パニックスマイル、現行メンバーでの活動終了

 2009-10-21
ナタリー:PANICSMILE、新作が現行メンバーでのラストアルバムに

まじか!?でもアルバムが出るのは凄く嬉しい。っていうかニック・ケイヴって、そんなしっかり歌ものまであるのか?前作が凄く良かったので凄く期待。前作って二年半前か。懐かしいです。総決起で観に行きました。雨が降って急遽屋内で、ただでさえ狭いライブハウスは完全にパンクしていて、その中でも凄くかっこいいライブで、とてもいい空間でした。その後もう一回観たなあ。エレキトリック・イール・ショックとの対バンツアー、これも凄く良かった。

まあ解散じゃないしアルバム出してくれるしライブにも来てくれるので、その点は凄く良し。折角なので観に行こうと思います。

KIRIHITO+PANICSMILE
2009年10月27日(火) 福岡県 福岡graf
OPEN:19:00
START:19:30
ADV:¥2,000
DOOR:¥2,300
ローソンチケット Lコード : 85221
popmuzik records (092)732-5265
メール予約 : mad-cap@u01.gate01.com 

C)EEVEE/オオクボ-T/KIRIHITO/PANICSMILE/DJ:ミヤガワエレクトリック808

まさかこの曲にPVがあったなんて……。それにしてもひどいwこれメンバー?

もいっこPV。

最近は吉田氏のMUSICAでのレビューとかあと石橋さんのソロ活動とか七尾旅人とバンドとか(!!!早くアルバム出ないかなあ)ちょっと露出が多かったから、アルバムにもライブにも期待したいしその後の活動も楽しみです。

曽我部さんはワーカホリック

 2009-10-14
なんかこんなの見つけた。
曽我部恵一アコースティックカバー集「Sings」全国発売

しかしよく考えればなんとも手軽でレコーディングの予算も掛からない企画だなあ。そのせいで正式発売じゃなくてライブ限定だったんだろうけど。

しかしまた、これほど確実に品質補償されているレコードも無いなあ。悪くなる訳が無い!しかも選曲が良すぎ。トラキャンにピクシーズにギャラクシーあたりがこう、どういう層を狙っているかがよく分かるしその狙いは正しいとか思ってしまうし何よりも嬉しい。

2500円か。悩むなあ。でも実は曽我部バンドのアルバム(2nd買ってないです)よりも興味引かれる。曽我部さんごめんとか思ってしまうけど(笑)まあサニーデイの新譜でも出ようものなら喜びで部屋をのたうち回りそうですが。

サニーデイのライブでこんなことを平気でやれて、そして良いのが曽我部の強さ。いいなあ。
今年のミュージックシティー天神に来なかったのは残念だったなあ。

スパルタローカルズまで解散

 2009-08-03
スパルタローカルズ解散!

なんか、もうやばいな。日本のインディロックシーンがどんどん変わってしまう。
大体、新しいドラム入ったばっかりじゃないか。シングルも良かったじゃないか。

バンドを続けていくのって大変なんだろうなあと思う。

これでモーサムも解散したりしたら福岡勢は全滅だな。DOES?そんなん知らん。
パニスマはこの場合ちょっと別格。

『水のようだ』埋め込み無効だったので。
この曲のゆったりしてちょっと寂しげなメロディと、
情熱的で不思議だけれどちょっと悲壮感のあるギターが好き。しかし本当に奇麗なPVだ。


原曲は私も凄い好きです。で、そんな『Sitting On The Face』 のカバー。
ボーカルの相性良し。そして原曲には無いギターフレーズが素敵。


古き良き時代。メンバーが素敵。今やアナログフィッシュもマイナー落ちな感じで寂しい。
小沢健二のカバー。志村がメインを歌うのが独特、というかオシャレさは消滅しとる(笑)
そしてコウセイのラップ(!?)ハジケすぎ(笑)絶叫するか!?最高。
下北沢界隈のサブカル文化の伝統と流れを感じる。


テレヴィジョン直系のギターロックという風にとりわけ紹介されていた初期。
へんてこなメロディとひねくれて印象的なギターがトレードマークでした。


最後に。多分これが一番の代表曲なんだろうなあ。ユニークでしかも最高にポップで最高。
やっぱり最後の繰り返しの幸福感は半端無いなあ。


本当に最近の音楽シーンは逝かれているぜい。気味が悪い。

ミッシェル再結成の可能性が消滅した件

 2009-07-22
アベフトシ死去!

し、信じられん。
まだキヨシローとかは分かるよ。死にそうだった。赤塚不二夫とかもずっと死にそうだったし。
マイケルはちょっと不思議だったけど、でもあの人は生きていても生きていない感じだったから。

これはそれらとはちょっと訳が違い過ぎる……。なんか怖い……。


確かにアベはミッシェルの後、ちょくちょく活動はしていたけど
特にこれといって大きなことはして無かった。
ちゃんと食えているのかなあと、ファンの間でも冗談まじりに心配されていたはず。
しかし……。

だってまだウィルコ・ジョンソンだって生きてるのに……。
なんか、そりゃあないよって言うか……。

きっと今日はミッシェルの動画を貼るブログばっかりだろう。
わたしも貼っちゃおう。それでこの混乱が少しでも収まるなら。


カッティングやソロがあまりない曲だけど、その代わりギターの音の良さがよく分かる。
本当にいい音だ。緊張感と適度な鋭さ、ノイジーさとクリーンさのバランスも凄い良い。
そしてこの曲自体がいい!
しかし何故フェードアウト?


しゃべるミッシェル一同。1998年って全盛期じゃん。みんな若くて勢いがありそうで楽しそう。
なんとなくアベはまだ健康そう。


後期ミッシェル。ブラッシングの音も凄くいい。これぞガレージって感じ。そして弾き方!
ウィルコ的な「弦を擦って弾く」タイプのギターでこの人よりいい人はいないだろ。


お馴染み代表曲のPV。若いのはともかく使用ギターが全然違う。
この頃はオシャレなんだよな。でもカッティングはこの頃から健在。

今年は本当に死に過ぎだろ……。
ご冥福を祈ります。


(また誰か死んだりしないよな。まさかね……。
 五十嵐はこの前生存確認したばかりだし……。)

イガラシ生存確認

 2009-07-17
ムジカのART-SCHOOLのインタビューにて、五十嵐隆の生存を確認。
木下と飲んでいたそうです。生きていて良かった。
しかも「最近オレ達みたいなバンドっていないよねえ」とかまで言っちゃったりしてるとか。
しかしこの辺の人達は大変だなあ。
かたやニート活動引きこもりがち。かたや遂にオリジナルメンバー一人。
どっちも頑張って欲しい。

『世界のフラワーロード』 100s

 2009-07-12
遅れましたが、間奏の類です。纏めておきます。
世界のフラワーロード(DVD付)世界のフラワーロード(DVD付)
(2009/07/08)
100s

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↑ここにアップしたもの+2ちゃんにアップしたもの↓

100s 『世界のフラワーロード』

1. 出口VS入口 ★☆
これから始まるのは過去と現在、虚構と現実が入り混ざった東京都江戸川区小岩の音楽。
中村一義の愛憎含んだホーム。
まずこの前提が無いと、これからの曲の歌詞の意味がよく分からんのはどうしたことか(笑)
この曲自体は彼のアルバムではお馴染みのインスト。
宇宙的スケールからテープを切り替え、サイケ、祭り、雨、工事、部屋、そして祝祭へ。
ところで、フラワーロードの出口・入口は駅側・反対側のどっち?
多分答えは初回版に付属のDVDを最後まで見たら分かる。

2. 世界の私から ★★★★★
ある意味最高に自己中心的なアルバムの世界へリスナーを、
そして中村自身を引きずり込むための、強烈な挑発と祝福の「招待状」。
かつての祝福に満ちた名曲群(『永遠なるもの』『主題歌』『ジュビリー』などなど)に
また輝かしい一曲が、って感じ。
彼等が自称する「100sのサージェントペパーズ」という言葉の通り、
そのピースフルでぶっ飛んだ祝福感が魅力(でもホーンは生音の方が…)。
独特な節回し、突き抜けたメロディにコーラス、そして歌うようなドラムがどことなく
中村一義初期作品っぽい。それらの現行版。
「ハーイ、ジョン、聞こえますか?」にも表れているあの魔法、そして拍手とともに現れる高揚。
アルバムの世界に入っていく。

3. 魔法を信じ続けているかい?  ★★★☆
歯切れの良いリズムとピアノに導かれる、可愛らしいハネ方で進行する曲。
これまでのアルバムタイトルを含んだ歌詞、そして何よりそのタイトルが、
このアルバムにおける中村の視点を表している。
「魔法はさらに上へ。なくすはずないだろ。」変わらぬ信念を高々と歌い上げる。
キャリアを俯瞰しての自己肯定。
何を言っているのかよく分からない歌、舞い上がるメロディ、
「同情の群れはとうに無い」、これも初期を思わせる要素に満ちた曲。

4. そりゃそうだ ★★★★
まず、曲構成自体が初期中村一義っぽい、ビートルズとかそんな感じ、
それを100sで演奏したって感じの曲。
あちこちに配された様々なコーラスや、どっしりと進んでいく力強さ、
メロディに強烈に引きずられるリズムなんかも『犬と猫』とかっぽい。
ただ、単調なギターやちょっとちゃちいキーボードがやや残念ではあるが。
シングルバージョンと比べると、イントロにホーンが加えられていいアクセントになっている。

5. エコVSエゴ ★★
二曲目のインスト。電子音から不穏なアルペジオが広がる。
様々に配置された効果音。曖昧な歌。不思議な世界観が広がる。
クレジットをよく見ると、何とドラム中村一義!あの独特のもっさり感を喜ぶファンはいるだろう。
最後に中央線の黄色い電車が到着するSEが(多分小岩駅)。
これによって次曲に繋がる(「黄色い電車、降りたら。」という歌詞)。

6. モノアイ ★★★★
ぼんやりとしたイントロから、結構ファンキーで透明感のある演奏に突入。
この曲の主役はやはりコーラス。
サビのコーラス、分厚くてヒステリックでそして美しいあの感じ、どことなく『君ノ声』を思い出す。
機械的でかなり変則的なリズムも、ワウの掛かったギターも、
夏の夜空のようなコーラスのために機能する。
最後の圧倒的な繰り返し(「連弾」って感じ)から、
さらっとワンフレーズ歌って終わる展開が切なくて良い。
歌詞はおそらく、★になってしまった人への思い、
つまり、死んだ中村の祖父について。パーソナル故の繊細さが光る。

7. セブンス・ワンダー ★★★★
元ネタはおそらくELOの『Mr. Blue Sky』であろう、っていうか結構まんま。
でもこういうリズムは素敵。
軽快に跳ねるリズムや爽やかなキーボード、中村の歌も軽快に転がり楽しげ、
サビの盛り上がりもポップで良いが歌詞の内容を踏まえると…。
街を守って来たのに街の人に忘れられて死んでいく警官、
およびその目線で見た少年中村について。
それにしても「あの中村って子は街の七不思議」って凄い歌詞だな…。
外部視点で語られる中村少年。

8. いぬのきもち ★★☆
ガンダムな感じのSEから急に威勢のいい演奏が始まって、
それはまあいいんだけれど、なんか曲が中村っぽくない。
と思ったら他メンバー(ギターの小野)によるペンだった。
にしてもまるでピロウズのような荒い歌い回しやメロディ(笑)
勢い良くドライブするギター、オウ↑イエー↓な感じ、最後のコーラス。
そういえば両方ともエイベックス。まさか…(笑)
これがピロウズの曲ならかなり好きになれそうなんだけど、
これは100sのアルバムなので、ちょっとした息抜きっぽい立ち位置の曲。
歌詞はあの街で年老いて死に行く犬の気持ち。街を出て行くことについての切なさなど。
「あの頃富士が大きすぎた」のとこは好き。

9. ミス・ピーチ! ★☆
今度はキーボード池田による、ソウルでファンキーな曲。囁くように歌う中村。
ちょっと『What's Going On』な感じ、そしてオシャレなファンクみたいなところ。色々な音遊び。
正直これは無くても良かったかも。曲自体も演奏も悪くないが、
アルバム中での必要性はあまり感じない。
歌詞も少なく、そんなに意味も無さげ。卒業DANCEって何だよ。
半分インストみたいな感じ。それにしても長いけど。

10. 銀河VS俺 ★★★
重いドラムから、急に『ERA』終盤みたいなヒステリックさが炸裂して、何だ!?と思うと、
「腹痛え」…。陰鬱でどシリアスでファンクな高音で何を歌ってるんだ!?
「昨日食べたのはトマトだけえ〜」って(笑)
もしかしてこれって、少年時代にそういうトラウマでもあったのかなあ。
ちょっと流石によく分からん。

11. ある日、 ★★★
前曲のシリアスさ「だけ」を受け継いだまま、
今度は本当にシリアスなピアノと歌で進行する真摯な歌。
『ERA』では攻撃的だったこういう感じが、ここでは思い切り内向的に膨らんでいく。
裏声を多用し、真摯であるが故に悲壮で陰鬱な感じが、
分厚く重ねられたキーボードによって音的に広がっていく。
「状況に裂かれていた」中村青年について。その祈り、世界観について。
えらく宗教的になっていく。
ここからアルバム終盤。過去の中村自身を解放すべく、テーマも曲調もずっと重い。
しんどい分真剣だ。

12. フラワーロード ★★★
不穏な前曲のアウトロから連続したメロディは可憐に舞い、
そして三連符の強烈な重力の流れの中へ…。
ってこれ、『新世界』じゃね!?という。サビのメロディがかなり似ている。
それはともかく、歌詞は状況に裂かれた中村青年を解放し、舞い上がらせる。
「考えるな、親を想え」の辺りとか。
クラシカルなメロディと、圧倒的な浮上感。重い重い重い。
まるで血を吐きながら祝福するような、そんな勢い、狂気。

13. まごころに ★★★☆
先程までよりは大分ポップなピアノや歌になり、
そこから「愛したっていいから」と連呼し強烈に舞い上がる。まるでアルバムの終わりのよう。
「愛をバカにしてんだ?」の下りは強烈な憤りを感じる。過去の愚かな自分への。
それが良いか悪いかは別として。
サビの高揚はまた「肯定のための強迫観念」みたいな狂気を感じる。
こういうポジティブに向かう狂気もまた彼の持ち味。
そしてM2以来再び入ってくる祝福のマーチ。物語も最後の段階に入る。
サイケなリフレイン、何かのメッセージ。

14. 最後の信号 ★★★★★
ここまでの強烈な浮き沈みが、この曲に収束する。
ゆったりと、堂々としたピアノ、リズム。アルバム中最長(6分台)の曲。
注目すべきは歌。一部を除いて、全体的に低音でどっしりしたメロディを歌い、
じっくりと繊細な感覚を噛み締めるように進行する。
エレキギターが無くなり、キーボードとリズム、そして歌とコーラスによって、
「この通りを渡る」その風景を広げる。
穏やかで力強い曲の広がりの中で、この曲唯一の高音パートで、
このアルバムの「祈り」が空に還っていくような感じがする。
昔と今、星になった思いや人、それらの終着。最後のピアノの音が
『サージェントペパーズ』の終わりを思わせる。

15. ~長い深呼吸~ ☆
18秒に及ぶ、長い深呼吸。一つの回想が終わり、そこから飛び立つための。

16. 空い赤  ★★★☆
憂いを孕みながらも、気高く前向きなメロディで歌われる、過去を「乗り越えてゆく」ための曲。
歩くくらいのスピードで進む。
壮大なメロディに比べて、ちょこちょこ入るチープなキーボードが本当に残念。
やっぱりホーンは生音の方がいい。
過去の自分を全て踏まえ、そして
「だから、ここいらで、「さよなら」だ。乗り越えてゆくならば。」と歌う。
壮大な世界観は流石にもうお腹いっぱいだが、この曲はアルバムのエンドロールである。
クドい割りに意外と最後があっけなくて切ない。


総評:★★★★
中村一義を中心とするバンド『100s』の、これはバンドとしては三枚目、
中村通算でなら7枚目のアルバム。
中村一義自身の「原風景」をテーマにして、世界を呪い、
愛に苦しんだ昔の自分自身を俯瞰し解放する、多分そんなテーマのアルバム。
それゆえ、ある程度彼の経歴を知っていないと、アルバムのコンセプトやストーリー自体を
理解し難い。これはある種の構造的欠陥(笑)
ある意味、本当にエゴに満ちたアルバムだなあ。
しかもそれが全力で真摯で狂気じみて前向きだからタチが悪い(笑)
だが過去にケリを付け、新しい世界の広がりへ突入していくことが必要だったらしい。
これからの彼等の作品に期待!

音楽的には、中村とキーボードの池田が中心となって作られたせいか、
全編に渡ってキーボードが様々な活躍をしている。
正直ちゃんと生の楽器でやって欲しかったフレーズも多いが、
世界観の広がりに大いに貢献している。
割と軽快な前半と、必死で真剣でどシリアスな後半のギャップもまた激しく、
特に後半はあまりの思いの強さに聴いてて窒息死しそうなくらい。
しかし曲の出来は総じて良い。アレンジも、個人的にはもっと軽い方が好きだけど、
スケール感の演出としては正しい。
シリアスさは『ERA』っぽいが、あれが外向きの攻撃ならこれは全力で内向き、
世界を巻き込んで内向きな感じ。
「100sのサージェントペパーズ」というコンセプトがあるが、
個人的には「アビーロード」な感じを受けた。音のゴージャスさとか。
正直100sサウンドもこれ以上の発展があるのかよく分からないので、
ひょっとしたら次作はソロかも(個人的にはそっちの方が…)。
重たいが、それだけ制作者の思いが詰まったいいアルバムだと思う。
あと、全体の重さの割りには意外と長くない(57分)。



沢山聴きました。やっぱりいいものだった!新譜をこんなに沢山聴いたのは久々。
何かこう、あちこちに深読みする要素があり過ぎて、面倒臭いアルバムですけど(笑)
情報量が音・言葉共に多い。そして予備知識の必要性も。
勿論予備知識が無くても普通によくできた作品なんですが。

楽しみな新譜たち

 2009-07-06
遂に明日!
世界のフラワーロード(DVD付)世界のフラワーロード(DVD付)
(2009/07/08)
100s

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このサイトで全曲視聴できます。確かに曲の作りが初期っぽい。
音はむしろ『ERA』っぽいけど。でもかなり良さげ。ドラムのバタバタ加減が少し初期っぽい。
かの田中宗一郎は「ぎこちないドラムのあの感じこそが良さだった」みたいなことを言ってた。
今回に至るまでの100sとは、演奏をどれだけ中村一義ナイズするかだったのかもしれない。
明日は即買い。


そういやバインも出しますね。しかも中村一義の一週間後。
割と似ている幼少期を送っているから(どっちも悲惨)、ちょっと因果を感じちゃう。
TwangsTwangs
(2009/07/15)
GRAPEVINE

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しかしまた、なんか地味と言うか、映えないジャケットだなあ(笑)ある意味、らしい。
最近は長田進(Dr.StrangeLove)を加えたトリプルギター編成が見られるとかで、気になる。
先行シングルも今回は一曲だけだし。動画は見つからず。
しかしいつにも増して英語タイトルが多いな。
アマゾンの説明だと渡米どうこう書いてあるから、そのせい?


こっちも一応アマゾン来てた。アルバム名はこれらしい。流石にまだ遠い……。
14SOULS14SOULS
(2009/08/05)
ART-SCHOOL

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アマゾンによると久々の50分切れ。濃いものを期待。先行曲も配信しか無いし。
ジャケットはこんなの。なんか赤ってあんまりアートっぽくないから新鮮。
なお、myspaceの試聴が一曲増えてます。『tonight is the night』。
エレクトロニカ風。ベースの音は最近のハウスの流行ぽい雰囲気っす。
映画の主題歌かあ。その映画はこんな感じらしいが↓

こ、これは(笑)ネタに振り切れたサブカル映画か。ある意味とても「らしい」(笑)
最近のPVの傾向からしても合ってるかも。
それにしても、いい具合にケンカ売ってるな(笑)何だよ城ロボットって(笑)

『AURORA』 SHERBETS

 2009-06-30
ここでなんかインタビューを受けさせてもらったので(28, Jun, 2009)、
その補足と言うか、言い訳と言うか。解説と言うか。
AURORAAURORA
(2004/10/06)
SHERBETS

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1. 愛はいらない
グランジ的な攻撃的なナンバー。だが、ブランキーのそれよりもシャーベッツのこういう系統の曲は鋭さと神経質さが強調されていて、個人的にはこっちの方が好き。この曲も、単純な繰り返しによる強弱の極端さや病的さがいい具合に響く。途中の止まったり始まったりの応酬がややクドいが、クドいのはシャーベッツではよくあること(笑)ギターの切れは良い。最後のアコギもいい味出している。

2. Merry Lou
ベンジーはキュアーやポーティスヘッドなどが好きという側面を持つが、シャーベッツではそういう側面が特に強調される。この曲なんか、ベンジーの歌が無ければかなりキュアーしている。静寂からブリザードのようなサウンドに突入するのは、ベンジーのギターもあるが、やはりキーボードによるところが大きい。強烈な冷気のうねりを思わせる曲。アルバムに先駆けて発売された『38 Special』にも収録されていた。

3. グレープジュース
イントロからキュアーチックな香り全開の引きこもった繊細さを感じさせるアルペジオが美しい。細く切ないギターソロも、やたら繰り返すのはともかく良い。そしてサビで重力的に力強く陽性に向かったかと思うと、また陰鬱なアルペジオに戻る。この温度的な落差が気持ちよい。特にサビでのフレーズ連呼で上がってから一気に落とす展開は素敵。ともかく、メインとなるアルペジオパートの雰囲気を気に入るかどうかな曲。気に入ってしまえば、妙に長めのアウトロも永遠に続いて欲しいと思えるくらいに美しく感じる。ベンジーは微妙な歌い回しで静寂の中で囁き、寂しく吠える。シャーベッツの多分、ベンジーの求めるシャーベッツらしさという点においての代表曲。流石に二曲連続6分越えはどうかと思うが、気に入ればかなり浸れる。

4. BAR Mie Boo
ジャジーで落ち着いた感じのロカビリー。細いギターの音色と水を打つようなキーボード、そしてベンジーの囁きの対比で曲は進む。ベースがかなりいい仕事をしていると思う。気持ちのよいウネウネ具合。そしてゆっくりと爆発し、歌もギターもどんどん自由になるベンジー。でもどう見てもこれは長過ぎ。

5. トカゲの赤ちゃん
キーボードに導かれて、やはり冷えきった音色のギターとともに冷たい世界観が広がっていく。コーラスたっぷりなギターと重厚なキーボードの中で、神経質に調子を上げ下げするベンジー。ソロのギターも非常に雰囲気に合ったサウンドで好き。歌は同一のメロディを囁き、サビで張り上げるパターンだが、盛り上げ方がはっきりしている。まあ長いが。最後の唐突に崩れる感じが怖い。

6. 勝手にしやがれ
陽性で繊細なアコギの音から、ベンジーのハミングが入る。メロディが繊細でかつ流れるように美しい、「SHERBET」時代を思わせる爽やかさの曲。歌が途切れるところのアコギのフレーズとシンバルワークが素敵。うねるキーボードも静かに曲の世界観を膨らませている。ブランキー時代なら『15才』や『Sweet Days』なんかと同系統か。それらよりももっと牧歌的に繊細で美しい。終盤のドラムのフィルからの展開は本当に爽快感に満ちていて聴いてて気持ちがいい。急に風景が明るく開けていくような、そんな素敵な曲。

7. エスカレーターと彼女の水彩画
割と重厚なリフと繊細なアコギの対比が印象的なインスト。やはり盛り上がる部分では寒冷なサウンドを展開させる。かき鳴らすギターと遠くで神経質なフレーズを鳴らすギターの左右の対比も面白い。だがやはり長過ぎがも。

8. タクシードライバー
M1以上にシンプルで単調なリフに乗って歌う、やはりグランジな曲。結構真剣に単調な中で、不穏なフレーズを弾いたり弦楽器風になったり様々に表情を変えるキーボードがアクセントになっている。「(セックスを)したいぜ!」の連呼はちょっとどうかと思うが、ベンジーらしいヒステリックさ全開である。あと最後の方のギターのうねるリフと絶叫は流石ベンジー。もっと短ければいいのに。

9. チャームポイント
シンプルなエイトビートとパターン化されたベースラインにベンジーの短いフレーズと吸い込まれていくようなキーボードが出入りし、そしてサビでギターがかき鳴らされる。そういうかなりシンプルな構造の曲なのだが、このシンプルさがかえって気持ちが良い。終盤の逆再生やギターのフレーズなど、シンプルなアンサンブルで不思議な世界観の広がりを導く。サビのシンプルなフレーズの連呼も、ベンジーの微妙な抑揚のつけ方によってかなり突き抜けて聞こえる。不思議な疾走感のある一曲。

10. 魔王をぶっとばせ
M3みたいなアルペジオから始まって、徐々に広がりを見せていく。前半はほぼインストで、途中からキーボードが弦楽器風になり、アコギが入り、ピアノが入りギターの音が鋭くなり、半分くらい過ぎてからベンジーが同一のフレーズを連呼し始める。そしてまた冬の嵐みたいなサウンドに突入する。そして唐突にギターを残してブレイクしてからの展開が圧倒的。最後のギターの爆発はちょっとレディへ的。

11. ボーリングクラッシュ
グランジ風なリフを主体として、所々にキーボードがフレーズで絡み、そしてリズムの単調さを維持したまま爆発する曲。アルバムの締めといった感じの曲だが、やはりちょっと長過ぎか。ベンジーのギターが自由になればなるほどに曲が長くなる。そして最後は意外と唐突に終わる。


シャーベッツの2ndフルアルバムにして、シングル『38 Special』を挟んで、ブランキー解散後初のベンジー関連のアルバム。個人的にはこの作品がベンジーのキャリアの中でもベストかも。シャーベッツは元から寒さやそれに付随する孤独について重点的に取り組んでいたバンドだったけれど(1stが『シベリア』だし)、その頂点がこのアルバムだと思う(個人的には同じ寒そうなコンセプトの『ミラクル』は今ひとつだった)。

そのサウンドとしては、ベンジーが繊細で冷えきったアルペジオからブリザードのような激しいギターまでを弾き倒し、その世界観を福士さんのキーボードが更に広げるといったもの。やはりこの役割分担が、シャーベッツにあってブランキーに無い大きな魅力の一つだと思う。曲においても、ブランキーや後のユダ的な猥雑さやファニーさは徹底的に削ぎ落とされ、ひたすらに神経質さと表裏一体の繊細さを追求したものとなっている。その世界観にはベンジーが敬愛するキュアーなどのアーティストの影響を見いだすことが出来て、ああ、ベンジーもやっぱり他の音楽と繋がっているんだなあと思い、なんか良い。

ブランキー以外の浅井健一関連のバンドにおいてしばしば「緊張感が無い」と言われることがあるが、それはシャーベッツにおいては必ずしも当てはまるものではなく、少なくともこのアルバムにおいては完全に不適切だ。徹底的に突き詰められた緊張感もまた、サウンドの冷徹さの構築に欠かせないものだし、またそういったストイックさがあるからこそ、M6が非常に開放感を持って聞こえる。

ただ、ベンジーがあまりに自由過ぎるせいか、「オレが満足いくまでギター弾いて歌うまでが曲」という形式がシャーベッツではよく見られ、特にこのアルバムはそのパターンが多い。一曲一曲が冗長気味なので、アルバムの雰囲気に入っていけない人にとっては苦痛かもしれない。だけどその分、ベンジーはここで自信のこのアルバムのような繊細さ・寒冷性を思う存分追求していて、それはしっかり魅力的な音楽となっている。むしろ「ブランキーはよく分からない」とかそういう人が聴くと気に入るかもしれない、そんなアルバム。

「中村一義」な新譜に期待大!?

 2009-06-29
なんかかなりワクワクすっぞ。
世界のフラワーロード(DVD付)世界のフラワーロード(DVD付)
(2009/07/08)
100s

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雑誌でもやたら言葉を尽くしてべた褒めしまくりだし、2ちゃんの中村一義スレでさえも、視聴会に行った人が「これはいい!」と言っていたのでかなり期待が持てる。実際先行シングルの四曲も結構好きだし(『ミス・ピーチ!』はそんなに好きでもないが)。

コンセプトもいい。自分自身の原風景(フラワーロード)を見つめることから世界へ拡散していくようなスケール感があるとかインタビューかなにかで言っていたので、そして全然「100sっぽくない、むしろソロっぽい」とのことなので、物凄く期待できる。個人的には『金字塔』+『100s(アルバムの方ね)』みたいな感じを想像しているけれど、果たして。

『魔法を信じ続けているかい?』とか、タイトルだけで期待満点だって。


『そりゃそうだ』のPVが消えているようなので、代わりにこの曲が主題歌な映画のトレイラーを。


これもいつ消えるか分からん(笑)『モノアイ』PV。やはり中村くんの多重コーラスは素晴らしい。
あと麻生久美子さん可愛いし、こういう雰囲気もなんかいい。みんなカメラを持って街へ出よう!


6月30日追記:なんか新しい曲のPVが公開されてました。抑制した感じがいいな。

以下は私が撮影したフラワーロード。やはり実物を見ている分、期待も想像も膨らむ。
魅惑の佐内正史ごっこ(笑)本当に楽しみ楽しみです。
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発売日は7月8日。

中田ヤスタカ「ここまでは計算通り……あとは」

 2009-06-19
かしゆかがフライデーに撮られる 残るはあ〜ちゃんだけ

展開速ええ。

しかしこうやって適度にネタにもなりつつ、しっかりと売り上げもあって、そして作品もそれなりに評価されているって、かなり理想的な立ち位置だよなあ。

果たして来週の今頃はまたこうやって騒ぎが起こるのか?
ていうかもしかして一連のこれって、アルバムに向けてのカウントダウンなんじゃね?
中田ヤスタカ、策士過ぎる……。っていうか効果あるのか?
?(トライアングル)(初回限定盤)?(トライアングル)(初回限定盤)
(2009/07/08)
Perfume

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あーちゃんがやたら可愛く見える神PV。表情が一番はっきりしてるからな。
しかし曲自体もこれはよく出来てるよなあ。リフレインとちょっと地味目なサビの使い方が本当に上手い。適度に高揚感をセーブして、浮遊感もちょっと封印して、不穏なイントロからちょっとアンニュイに展開するのが凄くクール。Perfumeで一番好きな曲かもしんない。

Perfumeは本当に、今のJ-Popの範囲で最大限の可能性を有効利用できている、本当に奇跡的なユニットだと本当に思う。アルバム買おう。

魅惑のワンルーム・ディスコ

 2009-06-13
Perfumeのっち 「お泊り愛」発覚 相手はストレイテナーのボーカル ホリエアツシ(30)

なんかめっちゃ笑った。

のっち「ああ、いいよぅあっくんいいよぅ、あんっ、あんっ、わたしのシークレット・シークレットがもうすっかりエレクトロ・ワールドだよぉ。ツンデレーションがポリリズムしてるよぉぉぉ。」
ホリエ「んっ、のっち可愛いよのっち、ああ、オレのライトニングがのっちのブラックホールに激しくネクサスしてるよ、んっ、やばい、オレのメロディックストームがイェイェー、チュチュンチューン!ああああ、ロックステディしちまううううううう!」

のっち「ふふふ、いっぱいワンルーム・ディスコしたね。もう二人はすっかりパーフェクトスター・パーフェクトスタイルだよぅ。」
ホリエ「もうなんていうか、エターナルなラブレコードって感じだよな。」


ひなっち「どうしてこうなった!」
大山「どうしてこうなった!」
木下「どうしてこうなった!」
戸高「どうしてこうなった!」


このタイミングで新譜をぶつけてくるテナーとパフューム、マジグレートっす……。


あと、アートの新譜の曲目やクレジットが変わってたので差し替え。
やっぱり8月は遠い……。
あとこう、木下とホリエを比べると色々と面白いなあと。
本当に「どうしてこうなった!」レベル。だがそれがいい。

『911 FANTASIA』 七尾旅人

 2009-05-09
人から借りて聴いた。ありがとうございます。凄く今更かもしれない。
911FANTASIA911FANTASIA
(2007/09/11)
七尾旅人

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七尾旅人が描くFS巨編。映像の無い壮大なSF大作。
この解説がたとえ本人の本当の意図からしたら的外れだとしても。

多くのSF作品が、広大な宇宙のロマンを描く一方で、
また、数知れぬ「世界の終わり」を描いてきた。
それぞれの手法で、趣向で、それぞれの思い描く「荒野」を作り上げた。
『電気羊』『渚にて』などの有名なSF小説。
日本が誇る漫画の神様・手塚治虫なら『火の鳥』の幾つかの話などなど。
(特に『未来編』なんかは、このレコードと関連してそう)
それこそこのレコードにも名前が登場するキューブリックだってそうだ。
あと、ゲームだけど『MOTHER2』なんかも、そうだった。

これらの連なりの中に、この作品も加えることが出来るだろう。

まあ、実際にわたしが一通り聴いて思い浮かべたのが、
物語的には『火の鳥未来編』、音楽的には『MOTHER2』だったっていう。

ネタバレ?

1969年の月面着陸(旅人は「うそ」と言い切っちゃうけど)から始まり、
そして世紀末の不安の増大が、遂に911で溢れ出し、
世界中に「幻」が満ち、そして世界中に「グラウンド・ゼロ」が訪れる。
素晴らしいソウル・ミュージック、そして「ぼくのお嫁さん」、
全ては失われてしまう。幻の下には荒野が残る。
わあ、わあ、わあ(驚きに満ちた小さな悲鳴)
語り部の夢と錯乱と孤独。そして絶望。

ネタバレ?おわり。

本当はネタバレしまくって感想を書き放題書きたいけど、
どうせ本人の意図からは外れてしまうだろう。
というか本人の意図に到達など、誰が出来ようか。
だが、受け手は精一杯努力して、話し手の意図を読み取る。

旅人はしかし、これを単なるB級SF作品にはしなかった。
多くの優れたSF作品がそうであったように、旅人もまた、そこに込めた。
主張。趣味。個人的感情。願望。悲観。
映像の無いことをいいことに、旅人はこの映像の無いサウンドトラックに、
何でもかんでも詰め込んだ。
従来からもそういったものを作品に詰め込んできたと本人は言うが。
(詳しくはここ参照。どんどん話が脱線。多分本人的にはそうじゃないんだろうが。)
沢山言いたいことがある人なんでしょう。圧倒的な情報量は昔からだが、
今作はその主張を物語になぞらえながら端的に、うたと演出で表している。
旅人の考えを知るためには、ある意味「いちばん分かり易い作品」が、
もしかしたらこれなんじゃなかろうか。
(かと言って本当の旅人初心者にこれを薦めるのは鬼畜だが)

音楽と「生命」に関する主張は、よく考えれば
『およそこの宇宙に存在する万物全てが【うた】であることの最初の証明』
の延長線上にある。ある意味、先行シングル的なものなのかもしれない。
およそこの宇宙に存在する万物全てが【うた】であることの最初の証明およそこの宇宙に存在する万物全てが【うた】であることの最初の証明
(2004/09/15)
七尾旅人

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わたしはまだこれ聴いてない。

楽曲面的には、前作『ひきがたり・ものがたり』の延長線上にあるともいえる。
前作に引き続き、空気公団の山崎ゆかりも複数の曲で参加。
楽曲やアレンジの洗練よりも、「ことば」「うた」を伝えることに腐心した感じ。
っていっても、あくまで「語り」が中心であって、うたものはその合間に、
それも物語の備考的に登場するのだが。
そして、語りの後ろで流れる音楽、演出は風景を描く。
宇宙的だったり精神的だったりするそれに、わたしはマザーっぽさを感じた。
そして旅人はこの時期、国府達矢という音楽家に強い影響を受けたようで、
引用したりもしている。
その音楽、精神的で宇宙的な音楽と、
旅人の愛する数々のソウルミュージック(清志郎も登場)を、
旅人は自分なりの解釈で繋ぎ合わせ、そして主張する。
過剰で、興奮気味で、常軌を逸した、しかし本当に真摯な「主張」。

ひきがたりバージョン。旅人なりのソウルミュージック。
形式としての「ソウルミュージック」とは定義を異にする音楽。

これも弾き語り。しかも途中で切れちゃう。

ぐだぐだ長くなるので(ロッキンオンジャパンの巻末のたったあれだけのレビューで
語れるレコードじゃないんだ。別に情報量が多ければいいって訳でもないんだけど)
最後に本人のブログから、最もこの作品について深く言及している、
ような気がする記事を引用して終わる。これ。
「……なので、911FANTASIAは「過去の自分への戒め」として作った部分が大きい。
罰ゲーム。ペナルティのようなもの。」
こう言い切ってしまう程、彼は常に混乱していて、しかも真摯だ。
この作品を思想的に、または音楽的に批判することはできる。
しかし、そうではなく、この作品に溶けた音楽家七尾旅人の、
その魂の苦悩する様(実際凄く長い期間をかけて、苦しみながら作ったらしい)
を眺め、想うことが大切なんだと思った。
安易な「共有」ではない。それぞれが「自分なり」に「真摯」に「考える」こと。
その発端にこの三枚組の面倒臭いレコードがなったならば、
きっと彼は心からそれを祝福してくれるだろう。


なんか最高に中二で、しかも傲慢な結論になっちった。


どうでもいいけど、これ。
裸だったら何が悪い(旅人ブログ『人生おかわり』より)
なんか笑った。こんなことも意外と書くんだよなこの人。
基本この人もアホだ。真摯なアホだ。真摯な人は常にアホだ。
勢いで言ってしまった。

もうひとつ、旅人ブログから引用。
これ。
聴いてみたい。

そして七尾旅人本人は現在レコーディング中。
人生初のバンド録音だとか。凄く楽しそう。
よい作品が出来るといいですね。

さよならFM東京、そしてずっと夢を見ている

 2009-05-09

やはり、格好いい。ここまでやってしまうのは、見ていて気持ちがいい。
根元からのパンク。短パン穿いてないしね。
『FM東京』から『デイドリーム・ビリーバー』への流れは美しい。
あと紹介コメントの
「RCサクセションみたいなチャラチャラしたバンドと一緒にされちゃ困るぜ」
が笑える。当時のRCの状況なんかも考えるとなおさら笑えて、切なくなる。

ところで、コメントにやたら「清志郎ありがとう!!!」とか
書いちゃってる人がいるのが意味不明。
ゼリー=清志郎とか、コナン=新一並みにあり得ない。
アホウじゃなかろうか。イモじゃなかろうか。



清志郎の死について、昔からライバル関係だった泉谷しげるは以下のように述べた。
「俺は、あいつ(忌野)の死を認めない。あいつには似合わない。
絶対受け止めない。冥福も祈らないし、告別式にも行かない。」
清志郎のスタンスを考えるに、愚直に死を悲しむよりもこういうのの方が合うのかもしれない。
泉谷しげるはちっとも好きじゃないけど、このコメントはとてもいいものだと思う。
タイマーズのゼリーなんかを見てると、何となくそう思うのです。

「純粋で素直な」リスペクトと追悼を日本中から沢山受けて、
清志郎はどんな気持ちなんだろう。
あと『デイドリーム・ビリーバー』のRCバージョンって意外にも無いんだな。
最近まで『COVERS』に入ってるもんだと思って、聴き返したら入って無くて驚いた。

東京で、まさに今日、ファンを集めた「音楽葬」が行われるそう。ははは。

甲州街道は春も過ぎて忙しすぎだから

 2009-05-03
忌野清志郎死去(いつものナタリー記事)

遂に死んでしまった。復活ライブとかやってたのもこれで全部台無しだ。

さあさあ、次は『追悼ベスト』『オールタイムベスト』はいつリリースされるのかな?
2008年に出したばっかり?そんなケチなこと言うなよ。だって死んだんだよ。
それともRCサクセションの全アルバムリイシューとか。
折角死んだんだぜ。稼がなきゃ。

そして追悼ライブをやるんだろう。
クラムボンやフィッシュマンズの残党どもなんかを核に、
その他様々なロック系アーティストがこぞって参加、会場は涙に包まれる。
どうでもいいアーティストから大御所までこぞってライブのMCなんかで一言残し、
最後はみんな集まって『雨上がりの夜空に』を合唱する。
そしてそれを監修したアルバムだってリリースできるだろう。
DVD、いいね。BLもどう?感動をより高画質で、なんて素敵でしょ?

トリビュートだって出せるぜ。もうあった気もするけど。有名曲がずらり。
ジャンルや国境を遥かに越え集まった多様なアーティストが素晴らしいカバーを。
雑誌なんかでも、アーティストたちのコメントが溢れる。
音楽家だけでなく漫画家や小説家、映画監督やタワレコの店員、なんでもござれ。
ある者は熱くなって錯乱し、ある者は歌詞を引っ張って上手く言おうとし、
ある者は個人的な清志郎との交流の引っ張ってくる。

そして雑誌やネット上での急激な再評価が始まる。
スヌーザーは良かったね。日本ロックセレクトで一位に『楽しい夕に』を選出できて。
ブログとかの検索ワード第一位は当然。どこかしらの記事の引用が軒を連ねる。
中にはアクセス稼ぎのために、知りもせずノリで追悼する様な輩だっているだろう。
アフィリエイドのリンクを堂々と貼付けながら悲しい振りをする奴だっているだろう。
それもいい。だって祭り。死にゆく人だって賑やかに送ってもらえた方が幸せだから。
なんて言い出し、自称「かわいそうな人」が「大勢集まった」。モダンヒッピーども。

楽しい夕にぼくのともだちは
ゴキブリといっしょに昼寝をするのさ
     忙しすぎだから / RCサクセションより引用


ずるい人だ君は ずるい ずるい 責任逃れ
君の荷物さそれは ぼくのじゃない
ぼくに背負わせないで 誰もやさしくなんかない
       やさしさ / RCサクセションより引用


ぼく まっぴらだ
もうまっぴらだ
これからは来ないでくれないか
ぼくもうまっぴらだよ
うそばっか
 甲州街道はもう秋なのさ / RCサクセションより引用




訃報の直後にこんなことを書こうとする私は、実はちっとも清志郎のことなど好きではないのではなかろうかと、酷く不安になる。
あるいは、サブカルファッションとしてしか清志郎を見ていない様な愚か者。
あるいはこれもまた、悩んだふりしたアピール/アクセス稼ぎなのさ。

悪い予感のかけらもないさ
    スローバラード / RCサクセションより引用

『GOLDBLEND』 奥田民生

 2009-04-22
やはり2ちゃんに貼ったものの転載。
GOLDBLENDGOLDBLEND
(2000/03/23)
奥田民生

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1. 荒野を行く ★★★
男らしい力強さでもって始まる一曲目。このアルバムの前のアルバム『股旅』をストイックに継承した様な曲。馬が駆ける様なビートが逞しい。こういうタイプの緊張感は凄く民生らしい。オヤジ的緊張感。そして一旦演奏が終わってからまた始まる、2分くらいあるオルガンソロの緊張感が、「なんか今回はガチっぽい」って感じに思わせてくれる。

2. マシマロ ★★★★
これでもかというほどシンプルなロックンロールなシングル曲。短いリフのシャープさと滑らかでロックな演奏のギャップで聴かせる。言葉遊び全開な歌詞も、平坦な歌唱も、なんかこのロックンロールに乗ると非常に頼もしく聞こえて不思議。最後のオチにニヤリ。素晴らしい3分弱のロックンロール。これが売れたのはいいことですね。

3. 彼が泣く ★★☆
また男らしい荒野感溢れるロック。ギターがギャンギャン鳴って合間にオルガンが鳴る。間奏の盛り上がり方がカッコいい。三連で鳴るギターとか。全体ではやや単調だが。詞世界も、民生らしいどこか乾いた哀愁と実直な叙述が冴えている。

4. 羊の歩み ★★★★☆
昔なら『野ばら』、最近なら『フロンティアのパイオニア』なんかと同系統のポップでゆったりした曲。すなわち名曲。スピッツなんかにも通じるかも。澄んだ音のアルペジオや軽快なドラム、コーラスなど、ポップソングとして非常に完成度が高い。民生の声もどこまでも伸びていく。可愛らしい曲調だけど、詞はだらしない人の神様に向けての叫びだったりする。

5. たったった ★★☆
アコースティックに始まり、途中から演奏が入っていくゆったり曲。ギターとオルガンの絡みはどことなくアメリカン。アウトロの仕掛けできっちり終わるとこなんか好印象。何気に歌うことの意味について歌っている。民生のスタンスが垣間見える。

6. ウアホ ★★★☆
穏やかなキーボードとボーカルが広がる後ろでなんかノイジーな演奏が鳴り続ける、変な曲。まったりもまったり。途中ノイズが湧き出てきたりするが全体的に上品でスイートなイメージ。なのにアホウアホウ言うギャップか。遂にはアホー!って叫ぶし。歌詞は社会批判?いやいやただ何でもアホウと言ってるだけか。自分含めみんなアホウと。この微妙なはぐらかし具合が民生。

7. GOLDENBALL ★★
イントロで『恋のかけら』?と思ったら、なんか濃厚な演奏に突入するインスト。やはり今回のアルバムの要である、ギターとオルガンの濃厚な絡みを楽しむものであろう。いい緊張感出してます。大人です。でも突然後半になんか言い出す。「ベースボール!」「ベーゴールデンボウル」。オチをつけないと気が済まないようで。

8. KING of KIN ★★★★
菌の素晴らしさ・偉大さについて歌う民生。完全にタイトル先行と思われる感じの適当さだが、これがいい曲だったりして。アコギ主体のサウンドは牧歌的でいい感じだが、そこから突然間奏で壮大に盛り上がっていく。アウトロではピアノも入って軽やかに。曲展開も含めた民生のユーモアを存分に感じることが出来る。コーラスとか「ヨロロロロロロロレイッヒ〜」とか。

9. イオン ★★☆
菌の次はイオンかい!という、そういう流れ。ピアノをバックにゆったり歌う曲。言葉少なくゆっくり歌う。伸びる声がとても気持ちよい。ギターもどこか渋く、オールディーズな雰囲気も。

10. ときめきファンタジー3 ★★☆
パワフルなロックの後ろでなにやらスペーシーなキーボードがピヨピヨ鳴っている変な曲。っていうか何の歌だこれ?分厚い音作りやタイトルのぶっ飛び具合がどことなくユニコーンを思わせる感じ。曲は民生ソロ的だが。アウトロのトンでも感(速弾きまで飛び出す)が楽しい。フェードアウトして次の曲へ。

11. ふれあい ★★★
ピアノに導かれ入ってくる、今作でいちばんどっしりした曲。ギターはもろ南部アメリカンなブルース。ピアノはなんかジャジー。どっしりの中でも、拍の取り方がちょっと不思議。とりわけ言葉を伸ばしてふれあいについて歌う。音も歌うことも大人だ。

12. 近未来 ★★★★☆
ストーンズ全開なイントロから入る、気持ちいいくらいいかにもなロックンロール。以降の民生のスタンダードな曲調。静謐な前曲から一気に世界観が広がっていく。サビの盛り上がりはこのアルバムのハイライトか。泥臭くも気持ちのよい開放感。ひょうひょうと時代の移り変わりや未来について歌う。さりげなく「愛と平和だけ忘れないでね」とメッセージを入れる具合がかっこいい。

13. トロフィー ★★★★☆
アコギから一気に轟音に包まれ、そのまま進んでいくゆったりロックナンバー。前進していくことについての決意表明の様な歌。シンプルな構成の曲なのに凄い高揚感。歌の単調さの裏で、実は絶妙なコード進行が曲の突き抜けていく感じを上手く表現している。一旦終わって、アコギからまた入って盛り上がって、と思ったらすぐにフェードアウト。「続きはライブでね」ってか。

総評:★★★★☆
これの前作『股旅』からライブや一人股旅やシングル『月を超えろ』などを挟みながら、2年ぶりに出された21世紀初の彼のアルバム。数ある奥田民生ソロのアルバムの中でも、圧倒的にバラエティに富んだ内容となっている。この作品までに彼が何度も挑んできた60's〜70'Sロックに、さらにジャズやブルースやカントリー、あと持ち前のポップさに更にユニコーン的なユーモアセンスまでぶちまけた、彼の集大成的なアルバム。まったりした曲が多く、中だるみ的な部分も無いことは無いが、どの曲も様々なアイディアを基礎体力の高い演奏で表現しており、質は高い。全体的に成熟した大人な雰囲気があり、だらだらした民生というイメージは割と薄め。ジャケットの通りスーツでびしっと決めているイメージ。遊び心と成熟とを高い次元で両立させたいいアルバムだと思う。次の『E』がストイック過ぎるだけになおさら。

五十嵐……

 2009-04-18
犬が吠える、解散

おそらく、日本中の一部の「それでもきっと五十嵐はまたやってくれる」と思っていた人々は一斉に肩を落としたであろう。なんだそりゃあ。

シンプルな公式サイトが痛い。まあ、らしいっちゃらしい。

これからどうするのでしょうか。MUSICAの表紙は本当に痛々しいな……。
まさかこのまま消える……?嫌だなあ……。

そりゃそうだ

 2009-03-29

なんか、すごく懐かしい。
2009年版『犬と猫』?
でも凄く良い。凄く、凄く良い。

Perfumeの新曲も良かったし、lostageのアルバムもなかなか良かったし、ミドリのシングルがなんか気合入ってて良かったしってか萌えたし、ジュディマリのトリビュートも期待していたものはおおむね良かったし(スネオのアレンジ心地よいね!)、吉井和也は相変わらずちゃんといい曲書いてるし(どんどん歌い方が民生っぽくなるなあ)、なんか最近、いいみたい。

『ヒゲとボイン』 ユニコーン

 2009-03-19
幾らか前に2ちゃんに貼ったもの。
ヒゲとボインヒゲとボイン
(1995/12/13)
UNICORN

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1. ターボ意味無し ★★★
仮タイトルが『長髪黒人』だったのも頷ける、サバス的どっしりねっとりロックな曲。奥田(あえてこう書く)曲。執拗なリフの繰り返しと、後のソロにそのまま直結する奥田のボーカル(実際セルフカバーしてるし)。こんな曲でも逆回転を利用した先出しエコーなんかを使う辺り、バンドの積極的な実験性が伺われる。車のことを歌ったとは思えない濃厚な緊張感、アルバム一曲目にこれで、いきなりライトリスナーを突き放す(笑)

ユニコーントリビュートではDOPING PANDAがカバー。リフはそのままなのに都会風ファンクに(笑)英詞まで用意して何やってんだ。

2. 黒い炎 ★★☆
イントロの無茶苦茶なホーン連打からゴージャスなノリになだれ込む堀内(EBI)作ボーカル曲。アホ曲。『服部』と似たような歌詞を持つが、こちらの方がゆとりの無さ、空虚さが前面に出ていてなんか哀愁。時折聞こえる素っ頓狂なシャウトが笑える分、歌詞のかげりもまた増す。

3. ニッポンへ行くの巻 ★★★☆
何かの映画の引用っぽいイントロから始まる、異国情緒に溢れた奥田曲。白人視点で日本の様子を歌ってるが曲調が中華風なのは、白人にとっちゃ日本人も中国人も同じという皮肉か。歌詞の皮肉は冗談のつもりなんだろうが、内容は案外辛辣。他人行儀でバブル期の日本を斜めからざっくり。ゆったりと滑らかなメロディを持つが、間奏の謎のおしゃべりタイムが不気味。

トリビュートではGRAPEVINEがカバー。アレンジで完全にバインの曲と化している(笑)これでこの曲の美メロに気づく人も多いはず。

4. 開店休業 ★★★★☆
阿部作奥田ボーカルの、オルガンを中心としたゆったりクラシカルで美しいメロディを持った名曲。レコーディング時の事故のせいでドラムが途中から入ってくるが、それが何とも格好いいのが素敵。とても美しいメロディなのに歌ってる内容がどうしようもないヒモについて……。妙に思いやりとか風情とかがあるから余計悲しい。「猫の手さえも貸したいくらい人は大変忙しいのに 僕のまわりは誘惑だらけ 嬉しいね」という一節が非常に心にクル。

トリビュートではフジファブリックがカバー。奥田を深く尊敬する彼等らしい素直なカバー。志村の歌い方に特に強くそれが現れている。
またこの曲はユニコーンの新しいベストにも収録された。ファン人気の高い曲のようだ。

5. 幸福 ★★★
手島作の中期ビートルズのジョージハリスン的なエスニック風味の濃い楽曲。歌詞は子供から見たドメスティックバイオレンス。このアルバム暗い……。サウンドの世界観が広大で、しかもサビのメロディが優しく美しいだけに、より一層歌の中身が重く辛く聞こえる。

6. 看護婦ロック ★★★
アルバム中二曲目のアホ曲。これは歌詞も重くないし(おバカでエロいけど)割と気楽に聴けるか。阿部作兼ボーカル。チープなイントロからコンサート風に始まり、アホアホでエンターテイメントに身を捧げる阿部。「いいかー俺達はお前……俺達は俺達だ!」『監獄ロック』のパロディだが、しかし実は演奏レベルが高い。間奏のギターとブルースハーブのバトルが熱い。アウトロの無駄な熱さも良い。しんどいアルバム中の数少ない心休まる曲。

7. 立秋 ★★★★
阿部作奥田ボーカルの、ゆったりからっぽアコースティックから急にアーバンジャズに移行するバラード。抑制の利いたドラムと今聴いてもダサくないモダンソウルな感じ、そしてその隙間に入り込む空虚さと狂気が見事にマッチしてめっちゃシリアス。繊細でシリアスで真摯な歌詞は後の阿部ソロの香りも。

8. ザ・マン・アイ・ラヴ ★☆
西川作奥田ボーカルの、シャッフル気味なノリのいいロックンロール。オカマが恋人と別れ話をする歌。カウントから入るギターソロが格好いい。M6とこれとどっちが好きかは完全に趣味の問題。
パンを効かせてぐるぐると回るドラムソロが印象的。

9. フリージャズ ★★★★
阿部作の、僅か二分弱のノスタルジックなバラード。このアルバムの阿部は切ない美メロ連発である。レコードのヒズノイズと、そのレコードが流れる古い映像を眺めているようなレトロな音処理があざとくも切ないセピア色の音色を作っている。絶妙なサウンドの再現度に、阿部のサウンドプロデューサーとしての意地が伺える。彼女が出て行って、同棲していた部屋を引き払う歌だが、多用される情景描写やアイテムの繊細さ、遠回しな感情描写が非常に切ない。

10. 風 ★★
奥田曲で僅か38秒の爽やかなアコースティック曲。ビートルズの『Blackbird』が元ネタと思われる。ご立派な明日の計画を立てる歌詞だが、いわゆる「明日こそ頑張る」的な思考を歌っている。しかしてそのオチは……。M13に続く。

11. 家 ★★★
奥田作の、「またゆったりアコースティックかよー」と思っていたら突如ストリングスが入って壮大になる曲。家の立ち退きの様子を子供目線で淡々と語っていく歌詞の、そのやるせなさがまた妙に重々しい。ストリングスが入った瞬間の圧力、その壮大さの語るところがシュールだしなんか虚しいし、なんだこれは?

12. オー,ホワット・ア・ビューティフル・モーニング ★★★
西川作奥田ボーカルの、やっぱり穏やかな曲。穏やかな曲が多いことがこのアルバムが地味と言われる所以だが……。人生の終わりを迎える老人がこれまでの中々に立派にやり遂げた人生を振り返る歌。「涙一粒」の重みよ。何気にこのアルバム中でもとりわけ細かいアイディアが沢山詰め込まれた曲。水戸黄門風だったり昭和歌謡風だったりラウンジ風だったり、様々なアレンジが一曲の中に、割と自然な形で注ぎ込まれている。ラウンジ調の部分のオシャレさと歌詞とのギャップは何だ?狙ってるのか?

13. 風II ★★
M10の翌日、オチはあえてここには書かない。が、嗚呼ダメ人間よ……。奥田作で曲自体はM10と全く同じ。

14. 車も電話もないけれど ★★★★☆
このアルバム中でも一番ポジティブで力強い内容、サウンドの曲か。奥田作でファン人気の高い曲。これも新しいベストに収録。サウンド的にはELOの『Mr. Blue Sky』のパロディ。しかし全体的に切れの良い陽性の演奏はアルバム終盤で最後の元気を与えてくれる。そして歌詞は、文明開化の時代に日本にやってきたアメリカ人女性に惚れた男について。何でそんな発想になる!?奥田の歌は沢山あるけれど、これほどひねくれて、しかもロマンチックな歌詞は無い。当時奥田は白人に強いコンプレックスを抱いていたとか。

15. ヒゲとボイン ★★★★
このアルバム発売後にアルバムから唯一シングルカットされた曲。奥田作で、ユニコーンの代表曲の一つか。サウンドはまたしてもELOのパロディだが、分厚いシンセサウンドが時代を感じさせながらもそこまでダサく聞こえないのが素敵。上司や仕事が平社員の自分のボインへの恋路を邪魔する歌だが、サウンドの妙な壮大さがもっと崇高なことを歌ってるように思わせる(笑)歌の内容といい、割と溌剌としてポップな曲調といい、このアルバムより前のユニコーンのイメージが色濃い曲。サビやアウトロのシンセによる激しい浮遊感が宇宙を思わせる。多分ジャケットなんかはそのイメージから作られている。

トリビュートではTRICERATOPSがカバー。うーん、この曲を3人でやるのはしんどいか……。スケール感がどうしても物足りない。

総評:★★★★☆
最近再結成したユニコーンの、これは91年作の5枚目のフルアルバム。このアルバムの後、ユニコーンの活動は停滞し、解散に向かう。そういう流れを考えて聴くと、非常にシリアスな意味合いを持った作品となる。そうでなくともやたら内容が重たい曲が多いのに。

このアルバムにまつわるイメージとして、当時からずっと「地味」「重い」「暗い」とあちこちで散々囁かれている。少年性やアメリカコンプ、爛れゆく生活、そして激しい躁鬱といったテーマが幾重にも折り重なり、更にこれまでのパロディ的な演奏から踏み込んで、アーティスティックな深みを目指した録音(河口湖畔で野外録音したらしい。あちこちでそんな音が入っている)など、様々な要素が深みに向かい、それが人によっては「自家薬籠的」という印象さえ抱いてしまう作り込みを引き起こした。

しかし随所に見るマニアックなアイディアの挿入や、以前以上にセンチメンタルで自嘲的で乾いた詩情など、見るべきところは非常に多い。ユニコーンのエンターテイメントとしてみるよりも、芸術性におけるユニコーンの頂点として評価した方が良いと思う。特に、このアルバムでは奥田と阿部のアーティストとしての才能が拮抗し、名曲を連発している。やっぱりこの二人あってのユニコーンって感じがする。奥田は自身の曲と他人の曲を合わせて、キャリアでも最も様々な曲調や歌い方を試している。

また、トリビュートでのこのアルバムからの多くの選曲や、新旧ベストでのこのアルバムからの収録曲の増加など、元々ファン人気は高かったらしいこのアルバムが、最近では純粋に名盤として再評価されているような気がして、なんか嬉しい。再結成によってユニコーンがまた騒がれ出した今、まさに更なる再評価をなされるべき大傑作である。
本当に、あんな時代によくこんな怪作作り上げたなあと。


最近何でもかんでもPV消され過ぎ。
『ヒゲとボイン』のPV面白かったのに。

『D.I.Y.H.i.G.E.』 髭(HiGE)

 2009-03-06
2ちゃんにうpしたものをついでに転載。
D.I.Y.H.i.G.E.D.I.Y.H.i.G.E.
(2009/03/04)
髭(HiGE)

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1. ダイアリー ★★★☆
いきなりマイルドな歌から入る、ドリーミーでベルベッツな曲。後ろに入ってる鉄琴の音とか、トレモロが深く掛かったギターの音とかが今回の路線を表す。
歌詞は前作の自虐路線を保ったままダウナーで正直になったようなやるせなさがある。アルバムのテーマである「夢」という言葉が、諦観に満ちた情感で歌われる。
2. 家 ★★★★★
力強くもゆったりとしたバンドサウンドが展開される、USインディっぽいっていうかスマパンの『Today』とかっぽいナンバー。ギター二本の住み分けが凄くそれっぽくて良い。サビのリフレインがマイナー調になるところが非常に良い。帰る家を見つけたと言いながらもやはり「毎日は曖昧なDAY & DAY」と、どこか迷いとそれに対する諦めを思わせる歌詞。
3. オーバーグラウンド/アンダーグラウンド ★★★
前作『Chaos In〜』よりも前の作品にあったようなサビ無しな感じで進んでCメロで世界が広がる感じの曲。須藤のボーカルの後ろでずっとコテイスイがコーラス(?)をしているのが印象的。「辺りは暗くて 見失ってしまうよ」と迷ってる感じがここでも吐露される。
4. 髭よさらば (album ver.) ★★★
先行シングルにも収録されなんかタイアップもついた、髭らしい良い意味でジャンクなナンバー。ドラムが重たいところなんかはサバス風。ギターもそんな感じで重く鋭かったり。しかし全体としては非常にファニーな仕上がり。シングル盤との違いはそんなに感じない。PVの悪ふざけ具合は大好き。
5. ミートパイ フロム ロシア ★★
彼等の初期によく見られた、なんらかのリフ(今回はベース)を軸に作り上げられたねじくれナンバー。しかしいかんせんフックが無い。盛り上がらない感じを狙っているのだろうけど、適度なアングラ感は出してるけどなんか足りない。終盤のファズいベースは良い。
6. D.I.Y.H.i.G.E. ★★★
今作では唯一のシンプルなグランジナンバー。相変わらずシンプルなリフの上にしっかりポップなメロディを載せてくる。途中からのサイケな展開によってアルバム内での整合性を維持している。サビの拍子足らずな合唱がポイント。
7. タイポグラフィー ★★
彼等のアルバムに必ず一曲はあるインスト。ベースの宮tea作曲。このアルバムのテーマは「夢」らしいが、この曲を聴いてる限り、やはり奇麗な夢ではなく、かなり不安定で自家薬籠的な感じがする。
8. 嘘とガイコツとママのジュース ★★★☆
ずっと繰り返されるギターやベースのリフやメロディ、そして単調なリズムで展開される、今回のカオス曲。一応サビもあるがそれも突き抜ける類のものではなく、とてもねじれている。ベルベッツの『Sister Ray』とかゆら帝のここ数作とかにも繋がるようなカオス具合。個人的にはもっとぶち壊れて欲しかったかも。
9. 夢でさよなら (album ver.) ★★★☆
先行シングルにもなった曲。「歌謡曲っぽい」と自称するメロディとテンポ正しくゆったり疾走するギターロックが噛み合った曲。淡々としたリズムギターと所々でユニークにぶれるリードギターのズレが良い。歌詞を見ると、確かにこの曲が先行シングルというのは正しかったのだなあと思わせる。夢で得る自由と諦観に満ちた歌詞は確かにアルバムのテーマを表している。シングル盤とはMixやギターの歪み具合などが異なる。
10. イカしてる俺は××× ★★
何だこの曲……?ペイヴメントのアルバムに時々入ってるぶっ壊れた勢いとユーモアだけで出来た曲みたいな感じ。歌詞は自分に対する皮肉か。暴走というよりは、迷い狂ってるようなイメージに思える。
11. ミスター・タンブリンマン  ★★★★
アルバムの締めは、だらしなくも情け無いリフと拍子狂わせな歌が流れるAメロから穏やかに浮遊するサビに移行するミドルテンポな曲。ドリーミーなサビからまたリフに戻って行くところのぐにゃっと潰れていくような感じがなんとも虚しい。そして最後のサビの後の高揚感。ギターのサイケな音作り。夜明けという「夢の終わり」を、どこか逃避的な世界観でもって歌うのもまた非常に虚しい。

総評:★★★☆
髭(HiGE)のメジャー5枚目のアルバムはセルフプロデュース(前作前々作はアイゴンこと曾田茂一をプロデューサーに迎えて作られている)を何故か前面に押し出した(多分そこはどうでもいいんだろうけど)アルバムとなった。前作が切れ味とポップさに長けたアルバムであったのに対し、珍盤『Electric』を挟んだ今作は「夢」をテーマとしたサイケでドリーミーな感じ(これは昨今のネオサイケブームの影響か)を強調したアルバムとなった。しかしその夢は逃避的で、その逃避は酷く諦観に満ちていて、おまけに楽曲は初期の自由なサイケ感なんかも標榜しながら、どこか力の抜けた作りで、なんとも弱々しくも切ない、悪く言えば「迷走」しちゃってる雰囲気が香る。確かに前作のはっきりとした作風が髭のキャラクターをある程度作り上げてしまったので、そこからの脱却の必要はあったのだろうが、それにある程度苦しんで(あるいはその苦しみを利用して)いるような感じがした。
確かに、前作、今作と来て、なんだか髭というキャラクターが行き詰まってしまいつつあるような感じはする。だからこそ、これから彼等がどんな路線に進むのかは悩ましいとともに、非常に興味深いところでもある。


3月12日追記:アマゾンでレビューしたので、そっちも張ってみる。

髭(HiGE)のメジャー5枚目のアルバム。
二年ぶりらしいセルフプロデュース(前作前々作はアイゴンこと曾田茂一をプロデューサーに迎えて作られている)を前面に押し出したアルバムとなった。

前作が切れ味とポップさに長けたアルバムであったのに対し、珍盤『Electric』を挟んで、今作は「夢」をテーマとしたサイケでドリーミーな(これは昨今の欧米インディシーンのネオサイケブームの影響か)コンセプトをある程度有したアルバムとなった。前作で特に顕著だったグランジ的な要素は著しく限定され、その代わりにベルベットアンダーグラウンド(M1とかモロ)からゆらゆら帝国まで連なる類のサイケデリックな要素があちこちに付加され、「夢」というコンセプトを表す。

しかしその夢は逃避的で、酷く諦観に満ちていて、おまけに楽曲は初期の自由なサイケ感なんかも標榜しながら、これまでの人を喰ったような余裕が無い、やたら素直で弱々しく切ない感じを強調し、
意地悪な見方をすれば「迷走」しちゃってるような雰囲気も漂う。前作である程度完成してしまった「髭」としてのキャラを避けることに躍起になっているような感じもする。

しかしその分、前々作以前のシニカルに振る舞う髭とも、皮肉を自身も含む全方向に向ける前作とも異なる、これまでで最も弱々でネクラな髭のキャラクターを眺めることが出来る。また楽曲の粒も揃っており、アルバム一枚としての流れも前作と同様スムーズである。

前作、今作と来て、なんだか髭というキャラクターが行き詰まってしまいつつあるような感じはする。だからこそ、これから彼等がどんな路線に進むのかは悩ましいとともに、非常に興味深いところでもある。

スマパン的などっしりギターロックM2や、『Electric』からのフィードバックを活かしたカオスなM8なんかが好き。



やっぱ聴き込むと感想変わりますね。


更に追記3月20日

アルバム発売記念でこんな企画をやっているようです
うわあ……しょうもねー。

髭(HiGE)の新曲

 2008-10-03
タイトルチューン『夢でさよなら』

相変わらず凝ってるというか、色々冗談かましまくりで、見てて飽きない良PV。
曲自体はこれまでのアッパー気味なポップさのシングル曲群とはまた違った、割とどっしりとしたポップソング。割と普通っぽい曲かも。でも間奏前の展開が素敵。PVでもここが一番面白いし。フィリポwwwww。

続いて、なんかタイアップがついたらしい曲『髭よさらば』

こっちはもう、不真面目感全開(笑)
なんて酷いPVだ!無駄にいかがわしい画風のアニメーションがマッチし過ぎ。
色々気持ち悪過ぎ。カオス過ぎ。いいなあこんなことさせてもらえるなんて。
曲自体も、何だこれ!?サバスのパロディ、的な?ギターとベースが異様に生き生きしていてなんとも。
しかし髭にも色々な種類と名前があるんだなあ。いちいち名前に合わせて出てくる画像が面白い。

シングル発売は10月22日。
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