うんざりするほどラブへイト
あああNine Black Alpsは結局11月五日ごろかあもう日本盤待つかなあ。
ちょっとした手違いでiTunesの中身が消失しちゃって大変。一部のデータがマジで消失してしまった。また蔦屋にお金を捧げなきゃならない。そう明日は半額レンタルの日……。
Baby Shamblesの新譜は実はこっそり良盤でした。一枚目やリバティーンズの二枚目みたいなドロドロしたグダグダさは消えてしまって、そういうデカタンスな感じは減少したんだけど、普通にUKギターロックの歴史の統括みたいな内容で素敵。いい意味で非常に安っぽい音をした、でも鋭さは持ってるギターの音と相変わらずヘロヘロで(まあ結構マシになってるんだけど)感情的だったりぶっきらぼうだったりで最高なピーターの歌の相性がいい。パンクさみたいなのがどんどん関係ない感じになっていても、結局は所々でしっかりとつぼを押さえたメロディやリズムやブレイクを入れてくれるピーターのソングライティングは相変わらず健在。地味に色んなことをしているのもいい(カールは本当にもうちょっと頑張るべきだろう……)。シャウトは本当に細い声かヘロヘロな声に限る。ロンドンの才有る馬鹿とその取りまき連中が、ちょっと真面目に頑張ってみたらするりといい作品が出来た、って感じ。まあ一曲くらいドラッグドラッグサイケデリックな曲があっても良かったけどね。
ピーター>>>>>>>>{越えられない壁}>>>>>>>>>カールを強く感じてしまった一枚。大体リリースペースからして創作意欲の差は明白すぎるだろ……。まあピーターが明らかに天才肌なんですけど。カールは本当にもうちょっと頑張るべき。大体あのバンドがっちりしすぎなんだよ。
- アーティスト: Babyshambles
- 出版社/メーカー: EMI/Parlophone
- 発売日: 2007/10/23
- メディア: CD
もう髭とNine Black Alpsさえあればいいと思いつめてたけど、とりあえずこれは買ってよかった。久々にタワレコで買い物した。
なんか髭の新譜がやたらと猛プッシュ(正確には『黒にそめろep』からだけど)されているのに期待そしてちょっと不安。やたらとグランジグランジ言いやがってめちゃくちゃ気になるだろう常考……。
時間と死、永遠と夜勤、そしてCDと漫画
フィッシュマンズなんかを夜勤明けに聴きながら、世界の終わりをちょっとした出来心で待ってみたりするような20代になっちゃいけないよ皆。
しかし、優れたCDっていうのは、もうそれ自体が一つの空間として機能して、入り込んで聴けばその音の中で世界が完結してしまいそうな錯覚に陥ります。勿論優れたCDが全部そういうものってことはまず無いんですけど、特に独特の寂しくて美しい世界観を湛えたCDなんかではこういうことが起こりがち。なかなか帰って来れなくて、生活に支障をきたすこともしばしば。『聴くドラッグ』と書いてしまえばどこか陳腐だけれど、まあそういうものじゃないかなあと思う。
それにしてもフィッシュマンズの音楽は寂しい。声も音もリズムも歌詞もみんなぼんやりとした夢の中の出来事みたいで、目を覚ましたら全て消えてしまいそうだ。でもこの世界に深く入り込んでしまえばまあ、社会的に不適合にもなりかねないくらいの深みというか、『空っぽ』さがある。聴く時は足を滑らせて奈落の底に落ちて帰ってこれなくならないように気をつけましょう。
あと、岡崎京子『ヘテロセクシャル』を手に入れた。作者が巻末で言うとおり、後期岡崎の短編集の中でも割とゆるいできの作品ばかり入っているらしく、全体的に緊張感は少ない。でも話の独自性は流石で、どうしたらこんな話思いつくんだろうという部分は多くあった。まあ、やはり『私は貴兄のオモチャなの』『チワワちゃん』とかほどの鋭さは無いけれど、それでもそれなりに面白かった。決定的な破綻が少ない分、こっちの方がより現実的なのかもしれない。
そして、ついにこれ解禁。
- アーティスト: Nine Black Alps
- 出版社/メーカー: Universal
- 発売日: 2007/11/06
- メディア: CD
全体的に混乱
最近何をやってもうまくいかない病気にかかってしまった。全てが憎く思える。川の橋に落ちていた沢山のゴミも、みんな同じような髪型と顔をした中州辺りのホストも、何でもかんでも先延ばしな自分自身の体質も、何もかも気に入らない。涼しいを通り越してしまった夜の気温も、前ブレーキの壊れた私の自転車も、ブログでささやかな幸せを綴る人々も、何もかも許しがたい。なんか駄目な周期が来てるなあ。明日もまた夜勤だし。
時々どうしようもなく惨めさを欲しがる。
時々どうしようもなく色々諦めたくなる。
時々どうしようもなく誰かに会いたくなる。
時々どうしようもなく誰にも会いたくなくなる。
秋の憂鬱、秋の病、10月がこんがらがってしまう。ああもう働きたくない!学校に行きたくない!家にずっといたい。アンプもあるしね。
惰性で生きてるのかなあ。自分でも良く分からん。
何も、何も上手く行かない。そういう確信。
音楽を聴くことは癒しにはならない。本を読む気力が抜け落ちていて、ベッドがたまらなく恋しい。文芸部作品と学校の予習とサークルとバイトと趣味の狭間でよく分からなくなっている。良く分からなくなっている。
ゆらゆら帝国の『しびれ』『めまい』を聴いて更に沈む。そういや新譜が出たんだよなあ。ダウナー系らしいけど。最近はダラダラとしたダウナーさもしんどくなってきた。早く今のしんどい季節が終わってくれればいいのに。
結局『Jigsaw〜』が一番好き
RADIOHEAD新作聴きました。結構あっさり風味。そもそもエレキギターが前面に出てる曲が少ないので、その辺『The Bendsの再来!』とはならずって感じ。ライブのものとも大分違う。曲も十曲でトータル40分強。まあ本当は二枚組みらしいんであれですけど。
とりあえず、ドラムが普通にミドルテンポ以上のリズムを刻む曲は格好いいです。というか何曲か疾走してます。こういうのは意外と今までのレディへっぽくない感じで新鮮。ゆったり目の曲はまあまずは聴きこむ必要があるか。『NUDE』はどこか『OKcomputer』ぽいですがまあ作った時期が時期だからなあ。メロディに関しては、宗教っぽいのや呪術的なものが多く、はっきりしたメロディを期待するとまた肩透かしを食らう。しかしこれは美しい、妙な整合性の取れたものだとは思う。
『Videotape』はおとなしくなってるし『Jigsaw Falling Into Place』もギターの暴走は抑えられている。なんかこの辺は残念だなあ。ちょっとおとなしすぎる気もしないでもない。またシングル級の突出した曲も無い(強いて言うならやっぱり『Weird Fishes/Arpeggi』か『Nude』あたりか)ので、案外とっかかり辛そうな気はする。でも音のバランス、奥行きなんかはいいなあ。あ、ギターに関して、『Bodysnatchers』はちょっと別格。
無難なことを言うと、もうちょっと聴き込んでみないといけないです。
それにしても、私は『Hail To The Thief』をちゃんとCDで聴いていないので、どうにかして音源を手に入れたいものだなあと思います。『2+2=5』『A Wolf at the Door』が聴きたいのです、ちゃんとした音源で。この曲、誰かが作った動画が凄く良いです。雰囲気にとても合ってて素敵。
忘れてしまいたいのだ
まともなギターケースとエフェクターケースとストラップを留めるやつと弦とターボラットを購入して二万くらい使った。でもいいんです。九月分のお給料が入ったから。学校始まって以降も週三回って本当!?
結局文芸部の作品は仕上がらないし、学校の講義の予習はやってないし、軽音の練習もそれほどにはしてないし、バイトはボロボロだし、ついでに体もボロボロだしで、本当に碌な休日を遅れなかった。いつも休日が終わる頃または終わったあとに後悔する。全くもって苦々しい!
Number Girl(この表記の頃の青々しさと言ったら!)の『記録シリーズ-omoide in my head 2』をやっとこさ全部借りることが出来た。天神の蔦屋は何故かずっと『2』が二枚ある状況で、何で片方が『1』じゃないのかと、『1』は入荷していないのかと、もしかして入荷ミスじゃないかと思ってきたが、この前半額セールにつられてぶらっと行ったらあった。それで、やっと全部聴けた。
『1』に関しては、確かに最初期の音源も面白いのだが、やはり重要なのは四枚目であろう。
まず、冒頭から初期の超名曲にして代表曲二曲を連続で収録しているところが凄い。もっとバランス考えようよ東芝……。特に『omoide in my head』はここに来てイントロの型が決定的に完成し、その後解散までに大きな変化は無い。曲のアレンジを変えまくる彼らだが、この曲に関しては決してダブ風にしたり語り口調にしたりすること無く、その上で理想的な完成を見せている。もうイントロのイントロみたいな部分で凄く緊張が高まっていくのが痺れる。
他の曲も多様に変化したりしなかったりで、アウトロが長い『TATOOあり』とか、既にダブ化した『DESTRUCTION BABY』、何故かダブ化している『桜のダンス』(これは普通のアレンジの方がいいだろ……)、カップリング曲にして代表曲みたいな貫禄のある『はいから狂い』など、彼らは演奏面でもアレンジ面でも十分に完成されていたわけだが(この後の変化はまさに自己鍛錬的な前人未到の境地への挑戦であろうか)、このCDの特徴は他ではあんまり聴けない曲が聴けることである。
まず『DRUNK AFTERNOON』はシングル『DESTRUCTION BABY』のB-Sideの、B-sideらしい佳曲だが、隠れた名曲としてファンの中で評判のこの曲のライブテイクがここに入っている。例に漏れず、スタジオ音源よりも奥行きのある曲となっている。録音いいなあ。
しかしそれよりももっと重要な二曲、このディスクの価値の半分くらいを占めるんじゃなかろうかとさえ思える二曲が存在する。『ZAZENBEATS KEMONOSTYLE』のライブテイクとブッチャーズのカバー『プールサイド』がそれに該当する。『ZAZENBEATS〜』に関しては、他に公式ライブテイクは多分CDには存在しないはず。そして重要なのが、スタジオ音源となる『omoide〜4』に収録されたバージョンとは全くアレンジが異なることである。スタジオ版が、非常に抑圧されたサウンドに向井ラップが自由自在に乗っかり、崩壊するエンディングへ向かっていく、まるでNUM-AMI-DABTZのプロトタイプまたは「その先」見たいな音象の曲であるのに対し、このライブテイクはまだバンドらしいハードでがっちりした演奏が聴ける。しかし長すぎだろ。メリハリもあんまり無いので、この曲が結局この形で音源にならなかったことについては納得してしまう。私は断然スタジオ版が好きだ。スタジオ版の最後の方、向井のボーカルがギターノイズの「海」にかき消されるところがなんとも象徴的で破滅的で素晴らしい。あの激しくも冷たい音はバンドが寿命を縮めている音に聴こえてならないが、だからこそ美しい。
そしてもう一曲、『プールサイド』これこそまさにこのプロジェクトの第二段最大のサプライズであろうか。演奏は非常に緊張している(動と静をブッチャーズよりもはっきりさせているため。これはドラムアレンジによるところが大きい)が、原曲の目が眩みそうなほどキラキラとした(いい意味で)「単調な」ポップさが、どっしりとしたテンポの楽曲をずんずん前へ進めていく。ひさ子のギターは何故か後にブッチャーズに加入した後よりも緊張感と激しさに満ちていて、カバーながら十分にナンバーガールらしさが表れている。しかし誰がこのライブの時、ひさ子が本当にブッチャーズに嫁ぐと想像できただろうか。現実は本当にFUSHIGIである。
『2』は、流石に四枚とも同じ時期のライブなので、それほど盤ごとに代わり映えがすることは無いが、それでも曲がどんどん研ぎ澄まされていくのは分かる。「忘れてしまった!記憶を消して!」と、センチメンタルを捨て去ろうという強迫観念に駆られている感じで叫ぶ向井の姿が眩しい『性的少女』が特に素晴らしい。ハードでパンクしまくりなbrutal manも良い。
何にしても、値段の高さと(まあそれだけの量はあるんだけど)、過去の記録シリーズをまとめたのに少しおまけを詰めた感じの東芝の売り方には批判の余地があるが、作品自体がそれによって不当に扱われることは、この音を聴く限りではまずありえないだろう。この合計八枚のライブディスクの中から自分の好みのプレイリストを作るのも面白いかも。こんな感じに。
1.日常に生きる少女 from1-Disk4
2.センチメンタル過剰 from1-Disk2
3.鉄風鋭くなって from2-Disk2
4.brutal man from2-Disk2
5.NUM-AMI-DABUTZ from2-Disk1
6.YOUNG GIRL 17 SEXUALLY KNOWING from2-Disk4
7.はいから狂い from1-Disk4
8.透明少女 from1-Disk4
9.I don't know from2-Disk1
10.MANGA SICK from2-Disk1
11.プールサイド from1-Disk4
12.性的少女 from2-Disk2
13.OMOIDE IN MY HEAD from1-Disk4
結論、記録シリーズ1のDisk4は名盤。
OMOIDE IN MY HEAD 2~記録シリーズ1~(初回生産限定盤)(DVD付)
- アーティスト: ナンバーガール
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2005/06/22
- メディア: CD
OMOIDE IN MY HEAD 2~記録シリーズ2~(初回生産限定盤)(DVD付)
- アーティスト: ナンバーガール
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2005/06/22
- メディア: CD
休みの最終日だから(今日は学校行事で学校が休みなんです。体育祭)しっかりと外で頑張ろう、でも何を?と思っていたら、窓の外はめっちゃ雨。もうやる気も失せて、引きこもり決定。あああ、駄目だなあ。そこがいいんだけど。しーとしぃとーふーるーよー雨ってえやつはぁー。
ねえジェニファー、僕は汚物まみれ
不意にMewの一枚目をこの真夜中ヘッドフォンで聴いたら、なんだかセンチメンタルな気分になりました。『She Came Home For Christmas』って曲。普通に素敵な楽曲に程よいエコー感のある上モノと声が綺麗。私もディレイを買ったんだからこういう綺麗な使い道を模索しなければ。でも最近ちょっと忙しい。学校は大変です。でも単位は大事。
Mewみたいな、こう、透き通ったクリーントーンなギターにいい具合にディレイ掛けて、そして盛り上がるところでしっかり歪ませるスタイル、これはまあ確かにギターロックの定番かもしれないけど、やっぱり抗えない魅力があるもんです。日本でそんなことをやってるバンドの中で一番分かりやすいのがアートスクールだから、恥ずかしくても聴いているんだよしょうがないよと、何故か昨日の自分に返事してみたり。つまり、ポストロック的なものを少しだけ吸収したグランジかシューゲイザーが今の私のど真ん中ということか。
でもペイヴメントや髭みたいなのもいいなあ。
美しさとは。
永遠とは。
そんな、なんだか真面目に観念的に考えると何回輪廻転生しても届かなさそうなその命題に、言い方は悪いけど手軽に近づける気がしてくるもの、それが音楽とか小説とか絵とかだと思うんです。作品を作るということは、そこに作者の美意識を封じ込めるということ。そしてその美意識を誰かと共有したい、そんなどうしようもなく他人に拠った満足、そういうものを得たいがために身を削る芸術家もいるんだろうなあとか、まとまりのないことを考えたり。
何故かアマゾンで『SWAN SONG disk2』が定価で売ってたので購入してみることに。届くかなあ。あと『Miss World』も一緒に注文したから、これで大体初期アートスクールの全音源が、シングルのカップリングと『SWAN SONG disk1』の四曲以外は全部揃うことになる。初期ベストとかのプレイリストを勝手に作れる。一年前はどっちかというと「中二wwww」って感じで馬鹿にしてたのに……。
また夜八時から1時くらいまで寝てたから夜中は自由。夜中にヘッドフォンで聴く音楽の崇高性を最近思い出してきた。
あとついでにアマゾンでサニーデイリアルエステイトの一枚目も買っておいた。福岡のタワレコには二枚目と四枚目しかない。エモ的に大事なバンドじゃないのか?
Jimmy Eat Worldの『Breed American』にはなんだか相当がっかりした。『Clarity』におけるともすればデスキャブ的なセンチメンタルさがかなり欠落してしまったのは残念。こんなことを発売後6年ほど経った今書く私もどうかとは思うんですが、最近やっと聴いたので……。別に単に彼らが私の好みから離れて行っただけなんですが、何だろうこの寂しさは。『Clarity』はもっとアルバムトータルが短かったら超絶名盤な気がしますが、それでも流石に一曲一曲のクオリティ、透明感とかそういうのが素敵だなあと思います。やっぱり夜中にクリーントーンのギターの音は沁みる。
夕方に寝ると夜中は自由
よく考えたら、Babyshamblesの新譜も出ているらしく、プロデューサーがまともだから音が割といいと聞いてたから買わなきゃならない。吉井和也もつてでライブに行く可能性があるから欲しいし、スピッツもなんかアニバーサリーな感じも込みで買いたいし、Nine Black AlpsもまさかのLove/Hateだし、止めにRadioheadだし。
学校始まって忙しくなってからと言うもの、音楽を聴くことのありがたみというか、音楽を聴くことに関する思想性云々がまたぶり返してきた。夏休みはだれてしまうことが多いから思想性もだれてました。生活にはある程度の切迫感と忙しさが必要だなあ。
今書きたいのはビーチボーイズについてとピータードハーティーについてだけど、本気で書くには内容を全然煮詰めてないから書けない。どうせキモイし。
だから漫画のレビューをするのです。しかも二個も。別に酔っ払ってませんよ。寝てないだけ。
・黒博物語スプリンガルド
『うしおととら』『からくりサーカス』の藤田和日郎が、何故かモーニングで短期集中連載していた作品。もう小学館から離れるのかな。サンデーはもう終わりだなあ。ハヤテが看板な時点で何かおかしい(マガジンも絶望先生を割と前面に押してる気もするが気にしない)。
サンデーの終わってる感とかはともかく、この作品もまたいい作品でした。個人的にはこの一個前の『邪眼は月輪に飛ぶ』のおどろおどろしい雰囲気の方が好きですが、こっちのいかがわしく騒がしくも適度に洗練されたロンドンの町並みも素敵です。作者のファンじゃないと分からないことを言うと、『邪眼』はうしおととらっぽくて、『スプリンガルド』はからくりサーカスっぽい感じがしました。単純に舞台がヨーロッパだからかもしれないし、作中のスプリンガルドがオートマータっぽいからかもしれない。『邪眼』が超常性とか終末性とかと日本の宗教的超能力を組み合わせた「世から離れた」作品であるのに対し、これは怪談チックな雰囲気や偽悪性、愛憎、そして最後は童話チックな話もあったりと、より「世の中」における話になっています。この辺の対比は多分本人も考えているだろうから、それだけにこれから彼がどう動くのか(本格的な連載を始めたりするのか?)といったことが気になります。
もちろん、藤田節なキャラの熱さや、駄目な言い方をしてしまえば「男の熱いツンデレ心」は健在です。元放蕩貴族の男がやはりかっこいいです。こういう感情のキャラを書かせたら本当に彼は上手い。ちょっとした話の仕掛けもあったりしてやはり良く出来てます。短編だから『からくり〜』の中だるみもないし。あと、やたら女性の服が破けておっぱいが出るのも健在です。何だあれは!芸風なのか……?
ともかく、ロンドンの怪奇事件モノを藤田和日郎が料理するとこうなると。読んで損はしないはずです。良かったらぜひ、と何故か販促をしてみたり。あと学芸員さんかわいい。
藤田漫画は主人公側のキャラに狂気な目を書くのがいいですね。熱さと狂気は十分両立する。藤田は前者寄り、ヘルシングなんかは後者寄りと言えます。
・うたかたの日々
ボリスヴィアンの同名小説をあの鬼才岡崎京子(何回このブログに登場したことか)が最大級のリスペクトと独自の退廃的センスを込めて漫画化した作品。これも連載終了後(連載は94年)中々コミックスにならず、『ヘルタースケルター』ともども幻の超名作とされていたけれど、『ヘルタースケルター』のコミックス化を受けてこちらも初のコミックス化、というややこしい事情があるらしい。こういう事情もどんどん彼女を神格化させるわけで、やっぱりキャリアからの不幸なリタイアというのはその人物を神様にしてしまうものなんだなあと思います。
どうでもいいですがこの作品、福岡の本屋に果たして存在するのでしょうか。私はアマゾンで買いましたが、それ以前に色々と探し回ったんですが(ブックオフとかも当然含む)、全く見つかりませんでした。あんなに岡崎作品が充実しているジュンク堂に無かったんだから、欲しい人はネットで買うのが確実です。いい時代だ……。
私はボリスヴィアンの原作は読んだことは無くて、従ってこの話を読むのは漫画が初めてなわけです。結論をいきなり言いますが、この時期の岡崎京子の作品(短編でなくきっちりした作品。いや、短編も傑作だらけなんだけど)に外れはまずありえません。というか『PINK』以降の彼女の作品はクオリティの差こそあれ、どれも異常な癖があり面白いです。彼女は何ていうか本当に漫画界のビート詩人でパンクロッカーだから、そのぶっ飛び方はそれ相応のものがあります(ところで筆者はビート詩人って単語を良く知らずに使いました。作家の名前しか知らんぜ。このおませさんが!)。それは例え他人の作品であろうと健在で、独特の読んでてヒリヒリじりじりする感触が伝わってきます。これは原作がまさに「幸せからの転落」の話であるため、読み進めていくうちに幸せの腐食が進んでいくのが読んでて辛いw
簡単なあらすじ。幸せな金持ちの男女がいましたが、結婚直後に謎の奇病「肺に睡蓮が巣食う」というものに襲われてしまいどんどん衰弱し、それをどうにかしようとする男の生活も崩壊していく話です。他の登場人物もしっかりと自己主張をしたり嘆いたり死んだりして存分な活躍をします。しかしまあ見事に悉く不幸に落ちていくwwwこの独特の「滅びの美しさ」、小説なんかではこれをどう上手く表現するかが問われるジャンルがしっかりあるわけですが、こと漫画においてそれを恐ろしくなるほどのクオリティでやってしまうのは彼女くらい。特にこの話は美しい睡蓮の花が胸を突き破るというファンタジックで恐ろしいモチーフが元としてあるため、それは間違いなく作者の滅びの美学にぴったりなんでしょう、恐ろしいほどの相性の良さです。元々当時から「文学的」とかそんな形容詞でサブカル的評価を得ていた作者が、本当に文学を題材にしてしまったわけで、そのテーマに負けないほどのしっかりとした作品となっています。原作は結構幻想的な部分があるようですが、それを岡崎はサイケでデカダンでそして冷徹な手法で描くもんだから、緊張感や圧迫感が視覚的にビシビシと感じられます。描写は彼女にしては色々とあっさりとしている部分、あと彼女特有の説明不足ぎみな部分もありますが、その分だけ書かれていない部分を想像すると、そこが酷い状況を想起させるという辛い形で感情移入を可能とさせるため、これはこれで問題ありません。
ともかく「滅びの美学」が大好きな人は読んで損することはまず考えられません。そうです、美しいものが滅びることそのものに、胸が詰まり睡蓮が突き破って出てきそうなほどの「美」が宿るのです。・・・・・・しかし悲劇ものなのにやたらクールで虚無な感じなのは流石だ。
岡崎京子が好きな私はこんなのも好きです(アマゾンとかの関連商品風)。
・ライ麦畑でつかまえて
・村上春樹作品
・ビーチボーイズ
・ピートドハーティー
・レディオヘッド
・アートスクール
一番下が一番恥ずかしいんだよ!まあいいけどどうでも。
さあ、文芸部の作品はとっくに締め切りを過ぎているが、書き終わらなくちゃな……なるべく早く。なんか元ネタというか、何に私が影響されているかすぐに分かるその感じがイヤだ。でもそれしか書けないし書く気も無い。
二枚組みかあ
レディオヘッド、アルバム『In Rainbows』、何故かネットでどうのこうのとかだけど、発売ktkr!!!!!!!!!!!!!
ソースhttp://b.hatena.ne.jp/entry/6048080
しかし嬉しい。しかし十月十日ダウンロード開始とはえらく唐突なそして斬新な。














