンはいったん歌が終わったあとにもう一回ポールのアドリブから曲が再開、そしてフェードアウトする。こういう展開はもはやビートルズのお約束になっていた。これをポールはどこまで自覚していたのだろうか。
10. Don't Let Me Down
こちらはB面曲。ジョン作のスローなロックだが、『White Album』期の重さ・攻撃性は影を潜め、まろやかでダルになったサウンドの上をジョンが歌い、叫ぶ。独特の拍子回しからサビで一気に突き抜けていく曲調が特徴的。歌の内容はもちろんヨーコに向けたものである。ビリー・プレストンのエレピとトーンを抑えたギターのフレーズがこの曲のサウンド面の要。ジョンのボーカルは倦怠感とそこからの突抜をルーズに行き来する。アップル屋上ライブで演奏された曲。
11. Ballad of John and Yoko
11と12は『Abbey Road』セッションの前に突発的に発売されたシングル。こっち
がA面。僅か数時間でレコーディングされたこの曲はジョンとポールしか演奏に参加していない。はっきり言って特にこれといった特徴のない曲で、歌詞の占める割合の大きい曲。こういうタイプの曲がジョンのソロ作品の評価を妨げている。遂に曲名にまで登場したオノヨーコ。他のメンバーの誰がこんな曲を望んでいただろうか。当時のバンドのどうしようもない状況を背景に、ジョンとヨーコの二人の新婚生活がボサノバのような緩い曲の上で展開される。
12. Old Brown Shoe
こちらはB面。ジョージ曲。この曲は特にその後のジョージソロ的な色彩が強い。正当なロックンロールともポップとも、またはソウルなんかとも異なった独特のリズム運びやコード感がジョージ臭を強烈に放っている。やはり輪郭の曖昧なメロディが軽やかにドライブしていく。特にこれといった高揚も無くするりと展開していくのがジョージのクールさ。後にジョージが選曲したビートルズのベスト盤にこの曲が入っているが、ビートルズとしては全く異色なこの曲を入れちゃうジョージがなんか可愛い。
13. Across the Universe
これはシングルではなく、チャリティのオムニバスに収録された曲。ジョンのビートルズ後期におけるメロウサイドの名曲。『Let It Be』バージョンはフィルたんによって色々手が加えられていたが、こちらもこちらで、ファンの女の子によるコーラスやタンブーラの音色、そしてトリの羽ばたく音などが重ねられている。このアレンジがいいかと言われると、まあ別に悪くはないけどこれといって賞賛すべきものでもないというのが正直な感想。私は『Let It Be』のバージョンの方が好き。一番いいのはアンソロジーのやつだと思う。
14. Let It Be
12と15は『Let It Be』期のシングル。ビートルズのイギリスにおける最後のシン
グル。やはり『Get Back』と同じように、シングル向けにジョージ・マーティンがプロデュースしたバージョンがこれ。サビの伴奏が、アルバム版に比べて薄めでコーラス主体になっていて、また繰り返しも一回少ない。そしてギターソロが違う。個人的には音自体に荒い感情が入り込んでいるアルバムバージョンに軍配が上がる。サビのコーラスはなかなか良いのだが。こっちの方がゴスペル色が強いとも言える。
15. You Know My Name (Look Up the Number)
最後のシングルなのに、A面は感動的な名曲なのに、その裏にこんなふざけた曲を持ってくるなんて。誰がこうしたのかは知らないが(どうせポールだろうけど)、見事な選曲だと思う。ふざけておどけてバカしまくったナンバー。トラックはマジカルミステリーツアーのレコーディング時に作られ、歌入れは69年、M11あたりの時期に撮られた。ころころとコミカルに展開しまくる中に、こっそりブライアン・ジョーンズの演奏が入ってたりする。ボーカルの応酬はもう悪ふざけの極地としか言いようが無く、メンバーの仲が悪い時期に撮られたものとは思えない程楽しそうな雰囲気が伝わってくる。


ビートルズのアルバム未収録シングルを集めたシリーズの第二弾。こちらは中期以降のものだが、『Sgt.pepper's~』期のシングルは『Magical Mystery Tour』に収録されているのでその部分が丸々飛ばされている。

はっきり言って後期ビートルズのシングルのクオリティは20世紀中でもかなり飛び抜けたものがあり、その多くは執拗なレコーディング努力の上に存在している。初期とは作り込みの度合いが全く異なる。私は「ここまでやるか!?」って感じの後期が好き。

ビートルズの最高のシングルは『Paperback Writer』か『Strawberry Fields~』か、それとも『Hey Jude』か。このアルバムはそのうちの二つが収録されている。『Rain』を聴かずにビートルズファンを名乗るべからず。

『Get Back』以降、サウンドが次第に洗練されていく中で、同時に勢いみたいなものも失われていってしまうのが、バンドの終焉を物語っている。そう言う意味でも必聴の編集盤である。ともかくクオリティ高過ぎ!

リンゴに萌えろ!

ポール「MTVなんてまるで僕らが作ったようなものさ」



あと二曲でやっと終わる……。
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Goodnight Baby & Amen

2008年12月24日 21:41



サンタの季節 世界の混乱の中で       
ニュージャンクタイムズ12月24日付

 今年もクリスマスの季節になり、街はイルミネイションに彩られ煌々としていた。しかし、世界中を襲った金融危機のせいか、その輝きはどこか心細くも見える。
「確かに今世界は辛い状況にありますけど、だからこそ僕達が子供達に希望を与えなければ。世界は辛いことばかりじゃないよって、子供達は知らなくちゃいけない。」
 フィンランドでサンタ業を営むキシーリ・トルトーレフさん(47)はそう言う。これまで30年間サンタを続けてきたキシーリさんだが、ここまで世界が危機的な状況というのもなかったであろう。それでも、なるべく苦い顔を作らないように努力しているという。
「サンタが暗い顔していたら子供達に申し訳ないからね。」
 笑いながら、プレゼントの準備をするキシーリさんの顔には暗い影は見当たらなかった。世界の果てで見せる職人の笑顔が、この寒く辛い冬から子供達を僅かでも救うため、今日世界に降り注ぐ。取材の最後にキシーリさんが言った言葉が胸に残る。
「子供達は忘れないでほしい、僕達が君達を愛していることを。」




元タレント飯島愛さん死亡 自宅居間で知人女性が発見      
asahi.com12月24日付け
元記事

 24日午後3時15分ごろ、東京都渋谷区桜丘町の高層ビルの一室で、住人で元タレントの飯島愛さん=本名・大久保松恵=(36)が倒れているのを知人女性が発見し、119番通報した。飯島さんはすでに死亡しており、警視庁は25日に行政解剖して死因を調べる。

 渋谷署によると、飯島さんは自宅のリビングでうつぶせに倒れていた。目立った外傷や着衣の乱れはないという。女性は数日にわたって飯島さんと連絡が取れなかったため、自宅を訪問。管理人の鍵を使い室内に入ったという。

 ビルに住む男性は「数日前にエレベーター内で乗り合わせたが、疲れた様子だった」と話した。

 飯島さんはタレントとして活躍。2000年には、生い立ちをつづったエッセー「プラトニック・セックス」を出版し、ベストセラーになった。07年3月に芸能界を引退したが、今月6日には宇都宮市であったエイズ啓発の催しに出演。16日発売の週刊朝日の取材には「最近、投資会社に借金して、私が社長の会社を始めました。コスメなどを売るショッピングサイトをもうすぐオープンします」と話していた。





11月の米新築住宅販売2.9%減 中古も不振 
asahi.com12月24日付
元記事

 【ワシントン=星野眞三雄】米商務省が23日発表した11月の新築住宅販売は、年換算で前月比2.9%減の40万7千戸に落ち込み、91年1月(40万1千戸)以来、17年10カ月ぶりの低水準となった。前年同月比でも35.3%の大幅減だった。

 また、全米不動産業者協会(NAR)が同日発表した11月の中古住宅販売も、年換算で前月比8.6%減の449万戸にとどまり、現行の統計が始まった99年以降で最低を更新した。前年同月比でも10.6%の減少だった。





靴投げ謝罪「拷問して強制」 イラク人記者の家族  
asahi.com12月23日付
元記事

 【カイロ=井上道夫】バグダッドで記者会見中のブッシュ米大統領に靴を投げつけて拘束されたイラク人記者が、事件後にマリキ・イラク首相に送った謝罪の手紙について、同記者と接見した家族は22日、「拷問を受け、自分の意思に反して書かされたものだった」との見解を示した。AP通信が伝えた。

 エジプトを拠点とする衛星テレビ局のバグダッド通信員ムンタゼル記者(29)は「自分のしたことを後悔していない」と話し、看守に冷水をかけられるなどの拷問を受けたことを明かしたという。また、歯が抜け、耳にたばこを押しつけられたとみられるやけどをしているという。

 AFP通信によると、この事件を担当する捜査判事は22日、同記者に対する捜査は終了し、今月31日に裁判が始まるとの見通しを示した。最長で禁固15年の刑が科される可能性があるという。




(有名過ぎる曲だけど、PVは若干グロ注意)
(でもこれをグロと言ってしまうと何故か良心が傷む)

無理かもしれないけど、ていうか無理なんだろうけど、世界に平和を。
来年はいい年になりますように(私のためではなくていいので)。

『Let It Be』 The Beatles

2008年12月23日 20:51

Let It BeLet It Be
(1991/07/20)
The Beatles

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1. Two Of Us
カントリーチックで実に小規模な、名曲。タイトルの「two」は、ジョンとヨーコだとかポールとリンダだとかが正しいらしいが、一ファンの勝手な妄想としてはここはやはりジョンとポールにしておきたいところ。このアルバムは仲違いしたバンドによる悲惨なセッションの残骸で出来ているが、そんなアルバムの始まりがこんなに優しく、そしてどこか疲れきって、休日にどこかに出かけることを希望にして生きているような曲というのが切ない。ジョンとポールのハモリはまた、仲違いしていたとは思えないほど素朴で美しい。ポールの書いたメロディがまた、過剰な部分が無い素朴なメロディで良い。そして「You and I have memories...」と続く曲展開がなんとも感動的で素晴らしい。フェードアウトしていくアウトロはなんとも寂しい。
2. Dig A Pony
ジョンによるダルでパワフルな三連ロックンロール。まあただヨーコに「好き」って言いたいだけの曲だけど、でも結構いい曲。この時期のビートルズはアメリカ的な土臭いロックを志向していたけれど、それが上手く出ている。ジョージのギターなんかは後のUSローファイに繋がる部分なんかもありそう。アップル屋上でのライブを一発撮りしたものらしい。いい演奏だ。ただ、曲の前後にあったらしいタイトルコールが除去されているのは不満。どういうことだよフィルたん。
3. Across The Universe
曲に関してはジョンのメロディアスサイドの名曲。そのメロディは『Strawberry Fields~』や『Sexy Sadie』にも並ぶ美しさ。頼り無いメロディの循環が儚さと悟りっぽさを上手く表している。しかし残念なのは本人がこの曲を完成させることが出来なかったこと。このバージョンはフィルたんが勝手にストリングスやコーラスを挿入しまくった、多くのファンから顰蹙を買ったバージョン。別にこれはこれで悪くないとは思うんですけど。結構サイケだし。
4. I Me Mine
ここからポールいじめ開始。いきなりジョージのポール糾弾ソング。「お前いっつもアレ、俺、おれ、オレ、そう言ってるのが聞こえてウザいんだけどこの自己中」という曲。曲自体はワルツ調から猥雑なロックンロールに展開する様がなんともグダグダでこのアルバムらしい感じ。特にいい曲とは思わないけど、フィルたんの編集によるストリングスが歌詞のヒステリックさを強調しているのは笑える。
5. Dig It
元々は10分に渡る、ファンに言わせれば「非常にスリリングな」ジャム。しかし私はこの曲の4分バージョンを聴いたけど、ダルかったけどなあ。だからフィルたんがこの曲を40秒の小曲に編集したのは、商品として考えれば別に間違ってはいないと思う。そして最後にジョンのジョーク(ふざけたことに赤ちゃんトーキング)「ジョージ帰っちゃったから、次は「天使ちゃま」の歌でちゅ」うーん、辛辣。
6. Let It Be
そして天使様「マザーメアリー」来たる。日本人みんなこの歌好きアルねー。この歌が好きだとある程度のビートルズファンに言ったら鼻で笑われます。まあビートルズ的なスマートさが無くて、あまりにジェントリーすぎるかとは思うけど。でも、オルガンだけ残った後からの展開は流石にかっこいい。特にジョージのギター、音良し鳴き良しフレーズ良しでかなりかっこいい。ジョージのギターはやはりこの時期に完成したらしい。
この曲はシングル版もるが、違うのはサビでホーンセクションが入る(アルバムバージョン)かコーラスが入る(シングルバージョン)かということ、そしてギターソロ。断然このアルバムバージョンが格好良いです。
7. Maggie Mae
神聖な気持ちの前曲を小馬鹿にするかのようなふざけた曲、曲順に乾杯。リバプールに伝わる春歌で、売春婦の歌らしい。それを仲良く弾き語るジョンとポール。なかなかに終わってる感じがして良いです。すぐ終わるとこもグダグダで良し。
8. I've Got A Feeling
このアルバムの元々のコンセプトに一番かなった曲はこれか。アメリカンなルーズさとパワフルさを持ったミドルテンポの曲に、おっさん臭いテンションのポールとシニカルで鋭いジョンの歌が交差する。インディチックなギター、重たいドラム、分解寸前のはずのバンドがここでは上手く噛み合った演奏を見せている。屋上ライブからの一発撮りだが、間違い無く屋上ライブでのハイライト。特に終盤のジョンとポールの歌が同時進行するところへの流れは思わず「バンドっていいなあ」と思っちゃう程。
9. One After 909
ビートルズ初期のレパートリーからの一曲。確かにそんな感じのする曲。しかし初期のあのドライブ感は抜け落ち、なんだかズンドコしている。その中でキーボードが自在に動き回り、元々マージービーとトだったのが結果的にスワンプロックみたいになっている。これも屋上ライブから。
10. The Long And Winding Road
『Let It Be』『Hey Jude』と並び称される、ポールの名バラッド。確かに気品に満ちたメロディだが、しかしあまりにスタンダード寄り過ぎてビートルズっぽさが全く無いのも確か。フィルたんの編集でストリングスが分厚いのもビートルズっぽくない感じを助長している。まこれはこれで映画のエンディングみたいでかっこいいと思うけど。正直ポールはこのアレンジについてキレ過ぎだと思う。先の三曲の中でも特に作為的なこの曲、私は別にどうでもいい。
11. For You Blue
で、そんな本気全開のポールをまたもバカにするような曲順。ジョージによる非常に「カルい」カントリーブルース。もうなんて言うか、捨て曲感全開な感じがなんともいい。アルバム終盤にして最高のグダグダ感。スティールギターがかっこいいが、なんともダルダルで気が抜ける。
12. Get Back
散々虐められたポールが最後に放つ、会心のロックンロール。やはり土臭い、というかどこかウエスタンな感じもする。ルーズな演奏の中、リンゴのドラムの安定感、キメの入れ方の鮮やかさが光っている。まさにこのアルバムの元のコンセプトを体現した曲。ジョンによるリードギターもなかなか格好良い。ポールの歌があまり暑苦しくないのも良い。これもアップル屋上ライブからのテイク。最後にジョンが「オーディションに受かりますように」と言うジョークが挿入されて終わり。


ジョン曰く「地球上で最も最低なセッション」だったというゲットバックセッション、それはポールの「もっと昔みたいにタイトなバンドに戻ろうぜ!そしてライブしようぜ!」という提案から始まり、テンションの高いポールとやる気の無い他三人(それは曲にも良く出ている。ダルい雰囲気の多いアルバム中でポールの数曲だけやたら上品ぶっているあの感じ)によって非常に実りの無いセッションが行われた。その残念さはそのセッションからどうにかして作り上げたアルバムが、そのクオリティの低さに販売を断念せざるを得なくなる程。結局グダグダで険悪で解散が確定してしまった感じのあったバンドは、このセッションの後に色々あった後、最後のアルバム『Abbey Road』のレコーディングへと至る。そしてこの投げ出されたセッションは、まずセッションの様子が映画『Let It Be』となり、そして60'sの名プロデューサー、フィルスペクター(上ではフィルたんと呼称)にジョンがアルバムとしての編集を依頼する形で、結局は世に出ることになった。その編集にポールは激怒、色々あった後ジョンとジョージがいなくなったのを見計らって『Let It Be naked』を制作、という流れ。

アルバム自体を観ていく。まずはなんとも凄い曲順。感傷的に始まったかと思うと急に真面目ぶったポールに対して厳しい(笑)構成になり、そして最後にポールが「元に戻ろうぜ」と言うという、酷い曲順。私、その酷さが好きです。大好きです。もう『Maggie mae』のどうしようもなさとか、凄くこの時期のビートルズっぽくてリアルだと思う。フィルたんはいい編集をしたと思う。ストリングスとかのアレンジも、まあこれはこれで悪くないと思う。確かにポールはウザいかもしんない。
で、曲において目立つのがアメリカンロック的傾向で、カントリーやスワンプ、そしてThe Bandを意識したと思われるグルーブ感がアルバムの主流である。これはサイケブームが一段落したイギリス(アメリカではもっと続く)のその後の「ルーツ志向」にビートルズも乗っかっていたことが分かる。その消化っぷりはセッション最後のアップル屋上ライブによく現れている。もっとバンドが纏まっていたら、この路線で一枚いいアルバムが作れたかもしれない。キーボーディストのビリープレストンがいい仕事をしている。そしてジョージもそのプレイを完成の域に高めている。これでバンドに纏まりがあれば、というのはなんとも惜しい話である。

しかし凄いのは今の時代、Youtubeで映画『Let It Be』を部分的に見ることが出来ること。リアルタイムで映画を見ることが出来て「あれ観とらん奴はビートルズファンじゃないし」とか言っちゃうオジサン涙目wwwいやしかし確かに早くDVDか何かにしちゃえばいいのに。以下はこの映画のクライマックス、例の屋上でのライブ。ビートルズ、何年かぶりにして最後のライブ。これが非常に出来がいいから驚くよなあ。これがこんな簡単に観れるなんて、ホントいい時代になったらしいなあ。





あと一枚でやっと終わる。やれやれ。

『Abbey Road』 The Beatles

2008年12月14日 21:42

一個前の日記でビートルズに触れたので、その勢いでレビュー再開。
Abbey RoadAbbey Road
(1991/07/20)
The Beatles

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1. Come Together
ラストアルバムの一曲目としては何とも不穏なこの曲でこのアルバムは始まる。実はビートルズが最強のリズム隊を有していたことを高々に宣言する名演。やたら分離のいい録音が豊穣な音の隙間を作り、そこをリンゴとポールが妙技といった趣で絡む。そして細く鋭いジョンの声とジョージのギターが空間を裂く。バンドとしての一体感がここに来て強調される。自分を含むメンバーを散々揶揄しながら「さあ一緒にやろうぜ」と歌うジョン。その声はホワイトアルバムから続いた吹っ切れ状態を維持したまま、ギリギリまで鋭くなっている(この後にプライマルスクリーム療法が必要なくらいに)。曲そのものもいいがそれよりも、その絶妙の緊張感をたっぷり楽しめるタイプの曲。この緊張感は後のジョンによるセルフカバーでも再現できていない貴重なものだ。
2. Something
前曲の緊張感から急に雰囲気が緩む。このアルバムにてジョージの逃避的傾向が二つの美しい曲に昇華されるが、その片割れがこれ。何かを諦めたが故の穏やかで繊細なメロディのなんとも弱々しいこと。そこから少しばかり高揚するも(しかしなんと見事な高揚感だろう)、歌っていることは「I don't konw, I don't know」。そして透明な色気に満ちたギターソロの後、また穏やかに収束していく様は、ソロ以降のジョージ節の完成の過程でもある。そして、やはり最後までジョージ曲でやたら頑張るポール。この曲におけるベースラインはこのような曲におけるベースの一つの極北であろう。ジョージから嫌がられるほどに饒舌なベース。ギリギリのところで曲もギターも邪魔しない。素晴らしい音のバランス。
3. Maxwell's Silver Hammer
ポールの割としょうもないコミカルナンバー。このアルバムにおいてポールはビートルズの「ユーモアとコミカルさ」をえらく大事にしているようだが、この曲も曲調はそんなどこか間抜けな感じ。でも歌詞は連続殺人鬼の歌。いかにも後期ビートルズの平均点って感じの曲。流石にこれをシングルにしようとしたポールはどうかと思うが。
4. Oh! Darling
前曲がしょうもないのに対し、こっちは割と本気な真摯な気持ちを歌う。去ってしまった人を求める、ソウルフルな歌。ブリッジへの移行の盛り上げ方がいかにもポールっぽい。シンプルなピアノとささくれたギターの不思議な絡みがキモ。ポールの歌も精一杯頑張っていて暑苦しいが、この曲はそれがそんなに気にならない。
5. Octopus's Garden
リンゴのビートルズにおける自作曲第二弾にして最後の曲。しかし、一曲目の『Don't Pass Me By』よりもこちらの方が遥かに完成度が高い。『Yellow Submarine』のイメージを念頭に置いたコミカルな作りなんだろうが、ピアノの入りやコーラスの入れ方、そして何よりこのアルバム中で最も可愛らしいジョージのギターが、リンゴが持ってきたコミカルで、ちょっといじけた感じのイメージを大切にパッケージングしている。冷えきってしまったバンドの曲が続く中で、少しだけぬくもりを感じることが出来る曲。
6. I Want You (She's So Heavy)
この曲も一曲目と同じく、『White Album』の緊張感を引き継いだような、非常に重厚なジョンナンバー。前半の濃厚なブルース、後半に行くにつれてテンポチェンジやノイズコラージュによって楽曲は引き裂かれまくるが、そんな中全編を通してヨーコへの愛とその重さを歌うジョン。そしてそのある種退屈な決定的破綻を強制終了させるカットアウト。ジョージを筆頭に穏やかさとある種の予定調和に満ちたこのアルバムにおいて、ジョンは極端なまでに緊張感を供給、結果アルバムのバランスを整えることに成功している。
7. Here Comes the Sun
私はジョージ最高傑作にはこちらを推す。ビートルズ全楽曲中でも最高に繊細で暖かく、そして何故か悲しく感じる曲。太陽の温もり、その尊さ、それだけを表すためにビートルズ史上最高のアレンジが施されている。乾いた優しさに満ちたアコギに、さらに優しいシンセと、そして淡い詩情だけしか残っていないジョージの歌が寄り添う。そして淡々と進む楽曲に一度だけ訪れるブレイクスルー。不思議な拍子とシンプルで美しいリフレイン、少しずつ厚みを増して高揚するシンセによって「少しだけ」浮かび上がり、そしてまた優しさの中に消えていく。最小の展開で最大限のメロディを引き出している。そして何より「It's alright!」とささやくジョージの声のなんと細く弱く、そして優しく悲しいことか。牧歌的世界観から世界の果てに通じるような、そんな美しさと空虚さを持った最強の楽曲。
8. Because
ジョンが『月光』にインスパイアされて出来た曲。クラシカルなマイナー調のメロディをフロントマン三人のコーラスが美しく流れる。シンセの間奏が微妙にいかがわしいが、それが却って無機質さを出していて良い。この後の圧倒的な流れの前に置くには最適な小曲。
9. You Never Give Me Your Money
この曲からこのアルバムの目玉「B面メドレー」が始まる訳だが、この曲自体がなんかまるでメドレーみたいに次々に曲調が変化する。ピアノに導かれたマイナー調の曲かと思えば、急にコミカルでブリティッシュな感じに展開し、間奏を経てどんどん上昇し、そしてゆっくり降りていくエンディングを迎える。ポップながらなかなか夢の無い歌詞が良い。
「行く当てはなくとも甘い夢だけはあるぜ / バッグ持ってリムジンに乗り込んで
 もうすぐこことはオサラバさ(中略)今となってはもうお前(リンダ?)しかいない」
ポールさん絶好調。
10. Sun King
前曲の虫の音から続けてこの曲へ。まったりとした、輪郭の薄い曲で、後のヨラテンゴとかそんな感じ的サイケ感とアンニュイさに溢れる。なんとなく無常観も感じられる。何もすること無い夏休み……。スペイン語かなんかで呟いて、スネアが入って次へ移行。
11. Mean Mr. Mustard
ジョン作の、特に見所のないクズ曲。しかし、その何とも言いがたいどっしり加減が次の暴走気味なノリへの助走として見事に機能、鎮静と暴走のつなぎとしての役割を見事に完遂。
12. Polythene Pam
これ、最早曲になってるかどうかも怪しいが、しかしこの展開で聴くと非常にかっこいい。訳の分からないガムシャラ感、むちゃくちゃな感じでいて意外と安定しているドラム、疾走するアコギ、突っ掛かったりしながら進むギターソロ、そしてその勢いが上昇して……。
13. She Came in Through the Bathroom Window
この曲に収束。タイトかつシンプルなロックンロール。さっきの疾走から一気に横ノリに移行するスリル感が良い。そしてそんなビートを強烈にブーストするポールのベース。ここでメドレー前半は終了。
14. Golden Slumbers
メドレー後半はポールとジョージ・マーティンによる、まさに「意地でも感動させてやる」という気持ちの結晶。まず穏やかな童謡からマッチョなボーカルで盛り上げの第一段階。そしてまた穏やかな曲調に戻り、ストリングスが入って、そしてスネアが入って……。
15. Carry That Weight
大合唱(実はポールによる多重録音らしいが)。「重みを背負っていかなきゃならないよ」。再び登場する『You Never~』のフレーズ。やはり精一杯頑張るベース。舞い上がるストリングス、そして……。
16. End
やっぱり最後までコミカルにおどけて見せるビートルズ、というかポール。貴重なドラムソロのあとに三人のギタリストがギターバトルと言うには大人しいが個性あるプレイで盛り上げ(というかジョン適当すぎだろでもオルタナな感じでかっこいい)、そしてエンディングへ。
「結局、きみが持っていく愛はきみが作る愛と同じさ」
最後まできっちりビートルズという仕事をこなすポールに敬礼。
17. Her Majesty
で、数秒開けた後にこの僅か23秒の小曲で締め。要するにおまけ的な。しかもその内容が「イギリス女王を口説いてみせるさ」といったブリティッシュジョークだというのがまたなんとも。この辺り本当にポールはビートルズがどういうキャラであるべきか完璧に把握していたようだ。

ビートルズ、堂々の(本当は超苦し紛れの)完結、のはずだったアルバム。様々な思惑やその対立が解散寸前まで高まっていたにも関わらず、なんとかして形を成し、それがその努力もあって大変素晴らしかったという、バンドヒストリー的にとても美しい経緯を持つアルバム。

そんな経緯があるからか、このアルバムはビートルズの全アルバムの中でもとりわけ深読みされることが多い、要はみんなこれについて色々蘊蓄を語ったり邪推したくなるようなアルバムであるらしい。ジャケットだけでも、歩いていくメンバーの向きからポールの裸足や車のナンバーにおけるポール死亡説まで、その語られっぷりは枚挙に暇が無い。まあ世界的にも超絶に有名なジャケットでもあるし、私もこれは非常に素晴らしいと思う。深読みしたくなる情報が、しかし非常に整然と一枚の絵に収まっている。

曲的には、前半と後半(いわゆるAsideとBside)に分けて考察されることが一般的である。前半はまるでホワイトアルバムを良くも悪くも昇華したような、それぞれのメンバーの個性が煌めく名曲が連発されちょっとしたお祭り状態になっている。しかし、そのどれもがあまりに「完全」すぎるアレンジであることが、これらの曲の、このバンドにおける続きが無いことを予感させる。
そして後半は、というか『You Never Give Me Your Money』からの一連の流れは、まさにポールとジョージ・マーティンの「ビートルズとしての」意地の結晶である。何のことは無い。一曲一曲をアンソロジーでバラバラに聴くと、何ともたわいもない曲が並んでいたりするが、それをもアルバム作りに使わざるを得なかった二人が編み出した最後の、必殺のアイディアがこのメドレーなのだ。多少商品的に作り込まれ過ぎであろうと、お涙頂戴的であろうと、この執念の閃きの前ではそんな批判意味ない。まあこの箇所はその日の状況で聴きたい時と聴けない時があるけど。

私はこのアルバムについてのレビューをそれこそ100か200は読んだ。アマゾンには私情をひけらかす想い出おじさんや、後の「大人化」していく70'sロックの文脈で語ろうとする語り部や、ひたすら「ビートルズは最後まで凄かった」とべた褒めしかしない人や、「むしろポールウゼえよなあ」と言うアンチポールや、「これぞロックの最終地点」と排他的評価を下してしまう批評家などなど、非常に多くの人、それも幅広い層の人々がこのアルバムについて語りたがってる(『Revolver』とかはもっと偏ってるイメージ)。そんな私があえてここで個人的なこのアルバムの感想を書くとすれば以下のようになる。

「『あまりに出来過ぎな大作』の重みがあるから気楽には聴けないが、聴くたびに楽曲やアレンジの満足感と、前進することが出来なくなってしまったバンドの世界の果てでの寂しさとを強く感じる、冬から春にかけて聴きたいアルバム。」

要するに、総てはジョージのなんとも頼りのない「It's alright!」の中に消えていくんです。

60'sMUSICに周縁から触れていこうpart3

2008年12月13日 10:09

今回は「ビートルズっぽさ」を出せる人の曲を取り上げます。



blur / Beetlebum

ブームをすっかり陰りが支配して、バンドもマンネリし掛けていたブラーの挽回策が、見事なまでのジョンレノン方式のオルタナ的アップデートだったというのが興味深い。これには彼らのライバルにして熱心なジョンレノン信者のオアシスも「してやられた!」と思ったに違いない。

何せ引用してきたメロディ感覚が、まさにジョンが一番緊張感とサイケ感を有していた60's中期のそれだったのだから堪らない。このすぐにでも崩れ去りそうな、緊張感みなぎる美メロ、起死回生としてはあまりにハマり過ぎていて怖いくらい。 

元々イギリスポップのマエストロだったブラーが、遂に覚醒し始めた頃の曲。まあデーモンはもう一段階覚醒するんですけど。で、この時期のブラーサウンドの立役者がブラーに復帰だって?今のデーモンのセンスとどう折り合いをつけるんでしょうか?アルバム楽しみ。



Elliott Smith / Say Yes

打って変わって、こちらはポールマッカートニーの一番おいしい部分を表現できるこの人。ポールは大々的じゃないメロディでアレンジの薄めな曲に良曲が多いが、エリオットスミスはそれにもっと憂鬱と孤独さを加味し、絶妙な繊細さで表現できた数少ない人物。ポールやそのフォローワーのこういうタイプの曲はまさに「天から降ってきたかのような」そのままの美しさがある。

また、その素朴さを信条とした歌のスタイルや寂しさに溢れたか細い声なんかは、結構ジョージハリスン的でもある。さすがに宗教には走らないが。その代わりドラッグに走ったけど……。

惜しむらくはやはりその早死にか。晩年はThe Bandっぽいアプローチなんかもあって、また面白いアレンジが生まれそうだったのに。



中村一義 / 主題歌

今回の最後は日本が誇る超天才ポールマッカートニーフォローワー(少なくともこの頃は)、中村一義の代表曲。こうやって見てると、ポールの暑苦しい曲ってあんまりフォローワーいない(笑)

やはりサイケ期のポールの作曲センスは鮮やかで、そして中村一義はそれを強烈に自分の個性で消化した上で表現できる、希有な存在(だった)。この異常な多幸感・万能感。どこまでも昇っていきそうな気高いメロディ、そして高らかに鳴り響く幸福のホーン隊。

もう一回、こういう路線に戻ってこないかなあ。

60's MUSICっぽさを周縁から理解しようとするアプローチ

2008年12月07日 15:06

60'sの音楽を理解するには、まあまさに60'sの音楽を聞き込むことが必要ですが、ちゃんと裏口もあるのです。つまり、「60'sよりあとに作られた、60'sっぽい音楽を聴くこと」です。

特に、80'sあたりから60's再評価が進んでいきます。まずはドアーズやベルベッツといった割と暗黒的なバンドがニューウェーブのバンド達に参考にされるようになり、そして次第に60's的ポップ様式も、様々なインディバンドによって「再発見」され、引用されたり何となく使われたりするのです。そして、そういう様々なミックスや実験が、あとから解釈される「60'sらしさ」を形成していくのです。


まずはこれEcho & the Bunnymen / The Cutter
元々ドアーズ的なダークで奥行きのある世界のサイケ解釈で始まったこのバンドは、この辺りでその最高の成果を手にする。ジムモリソン的倒錯に満ちたボーカルが、やたら冷たい感じはするがきらびやかなサウンド(ディレイの発明!これがその後ギターサウンドをどれほど冷たく鋭くしたことか!)を纏って、しかし変な歌い方のはずなのにどうしようもなくポップで心地よい陶酔感にまで引き上げることが出来る。彼らはニューウェーブが取り入れた60'sダークさとその後現れる60'sサイケポップを、また独自の立場でリンクさせることに成功したのだ。このような実験が後のポストロックやら何やらにも援用されるし、2005年には21世紀的なアップデートの仕方でBloc Partyに引き継がれていくことになる。

60'sを僕らの手に

2008年12月06日 07:57

突発的に作ってみた、60's MUSICのカテゴリ。ちゃんと運営できるかな。
そういえばビートルズの全曲レビュー再開しなくちゃな。
書きたいこと色々、でも生活はどろどろ。助けてぇ(笑)




で、まずいきなり全然60'sじゃないけど、でも60'sの入り口にちょうど良さそう過ぎるこの名カバーを
Cymbals / Situation Vacant

最近やたらとシンバルスを聴き返すのですが、やはり初期の、見事な60'sの引用と昇華の嵐が吹き荒れていた頃が大好きな訳です。そんな中でこのカバーは原曲の持てる限りの魅力を彼らにとって最大限に引き出すことに成功した超名カバーだと思うのです。原曲のメロディのひねくれ具合がシンバルスにぴったり。そしてそのスタイリッシュでシンバルスの個性も大事にしたカバーの仕方。やっぱりオキイレイジはよく分かり過ぎている。


で、その肝心な名曲がこれなんです。この曲実は当時別にシングルでもなんでもなく、普通にアルバム用に書かれた何気ない一曲だったりします。しかしまたこれが非常に良い。英国的センスとナンセンスさ、そして転がっていくような可愛らしくも捻くれた、やせっぽっちな60'sらしいアレンジが絶妙なのです。やっぱりレイ・デイヴィスもまた超絶天才です。



このように、私たちは最近の人たちの60'sの曲のカバーなんかから60'sに飛び込んでいくことが出来ます。そうすればあとはもう宝の山。ひたすらパラダイス。「これぞロック」みたいな暑苦しさや型にはまった感じとは無縁の、様々な試行錯誤とハッピーさの共存する時代。

このカテゴリでそういった60's MUSICの紹介やらまとめやら考察やらが出来たらいいなと思っています。


そういえば今日ライブします。やはり、私の趣味で60's MUSICのカバー等をします。
私の所属するサークルのライブですが。

Q-FOLK定期演奏会at 天神Heart Beat
スタートは18時から。我々は一番手です。
出演バンドは以下の通り。
Sgt.TAKAHASHI's Loney Hearts Club Band←私たちのバンド
kanako
RacerG
FeedBackSensor
Thee Jolly Dogs

場所が分かりにくいですが、頑張って探してください。もしくは電話ください。



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